第15回|1955 Chevrolet Delray Club Coupe
1011A、Sedanにしか見えない特別な210
1955 Chevrolet Delray Club Coupe|1011A、普通の210とは何が違ったのか
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Series | Two-Ten / 210 |
| Model | 2124 |
| Fisher Style | 55-1011A |
| Official Name | Club Coupe / Delray |
| Doors | 2 |
| B-Pillar | あり |
| Seating | 6 passenger |
| Rear | Trunk |
| Body character | Post-type 2-Door |
| I6 Price | 約 $1,835 |
| V8 Price | 約 $1,934 |
| Production | 115,584 / 116,406 資料差 |
今回、最初に覚えておきたいのはこれです。
1955 DelrayはHardtopではない。
ここを間違えると、1955 Chevrolet 210の2ドア体系そのものを間違えます。
INTRODUCTION|Delrayという名前に惑わされる
1955 Chevrolet Delray。
名前だけを見ると、Bel AirやNomadのように独立したBODYを持つ特別なChevroletを想像するかもしれません。
さらに「Club Coupe」という名称が付く。
そうなると、
CoupeだからRoofが違う?
Hardtopなのか?
と思いたくなります。
ところがBODYを確認すると、話はもっと面白い。
Delrayは、
Model 2124
Fisher Style 55-1011A
です。
そして普通の210 2-Door Sedanは、
Model 2102
Fisher Style 55-1011
です。
並べてみましょう。
1011
1011A
非常に近い。
ここから1955 Delrayの正体を追います。
NOT A HARDTOP|まず柱を見よう
1955 Delrayで最も重要な確認ポイントです。
Delray Club Coupeには、
B-Pillarがあります。
つまりPost Carです。
1955 Chevrolet 210には本物のPillarless Hardtopも存在します。
それが、
Model 2154
Fisher Style 55-1037
Sport Coupe
です。
したがって、
210 2-Door Sedan
1011
B-Pillarあり
Delray Club Coupe
1011A
B-Pillarあり
210 Sport Coupe
1037
B-Pillarなし
となります。
1955年の210を見分けるとき、名前を見る前に柱を見る。
これはMUDIMUの基本ルールにしていいくらい重要です。
THREE 2-DOOR MODELS|210には3種類あった
1955 Chevrolet 210には、少なくとも3種類の重要な2-Door Modelがあります。
| Model | Fisher Style | Name | Pillar |
|---|---|---|---|
| 2102 | 1011 | 2-Door Sedan | あり |
| 2124 | 1011A | Delray Club Coupe | あり |
| 2154 | 1037 | Sport Coupe | なし |
ただし、ここで表現に注意します。
「3種類の2-Door BODY」
と断定するのはまだ早い。
1011と1011Aについては、基本的なPost Body Architectureを大きく共有している可能性が高いからです。
一方1037は、Pillarless Hardtopとして明確に別系統です。
したがって現段階では、
1955 Chevrolet 210には3種類の2ドアモデルがあった。
と表現するのが最も正確です。
1011 vs 1011A|何が違う?
ここからがDelrayの本題です。
普通の210 2-Door Sedanは、
55-1011
Delrayは、
55-1011A
外観の基本形は非常によく似ています。
同じPost-type 2-Door。
6人乗り。
Trunkを持つ。
では、なぜわざわざ1011Aが存在するのか。
答えを探すと、非常に重要な違いがInteriorに現れます。
TRIM|Delrayの正体は室内にある
1955年のTrim資料を見ると、通常の210 1011系には、
503 — Light Blue Pattern / Dark Blue Plain Cloth
504 — Light Green / Dark Green Cloth
505 — Light Tan / Dark Brown Cloth
などが設定されています。
ところがDelray 1011Aには、
506 — Light Blue / Beige imitation leather
507 — Light Green / Beige imitation leather
508 — Black / Ivory imitation leather
という専用系統が確認できます。
つまりDelrayは、
外側のBODYを大きく変えるのではなく、Interiorを特別にすることで普通の210とは違う価値を作ったモデル
と見ることができます。
これはかなり面白い。
DELRAY|BODYではなくPACKAGEを見る
Nomadを調べたときは、
1064DFというBODYそのものが特別
でした。
Delrayは違います。
1011Aは1011に非常に近いPost Body。
しかしTrimを見ると明確に別扱いされている。
つまり1955 Chevroletには、
BODYを変えて特別にする方法
と、
同じ基本BODYに専用Trimを与えて特別にする方法
の両方があった。
Delrayは後者を理解するための非常に良い一台です。
CLUB COUPE|なぜCoupeなのか
ここも注意したいところです。
現代の感覚では、
Sedan
と
Coupe
をBODY形状だけで明確に分けたくなります。
しかし1955年のChevrolet名称を、その感覚だけで読み替えると危険です。
Delrayは当時、
Club Coupe
として扱われます。
それでもB-Pillarは存在する。
だから、
「Coupeと書いてある=Hardtop」ではない。
さらに、
