第18回|1955 Chevrolet Bel Air Convertible
1067D / 1067DTX、5人乗りだったOpen Chevy
1955 Chevrolet Bel Air Convertible|1067D・1067DTX、5人乗りのOpen Chevyを徹底研究
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Series | Bel Air / 2400 |
| Model | 2434 |
| Fisher Style | 55-1067D / 55-1067DTX |
| Official Name | Convertible |
| Doors | 2 |
| Roof | Folding Convertible Top |
| Seating | 5 passenger |
| Wheelbase | 115 in |
| I6 Price | 約 $2,206 |
| V8 Price | 約 $2,305 |
| Production | 41,292 / 42,278 資料差 |
| TX | 意味未確定 |
今回の最初のポイントです。
1955 Bel Air Convertibleは6人乗りではない。Factory Specificationでは5-passengerとして扱われる。
そしてもう一つ。
1067DTXの「TX」が何を意味するかは、分からないうちは分からないまま残す。
これもMUDIMUの研究ルールです。
INTRODUCTION|Hardtopの屋根を切った車ではない
1955 Chevrolet Bel Air Convertible。
現在でも1955年を代表するChevroletの一台です。
見た目だけなら、
「Bel Air Sport Coupeの屋根をなくした車」
と考えたくなります。
しかしBODY資料を見ると、そう単純ではありません。
Sport Coupeは、
1037D
Convertibleは、
1067D / 1067DTX
です。
Fisher Styleの時点から別系統。
つまりConvertibleは、
HardtopからRoofを取り除いただけの仕様ではなく、Convertibleとして成立させた専用BODY
として調べる必要があります。
MODEL 2434|まずModel Numberから見る
1955 Bel Air Convertibleは、
Model 2434
です。
ここでBel Airの主要2-Doorを並べてみます。
Model 2402
2-Door Sedan
1011D
Model 2454
Sport Coupe
1037D
Model 2434
Convertible
1067D / 1067DTX
同じBel Air。
同じ2枚Door。
しかし、
11 FAMILY
37 FAMILY
67 FAMILY
に分かれる。
「2-Door Bel Air」という呼び方だけではBODYは分からない。
FIVE PASSENGERS|なぜ5人なのか
ここはかなり重要です。
Bel Air 2-Door Sedanは6-passenger。
Bel Air Sport Coupeも6-passenger。
ところがConvertibleは、
5-passenger
です。
Convertible BODYでは、Folding Topを収納する機構やRear Body構造が必要になります。
そのためRear Seating AreaもClosed Bodyと同じ条件ではありません。
MUDIMUでは、ここを単なる「定員が一人少ない」で終わらせません。
5人乗りという数字自体が、Convertible BODYの構造差を示している。
Rear Seat幅やTop収納部との関係は、Fisher資料をさらに追う価値があります。
1067D|67 FAMILYとは何か
Fisher資料ではConvertibleに対して、
67 Styles
という表現が確認できます。
つまり67という数字は、Convertible BODYを読むうえで重要です。
1955 Bel Airの場合、
1067D
として現れる。
ここで前回までと並べると、
11
Post-type 2-Door系
37
Sport Coupe / Hardtop系
67
Convertible系
というBODY FAMILYの構造が見えてきます。
MUDIMUでは車名だけではなく、この番号体系も図鑑に残します。
1067DTX|TXとは何なのか
そして問題が、
55-1067DTX
です。
現存するCowl Tagの例で、STYLE欄に55-1067DTXという表記が繰り返し確認されています。
さらにFisher Trim Manual側でも1067DTX表記が確認できます。
したがって、
単なる一台の打刻ミス
とは考えにくい。
しかし、
TXが何を意味するのか
については現段階で確定できていません。
ここで適当な意味を作らない。
TX=Convertible Top
などと、文字から想像して埋めない。
MUDIMU台帳では、
1067DTX — confirmed designation / suffix meaning unresolved
として残します。
この「分からない」を残すことも本気の資料では重要です。
CONVERTIBLE BODY|Roofがない代わりに何が必要か
