1955 Chevrolet Beauville|1062DF、Bel Airの4ドアワゴンを徹底研究

第11回|1955 Chevrolet Beauville

目次

1062DF、Bel Airになった4ドアワゴン

1955 Chevrolet Beauville|1062DF、Bel Airの4ドアワゴンを徹底研究

基本データ

項目内容
SeriesBel Air / 2400
Model2409
Fisher Style55-1062DF
Body4-Door Station Wagon
NameBeauville(ボーヴィル)
Seating6 passenger
Wheelbase115 in
RearUpper Liftgate + Lower Tailgate

今回の核心はここです。

Beauvilleを「豪華なTownsman」とだけ見てはいけない。1062Fと1062DFの関係を追うことで、Chevroletが一つのWagon architectureをSeriesによってどう商品化したのかが見えてくる。


INTRODUCTION|NomadだけがBel Air Wagonではない

1955 ChevroletのBel Air Wagon。

この言葉からNomadを思い浮かべるのは自然です。

しかしBel Airには、もう一台のStation Wagonがありました。

Beauville。   Chevrolet Beauville(シボレー・ボーヴィル)

Model 2409。

Fisher Style 55-1062DF。

4-Door、6-passenger。

Nomadが2-Door Wagonなら、Beauvilleは4-Door Wagonです。

そしてBODY研究では、Nomadより先に見ておきたい重要な関係があります。

それが210 Townsmanとの関係です。


1062DF|数字を見ると関係が見えてくる

前回のTownsmanは、

2109 / 55-1062F

今回のBeauvilleは、

2409 / 55-1062DF

です。

並べると、

1062F

1062DF

非常によく似ています。

これは単なる偶然として流してはいけません。

Fisher Service資料では両者のRear Quarter関連などが近いグループとして扱われ、Trim資料でもRear Floorを共有して扱う箇所があります。

したがって現段階では、

Townsman 1062FとBeauville 1062DFには、基本的な4-Door Wagon architectureに強い共通性がある。

と整理できます。

ただし、「完全に同一のbody shell」とまでは断定しません。


BODY|Beauvilleは4ドアである

Nomadの華やかさに目を奪われると、Beauvilleの重要性を見落とします。

Beauvilleは4-Door Station Wagon。

Front Door。

Rear Door。

Rear Quarter。

長いRoof。

Rear Cargo Area。

家族が後席へ直接乗り込み、その後ろに荷物を積める。

これは1955年の実用Wagonとして非常に自然な構成です。

そして、この4-Door BODYこそがTownsmanとの比較を面白くします。


TOWNSMAN vs BEAUVILLE|1062Fと1062DF

2台を整理します。

TownsmanBeauville
Series210Bel Air
Model21092409
Fisher Style1062F1062DF
Doors44
Seats66
BodyStation WagonStation Wagon

BODY architectureには強い共通性が見える。

しかしSeriesは違う。

ここからが面白い。

Chevroletは同じような4-Door Wagonを、

210 Townsman

と

Bel Air Beauville

として別の商品に仕立てました。

つまり、

BODYを作り分けるだけでなく、同じBODY familyの上にSeriesの性格を重ねる。

1955 Chevroletの商品構成を理解する重要な例です。


EXTERIOR|Bel Airになると何が変わるのか

BeauvilleはBel Air Seriesです。

したがって210 Townsmanとの違いを見るなら、Door枚数ではありません。

両方4ドアだからです。

見るべきなのは、

Exterior Molding

Brightwork

Paint Treatment

Interior Trim

など。

BODYそのものと、BODYの上に載せられたSeries表現を分けて観察します。

これができると、

「見た目が似ているから同じ車」

でも、

「名前が違うから全く別のBODY」

でもなくなる。

どこまでがBODYで、どこからがSeriesなのか。

それを追えるようになります。


BEAUVILLE vs NOMAD|同じBel Air Wagonでも違う

今度はBel Airの中だけで比較します。

Beauville

2409 / 1062DF
4-Door
6-passenger

Nomad

2429 / 1064DF
2-Door
6-passenger

同じBel Air。

同じStation Wagon。

同じ6人乗り。

しかしBODYは別です。

NomadについてはFisher資料上、Door、Rear Quarter、Headlining、Rear Floor、Seat関連などに専用構成が確認できます。