「Coupeと書いてある=1011 Sedanとは完全に違うRoof BODY」
とも現段階では断定しません。
名前ではなくFisher Styleと構造を見る。
ここが重要です。
EXTERIOR|外から見分けられるのか
ここは今後さらに深掘りしたい部分です。
1011と1011Aは、外観だけでは非常に近い。
そのため現存車を写真だけ見て、
「これはDelrayだ」
と断定するのは危険です。
Interiorが交換されている可能性もある。
Exterior Trimが変更されている可能性もある。
RestorationでBel Air風になっている場合さえある。
したがって本気でDelrayを確認するなら、
Cowl Tag
STYLE
TRIM
を見る。
STYLEが、
55-1011A
なら非常に強い証拠になります。
PRICE|特別な内装には60ドルの差があった
価格もDelrayの位置づけをよく表しています。
現在確認している価格資料では、
210 2-Door Sedan
I6 — $1,775
Delray Club Coupe
I6 — $1,835
差額は、
+$60
です。
V8でも、
210 2-Door Sedan — $1,874
Delray — $1,934
同じく、
+$60
です。
つまりDelrayは、通常の210 2-Door Sedanより少し上。
しかしSport CoupeほどBODYを大きく変えたモデルではない。
この微妙な価格差が、Delrayの性格をよく表しています。
SPORT COUPE|本物のHardtopは1037
Delrayを理解するにはSport Coupeとの比較が欠かせません。
Delray
2124 / 1011A
B-Pillarあり。
Post Body。
専用Interior Trim。
Sport Coupe
2154 / 1037
B-Pillarなし。
Pillarless Hardtop。
専用Hardtop Architecture。
つまり同じ210の2ドアでも、
Delrayの特別さはTrim側。Sport Coupeの特別さはBODY側。
ここを分けて考えると、1955 ChevroletのModel構成が一気に分かりやすくなります。
BEL AIR|さらにもう一つの1011
さらに面白いのがBel Airです。
Bel Air 2-Door Sedanは、
55-1011D
です。
これで並びます。
1011
210 2-Door Sedan
1011A
210 Delray Club Coupe
1011D
Bel Air 2-Door Sedan
同じ11 FAMILYの中で、Seriesと仕様によって枝分かれしている。
これはMUDIMUが1955 Chevroletを「150・210・Bel Air」というSeries名だけで整理しない理由そのものです。
Seriesの下を見るとBODY FAMILYが見えてくる。
BODY FAMILY|11系を並べる
1955 Chevroletの11系をさらに広げると、
1211 — 150 2-Door Sedan
1211B — 150 Utility Sedan
1011 — 210 2-Door Sedan
1011A — 210 Delray Club Coupe
1011D — Bel Air 2-Door Sedan
となります。
これはものすごく面白い体系です。
基本となるPost 2-Door系から、
廉価版。
Utility。
中間Series。
Special Trim。
上級Series。
へ枝分かれしている。
同じように見える2ドアChevyを、Fisher Styleが細かく分けている。
まさにBODY図鑑の世界です。
PRODUCTION|11万台以上作られた
DelrayのProductionについては、現在、
115,584
と、
116,406
の2つの数字を記録しています。
差は822台。
したがって現段階では、
Production:115,584 / 116,406 — source conflict
として扱います。
ただし、どちらを採用しても11万台を超える規模です。
これはDelrayが単なる珍しいSpecial Editionではなく、かなり多く販売されたModelだったことを示します。
Production Numberそのものの確定はNo.24で行います。
WHY DELRAY|派手ではないから重要
Nomadなら、見れば特別だと分かります。
Convertibleも分かる。
Sport CoupeもB-Pillarを見れば違いが見える。
Delrayは難しい。
普通の210 2-Door Sedanに見える。
しかしCowl Tagを見ると、
1011A
そしてInteriorを見ると、
506 / 507 / 508
という専用Trim。
この、
見た目だけでは分からないChevrolet
こそMUDIMUが残したい車です。
BODY図鑑は、形が違う車だけを集めるものではない。同じように見えるBODYを、Chevrolet自身がどう区別していたのかまで追う。
1955 Chevrolet Delray Club Coupe
Sedanに見える。柱もある。それでも普通の210ではなかった。
1955 Delrayの面白さは、派手なBODYにありません。
1011と1011A。
たった一文字の違い。
しかしその一文字を追うと、専用Interior、価格差、Model Number、当時の商品構成まで見えてくる。
これこそMUDIMUがFisher Styleを追う理由です。
「Delray」という名前を見るな。まず1011Aを見よう。
そこから1955 Chevroletの本当の姿が見えてきます。
MUDIMU Research Note
Model 2124 / Fisher Style 55-1011A
Delray Club CoupeはB-Pillarを持つPost-type 2-Doorであり、1955年の210 Sport Coupe 1037とは明確に区別します。
1011と1011Aの基本Body Shell・Roof・Door等が部品レベルでどこまで共通するかについては、Fisher/Parts資料による追加確認を継続します。そのため現段階では「完全に別BODY」とは断定しません。
Delray専用Trimとして506 / 507 / 508を確認。価格は通常の210 2-Door Sedanに対して約**+$60**。
Productionは115,584 / 116,406の資料差を記録します。

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