Closed BodyではRoofがBody Structureの一部になります。
Convertibleには固定Roofがありません。
そのためBODYを成立させるには、別の構造的対応が必要になります。
1955 ChevroletでもConvertibleは、SedanやHardtopと完全に同じBODYとして扱うべきではありません。
今後Parts/Fisher資料で特に確認したいのは、
Floor
Rocker Area
Cowl
Rear Floor
Rear Quarter
Top Well
Seat Structure
などです。
MUDIMUでは、
「屋根がない」ではなく、「屋根なしでBODYを成立させるため何が違うのか」
を追います。
SPORT COUPE vs CONVERTIBLE|似ているが同じではない
1955 Bel Airの華やかな2-Doorとして、この2台はよく並びます。
Sport Coupe
Model 2454
Fisher Style 1037D
6-passenger
Pillarless Fixed Roof
Convertible
Model 2434
Fisher Style 1067D / DTX
5-passenger
Folding Top
どちらもB-Pillarを持たない開放感のあるStyling。
しかしBODY FAMILYは、
37
と
67
に分かれる。
したがって、
Convertibleを「Roofのない1037D」と理解してはいけない。
REAR BODY|Convertibleを見るなら後ろを見る
ConvertibleをBODYとして理解するには、Frontだけ見ても足りません。
重要なのはRear Bodyです。
Folding Topを畳む。
収納する。
Rear Seatを配置する。
Rear Quarterを成立させる。
Trunkも確保する。
これらを同時に行わなければならない。
そのため、同じBel AirでもSport CoupeとはRear Bodyの条件が変わります。
特に、
Rear Seat
Rear Floor
Quarter Trim
Top収納部分
はConvertible研究の重要箇所です。
INTERIOR|Convertible専用Trim
1955 Trim資料では、Convertible向けに複数の専用Trimが確認できます。
主なものとして、
525 — Red / Beige imitation leather
526 — Dark Green / Light Green
527 — Dark Blue / Light Blue
528 — Brown / Beige
533 — Gray / Coral
537 — Turquoise / Ivory
さらに、
551 — Dark Gray / Ivory
もConvertible用として記録されています。
ここから分かるのは、
ConvertibleにはConvertibleのInterior体系があった。
「Bel Air Interior」という一括りでは足りません。
BODY StyleごとにTrimを確認する必要があります。
COLOR|Convertibleは色も面白い
1955 ConvertibleではCOLORも重要です。
現在のPaint資料では、Convertibleに適用される例として、
596 Gypsy Red
626 Coral
などのSolid Colorが確認できます。
さらにTwo-Toneでは、
610
629
などConvertibleへの適用を示す組み合わせがあります。
そして現存Cowl Tagでは、
585S
612S
615S
629S
など、末尾にSを持つPaint Code例が確認されています。
ここが非常に面白い。
SPECIAL TWO-TONE|Open Bodyだからこその塗り分け
1955年のPeriod情報では、Bel Air Sport CoupeとConvertibleに対して、特別なTwo-Tone Treatmentが用意されたことを示す資料があります。
通常のRoofだけを色分けするTwo-Toneとは違い、
Upper ColorをRear DeckやUpper/Rear Quarter側まで展開する
特徴的な塗り分けです。
Convertibleには固定Roofがない。
だからこそ、
Two-Toneをどこで分けるか
という問題がBODY Stylingそのものになります。
これはNo.21 Two-Tone Guideでかなり深く掘るべきテーマです。
THE S SUFFIX|SはSpecialなのか
現存Tagに見られる、
612S
615S
629S
など。
Special Two-Toneとの関係を強く疑わせます。
しかしMUDIMUではまだ、
S = Special Two-Tone
と確定しません。
Period Paint ChartやDealer/Fisher資料で明示できるまで、
likely / not yet primary-confirmed
として扱います。
こういう小さなSuffixこそ、将来現車を調査するときに大きな意味を持ちます。
PRICE|Hardtopより139ドル高い
価格を比較してみます。
Bel Air Sport Coupe
I6 $2,067
Bel Air Convertible
I6 $2,206
差は、
