45|1955 Chevrolet Long & Heavy Pickup|3204・3604・3804、同じTask Forceでも長さと仕事量でBODYは変わる

1955 Chevrolet No.45

1955 Chevrolet Task ForceのPickupは、3104だけではありません。

前回までに、

3104 Standard 1/2-Ton Pickup

そして、

3124 Cameo Carrier

を見ました。

しかしFactoryのPickup lineupには、さらに、

3204

3604

3804

が存在します。

ここを一台ずつ記事にしていけばTruck図鑑になります。

MUDIMUではそうしません。

今回は3台をまとめて、**「Pickup BODYが仕事量によってどう変わったか」**を見ます。

1955 Chevrolet Truck Engineering資料では、Pickupは3104・3124・3204・3604・3804の5 Model。しかもChevrolet自身が、1955年はPickupの選択肢を大きく拡大したと説明しています。


目次

まず5台を並べる

1955 2nd Series Task ForceのPickup Familyを整理するとこうなります。

ModelSeriesClassWheelbaseMUDIMUでの位置
310431001/2-Ton114 inStandard Pickup
312431001/2-Ton114 inCameo Carrier
320432001/2-Ton123 1/4 inLong Pickup
360436003/4-Ton123 1/4 inHeavy Pickup
380438001-Ton135 inLongest Heavy Pickup

この表だけでも面白いことが分かります。

3204と3604は同じ123 1/4-inch Wheelbase。

しかし同じTruckではありません。

一方3804まで行くと135 inches。

3104との差は21 inchesにもなります。

同じ1955 Task Force Pickupでも、横から見たProportionはかなり変わります。


3204|1955年に新しく加わったLong 1/2-Ton

最初に3204です。

これは1955年のTask Force登場とともに加わった新Modelでした。

Factory Engineering資料は3204について、

軽いけれど嵩張る荷物を運ぶ需要に応えるための新しいHalf-Ton Pickupだったと説明しています。

ここが重要です。

単純に、

「3104より大きいから重い物用」

ではありません。

むしろ狙ったのは、

重さより、容積が欲しい人。

です。


3104では荷台が足りない。しかし3/4-Tonまでは要らない

これが3204の立ち位置です。

3104は114-inch WheelbaseのStandard Half-Ton。

使いやすい。

取り回しもいい。

しかし、運ぶものによってはCargo Boxの長さが足りません。

そこで、

Half-Tonのまま、長いPickupが欲しい。

という需要が出てくる。

Chevroletが用意した答えが3204でした。

1955年のPickup lineup拡大は、単純な積載能力の階段ではなかったのです。


123 1/4-INCH WHEELBASE|3104より9 1/4インチ長い

3204のWheelbaseは、

123 1/4 inches。

3104は、

114 inches。

差は、

9 1/4 inches。

数字では約23.5cmですが、PickupのSide Viewでは効いてきます。

Cabそのものが極端に変わるわけではない。

しかしCab後方の長さが増える。

結果として、

3104
[CAB][------ BED ------]

3204
[CAB][---------- LONG BED ----------]

というProportionになります。

【画像予定:1955 Chevrolet 3104と3204 Side View比較】


3204のBED|長いだけではなく、1955 Pickup Familyの鍵

Period specificationを整理した資料では、3204のCargo Boxはおよそ、

90 inches long × 50 inches wide

とされています。

そして非常に重要なのが、

3604も同じPickup Boxを使用した

という点です。

ここからBODY研究が面白くなります。


3204と3604|同じWheelbase、同じBox

3204。

3604。

この二台は、

123 1/4-inch Wheelbase

を共有します。

さらにPickup Boxも同じ。

では何が違うのか。

3204は、

1/2-Ton。

3604は、

3/4-Ton。

つまりBODYの外形だけを見れば非常に近い。

しかしChassis、Suspension、Axle、GVWなど、仕事を受け持つ部分が違います。Factory Engineering資料でも3200と3600は別Seriesとして明確に区分されています。