したがって、

Beauvilleを4ドアNomadと考えてはいけない。

これも重要です。


REAR BODY|実用WagonとしてのBeauville

BeauvilleもWagonです。

Rearには、

Upper Liftgate

+

Lower Tailgate

という構成を持つ。

Rear SeatをFoldすることで、人を乗せる空間からCargo Spaceへ用途を変えられる。

ここではNomadのデザイン性だけでWagonを語らず、

荷物をどう積むのか

Rear Seatをどう使うのか

Rear Openingがどう作られているのか

まで見る。

MUDIMUではStation Wagonを「屋根の長いChevy」として終わらせません。


COLOR|Beauvilleの色をどう調べるか

BeauvilleのFactory Colorは、現存車の写真から判断しません。

Paint ChartとBODY applicabilityを照合します。

現在確認している資料では、1062DFへの適用が示されるTwo-Tone Combinationとして、たとえば、

604 — Neptune Green / Sea Mist Green

615 — Shoreline Beige / Gypsy Red

などがあります。

ここで重要なのは、

1955 Chevroletに存在した色=Beauvilleに使えた色、ではない。

BODYごとの適用を確認する必要があります。

さらに塗り分け位置についてはPaint Codeだけから推測せず、当時の資料で確認します。


TRIM|ここはまだ決着させない

BeauvilleのInterior Trimは、今回あえて慎重に扱います。

現在の資料では、1062F Townsmanに対するTrim適用は確認できます。

一方で517 / 518について、1062DF Beauvilleへの適用を示す二次資料・実車情報との食い違いがあります。

ここで、

「TownsmanとBeauvilleは近いBODYだから同じだろう」

とはしません。

1062F

と

1062DF

は分けて確認する。

したがってBeauvilleのTrim適用表は、Original Master Parts資料をさらに確認してから確定版にします。

これは「分からない」のではなく、

まだ確定させない。

というMUDIMUの資料上の判断です。


PRICE|Bel Airになると135ドル上がる

現在確認しているI6価格資料では、

210 Townsman — $2,127

Bel Air Beauville — $2,262

差は、

$135

です。

これは前回の比較と並べると面白い。

210 Handyman → Townsman
+$48

Townsman → Beauville
+$135

つまり4-Door化以上に、210からBel AirへのSeries変更による価格差が大きい。

そしてさらに、

Beauville → Nomad
+$210

となります。

Wagonだけでも価格階段がかなり見えてきます。


PRODUCTION|Nomadよりずっと多かった

BeauvilleのProduction Numberにも資料差があります。

現在の主要候補は、

24,313

と

25,772

です。

一方、1955 Nomadは主要候補として、

8,386

または

8,530

があります。

正確な確定値は保留しますが、どちらの数字群を使っても、

BeauvilleはNomadよりかなり多く生産された

という関係は変わりません。

これは重要です。

現在の知名度と、当時の生産規模は同じではありません。


COWL TAG|55-1062DFを探す

実車研究ではCowl Tagを確認します。

見るべき中心は、

STYLE 55-1062DF

です。

そして、

TRIM

PAINT

を当時資料と照合する。

ここで特にBeauvilleでは注意が必要です。

現在の外装色やInteriorが綺麗だからといって、Factory Originalとは限りません。

現存車を見る → Tagを読む → 当時資料へ戻る。

この順番です。


WHY BEAUVILLE|有名ではないBel Airを残す

1955 Bel AirといえばSport Coupe。

Convertible。

Nomad。

その陰でBeauvilleは目立ちにくい。

しかし、それでは1955 Chevroletを正しく見たことにはなりません。

Beauvilleは4枚のDoorを持ち、6人を乗せ、荷物も運べる。

しかもBel Airとして仕立てられたStation Wagonです。

そしてTownsmanとの比較によって、

BODY

と

Series

が別の軸であることまで教えてくれる。

有名ではないから脇役なのではない。
BODY体系を理解するために欠かせない一台だから、MUDIMUでは主役になる。

1955 Chevrolet Beauville

Nomadでは見えない、もう一つのBel Air Wagon。


MUDIMU Research Note

Model 2409 / Fisher Style 55-1062DF

1062F Townsmanとの基本的な4-Door Wagon architectureにはFisher資料上で強い共通性があります。ただし完全同一body shellとの断定は追加Parts資料確認まで保留します。

Productionは24,313 / 25,772の資料差を記録。

Interior Trim、とくに517 / 518の1062DFへの適用は一次資料確認まで未確定として扱います。

Paintについても「1955年に存在した色」と「1062DFに適用された色」を区別します。

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この記事を書いた人

1959、1960、1962、1968年式Chevroletの所有経験を持つ。現在、当時のChevrolet資料をもとにBODY、COLOR、TRIMを中心とした日本語アーカイブを構築中。

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