+$139
V8でも、
Sport Coupe $2,166
Convertible $2,305
やはり、
+$139
です。
同じBel Airの華やかな2-Doorでも、Convertible BODYにはさらに価格が乗る。
ここでも、
BODYが価格を作っている。
ことが分かります。
PRODUCTION|4万台以上のConvertible
現在のProduction資料では、
41,292
と、
42,278
の2つの数字を記録しています。
資料差は986台。
MotorCitiesの記事では41,292を採用しています。
しかしMUDIMUでは、それだけを理由に確定しません。
No.24でSource Family全体を比較します。
現段階では、
Production:41,292 / 42,278 — source conflict
です。
NOT RARE, BUT SPECIAL|珍しいから価値があるわけではない
4万台以上という数字だけ見れば、1955 Chevroletの中で極端な少量生産車ではありません。
Nomadより多い。
210 Sport Coupeよりも多い。
それでもConvertibleは特別です。
理由は生産台数ではなく、
67 FAMILY
5-passenger
Folding Top
専用Rear Body
専用Trim
Special Two-Tone
というBODY全体の構成にあります。
珍しいから面白いのではない。構造に理由があるから面白い。
OPEN CHEVROLET|Corvetteとは別のOpen Car
1955 Chevroletにはもう一台、重要なOpen Carがあります。
Corvette。
しかし、この2台を同じConvertibleとしてまとめてはいけません。
Bel Air Convertibleは、
Full-size Passenger Chevrolet
5-passenger
Model 2434
1067D / DTX
一方Corvetteは、
2-seat Sports Car
Model 2934
そしてPassenger BODY体系とは別系統です。
つまり1955 Chevroletには、
家族も乗れるOpen Chevroletと、2人のためのOpen Chevroletが同時に存在した。
この違いもBODY MAPでは重要です。
BODY FIRST|Convertibleも番号から見る
現存車を見るとき、
赤い。
白いTop。
Continental Kit。
V8。
Chrome。
そうした目立つ要素に目が行きます。
しかしMUDIMUでは最初に、
Model 2434
STYLE 55-1067D / 1067DTX
を確認します。
そのうえで、
TRIM
PAINT
を見る。
BODY → COLOR → TRIM
この順番です。
これならRestorationされた車でも、元々何だったのかを一つずつ整理できます。
WHY 1067DTX MATTERS|分からないSuffixを捨てない
普通の記事なら、
「1955 Bel Air Convertibleは格好いい」
で終わります。
少し詳しい記事なら、
「Model 2434」
まで行く。
MUDIMUはさらに、
1067DTX
で止まります。
なぜTXが付くのか。
どの車に付くのか。
1067Dとの使い分けは何か。
Factory、Fisher、Plant、Trim、Top仕様など何かの区分なのか。
現時点では確定していません。
だから記録する。
分からない番号を消してしまったら、永遠に調べられない。
これが資料を作るということです。
1955 Chevrolet Bel Air Convertible
屋根を取ったBel Airではない。1067Dという別のBODYだった。
5-passenger。
67 FAMILY。
Convertible専用Interior。
特殊なTwo-Tone。
そして、
1067DTXという未解決のFisher Style表記。
有名な1955 Bel Air Convertibleにも、まだ調べるべきことがあります。
だからMUDIMUは面白い。
知っている車ほど、番号まで戻って調べ直す。
そこから初めて、1955 ChevroletのBODY体系が見えてきます。
MUDIMU Research Note
Model 2434 / Fisher Style 55-1067D・55-1067DTX
1955 Bel Air Convertibleは5-passengerとして整理します。
Fisher資料では67 Stylesおよび1067DTX表記を確認していますが、TX suffixの意味は現段階では未確定。推測による展開はしません。
1037D Sport Coupeとは一部Rear Floor/Trim構造などに関連が見られるものの、Convertibleは67 FAMILYとして別BODYとして扱います。
価格台帳はI6 $2,206 / V8 $2,305。
Productionは41,292 / 42,278の資料差を保持します。
Paint Code末尾SとSpecial Two-Toneの関係、Convertible固有のPaint LayoutについてはNo.20・No.21で追加検証します。

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