BODYだけで3204と3604を断定してはいけない

これは実車Identificationで重要です。

横から見て、

Long Bed。

123 1/4-inch Wheelbase。

だから3204。

とは言えません。

3604も同じ基本寸法を持つからです。

LONG PICKUP
+
123 1/4" WHEELBASE
        ↓
3204かもしれない
3604かもしれない

ここからSeries Identificationが必要になります。

MUDIMUが何度も言っている、

「似ているBODY」と「同じFactory Model」は別。

Truckでは特に重要な例です。


3604|3/4-Ton Pickup

3604はSeries 3600のPickup。

3/4-Ton classです。

Wheelbaseは3204と同じ123 1/4 inches。

Pickup Boxも基本的に共通。

しかしFactory Engineering資料を読むと、3600 SeriesではRear suspensionなどがHalf-Tonとは別に設計されています。

1955年にはFrame widthを34 inchesへ統一する一方、3600ではRear spring mountingを変更。

Longer two-stage rear springsも採用されました。

つまり、

見た目は近い。仕事の骨格は違う。

これが3604です。


GVWで見ると違いがはっきりする

Period specificationを整理した資料では、

3204のGVWは約5,000 lb

3604は約6,900 lb

とされています。

この数字だけを記事の主役にはしません。

MUDIMUで面白いのは、

同じ長さのPickup BODYを、違う仕事量のChassisに載せていた

という事実です。

BODY Variationというと外板だけを想像しがちですが、Truckでは、

BODY × CHASSIS

まで見ないと本当のVariationが見えてきません。


3104 → 3204 → 3604

ここまでを一度整理します。

3104
1/2-Ton
114" WB
Standard Pickup

        ↓ 長い荷台が欲しい

3204
1/2-Ton
123 1/4" WB
Long Pickup

        ↓ もっと仕事量が欲しい

3604
3/4-Ton
123 1/4" WB
同じLong Pickup Box
よりHeavy-dutyなChassis

これなら3204の存在理由がよく分かります。

3104と3604の間を埋めるModelだったのです。


3804|さらに長い1-Ton Pickup

そしてPickup Familyの端まで行くと、

3804。

Series 3800。

1-Ton Pickupです。

Wheelbaseは、

135 inches。

ここまで来ると3104とはかなり違うProportionになります。Factory Engineering資料でも3804はPickup Modelとして明確に記載されています。

【画像予定:1955 Chevrolet 3804 Pickup Side View】


135-INCH|3104より21インチ長い

比較すると、

3104=114 inches。

3204・3604=123 1/4 inches。

3804=135 inches。

です。

3104       114"
────────────

3204/3604 123 1/4"
────────────────

3804       135"
────────────────────

同じTask Forceの顔をしていても、3804はSide Viewの伸び方が違います。

Cabの後ろが長い。

Bedが長い。

Rear axleとの位置関係も変わる。

TruckはWheelbaseがBODYの印象を大きく左右します。


3804のBED|108 1/4-INCH級

Period specification資料では3804 PickupのCargo Boxは、

108 1/4 inches long × 50 inches wide

とされています。

約9フィート。

3204・3604の約90-inch Boxよりさらに18 inchesほど長い。

だから3804は単なる、

「強い3104」

ではありません。

長さそのものが違うPickupです。


3804は「普通のPickup」の限界側

ここでMUDIMUのTruck記事の境界線が見えてきます。

3804までは、

普通のPickup BODY

として追う価値があります。

Cabがある。

Pickup Boxがある。

個人商店や農場、工事、配送などで使える。

現在見ても明確に「Pickup Truck」です。

しかし、ここからさらに大型Seriesを一台ずつ追っていくと、Truck図鑑になります。

だからMUDIMUでは3804をPickup Familyの端として見る。

この線引きです。


3800では足回りも明確にHeavy Dutyになる

Factory Engineering資料では3800 SeriesのRear Spring widthが、

2 inchesから2 1/2 inchesへ拡大

されたことが説明されています。

さらに3800には新しいPropeller Shaft Parking BrakeがStandard equipmentとして採用されました。

つまりBODYが長くなっただけではありません。

1-Tonとして仕事をするため、

Chassis側もきちんと変えています。


3104と3804|同じ顔でも別の性格

Frontからだけ見れば、Task Force Stylingを共有します。

Wrap-around Windshield。

Hooded Headlamps。

新しいCab。

新しいFender treatment。

しかし横へ回れば違う。

3104は短くまとまったHalf-Ton Pickup。

3804は長いBedを背負った1-Ton。

Front stylingが同じだから、同じPickupではない。

MUDIMUではSide Viewを重視する理由がここにもあります。


1955 PICKUP BODY FAMILYを横から見る

1955 Task Force PickupをBODYだけで並べると、非常に面白いFamilyになります。

3104
SHORT 1/2-TON
Standard Pickup

3124
SHORT 1/2-TON
Cameo Styled Pickup

3204
LONG 1/2-TON
Volume-oriented Pickup

3604
LONG 3/4-TON
Heavy-duty Pickup

3804
LONGEST 1-TON
Heavy Pickup

同じPickupという言葉の中に、これだけ違う役割がある。

これが1955 Chevrolet Truckの面白さです。


3124 CAMEOだけは別方向へ進んだ

ここで前回のCameoも入れると、さらに分かりやすい。

3104からChevroletがPickupを発展させる方向は、一つではありませんでした。

一方では、

3104
↓
3204
↓
3604
↓
3804

長くする
強くする
もっと運ぶ

もう一方では、

3104
↓
3124 CAMEO

格好よくする
所有したくさせる

つまり、

UTILITYの拡張

と、

STYLEの拡張

が同じ1955年に存在していた。

これはかなり面白いです。


1955年はPickupの選択肢そのものを増やした

Factory Engineering資料は、1955年のPickup choiceが大きく拡大されたことを明記しています。

新たに加わった代表が、

3124 Cameo Carrier

そして、

3204 Long Wheelbase Half-Ton Pickup。

3204についてChevroletは、軽量だが嵩張る荷物を運ぶ需要を満たすModelとして説明しています。

つまりFactory自身が、

「Half-Ton Pickupは一種類あればいい」

とは考えなくなっていたのです。


ENGINEだけでSeriesを判断しない

3204・3604・3804を見分けるとき、Engineだけを頼るのも危険です。

1955 TruckはSeriesによってEngine applicationが異なりますが、現存車ではEngine Swapも非常に多い。

Small Block V8。

Later Six。

Automatic transmission。

などへ変更された車はいくらでもあります。

だから、

現在載っているEngineからBODY Modelを逆算しない。

まず、

Wheelbase。

Frame。

Axle。

Suspension。

Body dimensions。

Serial information。

を見る。

その後でPowertrainを確認します。


現存車で最初に測りたいのはWHEELBASE

Sellerが、

「1955 Chevrolet 3100 Long Bed」

と書いている。

そこで止めない。

1955 2nd SeriesならWheelbaseを測るだけでもかなり情報が増えます。

114 inchesなのか。

123 1/4 inchesなのか。

135 inchesなのか。

これだけでPickup Familyの候補が大きく絞れます。

特に3204と3604は同じWheelbaseなので、その次にSeries evidenceを見る。

これが実車を見る順番です。


「3100」として売られている長いTruckに注意

Classic Truck市場では、Chevrolet Pickupをまとめて、

3100

と呼んでしまうケースがあります。

しかしFactoryでは、

3100。

3200。

3600。

3800。

は別Seriesです。

だから長い1955 Pickupを見て、

「3100 Long Bed」

とSellerが書いていても、その表記だけを信用しない。

Factory Modelを確認する。

MUDIMUの図鑑が実車売買にも使えるのは、こういう部分です。


BODYの長さは「格好」にも影響する

Truckでは長い方が偉い、短い方が格好いい、という単純な話ではありません。

3104にはShort Wheelbaseらしいまとまりがあります。

3204・3604にはCabとBedのバランスが伸びた独特の姿があります。

3804には仕事車らしい長大なProportionがあります。

どれも同じTask Force Styling。

しかし、

どのWheelbaseを選ぶかで車のCharacterまで変わる。

BODY Variation好きなら、ここは見逃せません。


RESTOMODではさらに混乱する

現在のClassic Chevrolet PickupはRestomodも多い。

Frame swap。

Axle swap。

Bed replacement。

Shortening。

Engine swap。

Suspension modification。

場合によっては、現在見えているBODYとFactory Chassisの組み合わせがOriginalではないこともあります。

だからMUDIMUでは、

「今こうなっている」ことと「Factoryでこうだった」ことを分ける。

これはCameoでも、Long Pickupでも同じです。


MUDIMU IDENTIFICATION|3204・3604・3804を見る順番

実車なら、まず次の順で見ます。

  1. 1955 1st / 2nd Series判定
  2. Wheelbase
  3. Pickup Box length
  4. Series / Serial evidence
  5. Frame・Suspension・Axle
  6. CabとBODY detail
  7. Engine / Transmission
  8. Paint / Trim
  9. 後年Modificationの確認

特に、

BODYが長い=3804

ではありません。

3204と3604もLong Pickupです。


BODY × CHASSIS|Truck図鑑で必要な視点

Passenger Chevroletでは、

150。

210。

Bel Air。

BODY Style。

Trim。

Color。

という軸が非常に重要でした。

Truckではそこへもう一つ、

Chassis Capacity

が強く入ります。

同じようなPickup BODYでも、

Half-Ton。

3/4-Ton。

1-Ton。

で中身が変わる。

だからMUDIMUのTruck研究では、

BODYだけを見る。しかしBODYだけでは決めない。

という少し面白い姿勢になります。


1955 CHEVROLET PICKUP MAP

ここまでのPickupを一枚にするとこうなります。

1955 TASK FORCE PICKUP

                    ┌─ 3104
                    │  1/2-Ton / 114"
                    │  Standard Pickup
SHORT ──────────────┤
                    │
                    └─ 3124
                       1/2-Ton / 114"
                       Cameo Carrier


                    ┌─ 3204
                    │  1/2-Ton / 123 1/4"
                    │
LONG ───────────────┼─ 3604
                    │  3/4-Ton / 123 1/4"
                    │
                    └─ 3804
                       1-Ton / 135"

これで1955 Task Force Pickupの基本的なBODY Familyがかなり見えるようになりました。


CONCLUSION|Pickupは一種類ではなかった

1955 Chevrolet Task Force。

そのPickupを単に、

「3100 Pickup」

で終わらせると、かなりのものを見落とします。

3104はStandard Half-Ton。

3124はStyleを追ったCameo。

3204は新設されたLong Wheelbase Half-Ton。

3604は同じ123 1/4-inch WheelbaseとPickup Boxを使う3/4-Ton。

3804は135-inch Wheelbaseを持つ1-Ton Pickup。

Chevroletは一つのPickupを大中小にしただけではありません。

荷物の大きさ、重量、用途、そしてStyleまで考えてPickupを枝分かれさせていた。

これが1955 Task ForceのPickup BODY Variationです。

そしてPickup Familyはここで十分です。

これ以上Model Numberごとに細分化しません。

次は形そのものが変わります。

No.46|1955 Chevrolet Panel|3105・3805。

Pickup Boxを捨て、荷室全体をRoofとSide Panelで包んだCommercial Chevrolet。

「Pickupの屋根付き」では済まないPanel BODYを追います。

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この記事を書いた人

1959、1960、1962、1968年式Chevroletの所有経験を持つ。現在、当時のChevrolet資料をもとにBODY、COLOR、TRIMを中心とした日本語アーカイブを構築中。

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