第21回|1955 Chevrolet Two-Tone Guide
2色だった、だけでは足りない。塗り分けそのものがBODYデザインだった
1955 Chevrolet Two-Tone Guide|StandardとSpecial、純正2トーンをBODYから徹底研究
1955 Chevroletを象徴するものの一つが、
Two-Tone Paint
です。
India Ivory。
Gypsy Red。
Sea Mist Green。
Neptune Green。
Shoreline Beige。
Autumn Bronze。
1955年のChevroletには、現在見ても魅力的な2色の組み合わせが数多く存在しました。
しかしMUDIMUでは、
「白と赤のTwo-Toneだった」だけではFactory Specificationとは呼ばない。
調べるのは3つです。
何色と何色だったのか。
どのBODYに設定されたのか。
そして、
どこで2色を分けたのか。
ここまで確認して、初めて1955 ChevroletのTwo-Toneが見えてきます。
TWO-TONE|Paint Codeは「色」だけではない
Solid Colorなら比較的分かりやすい。
例えば、
585 — Onyx Black
586 — Sea Mist Green
といった具合です。
ところがTwo-Toneでは、一つのPaint CodeがColor Combinationを表します。
例えば、
599
は、
Sea Mist Green / Neptune Green
という組み合わせ。
つまりPaint Codeを見たとき、
「599という色」
ではありません。
599というFactory Combination
として考える必要があります。
1955 CHEVROLET|Two-Toneは珍しい特別仕様ではなかった
1955 Chevrolet発表時のPeriod資料では、
14 Solid Colors
21 Two-Tone Combinations
と紹介された例があります。
ここから分かるのは、Two-Toneが単なる珍しいOptionではなく、1955 ChevroletのStylingを構成する重要な要素だったことです。
そして問題は、
21種類の組み合わせが全部のBODYに使えたわけではない
ということ。
ここでBODY研究が必要になります。
STANDARD TWO-TONE|基本の塗り分け
1955 Chevroletには、複数のTwo-Tone Treatmentが存在します。
MUDIMUではまず整理のため、
Standard Two-Tone
と、
Special Two-Tone
に分けます。
ただし注意。
これは最終的なChevrolet公式名称が完全確定したという意味ではありません。
特にSpecial側のPeriod terminologyについては、一次資料をさらに追います。
大切なのは、
同じ2色でも、塗り分け方が同じとは限らない。
ということです。
PAINT BOUNDARY|境界線を見る
Two-Tone車を見るとき、MUDIMUが注目するのは、
Paint Boundary
です。
Roofだけが別色なのか。
Upper Bodyまで色が回るのか。
Rear Quarterはどちらの色なのか。
Rear Deckはどちらなのか。
Body Side Moldingが境界になるのか。
WagonではRoofとRear Bodyをどう処理するのか。
つまりTwo-Toneは、
Color Combination × BODY × Paint Boundary
で考えます。
これが今回の記事の核心です。
HANDYMAN|63F系のTwo-Tone
まず2-Door Wagon。
150 Handymanは、
1263F
210 Handymanは、
1063F
でした。
現在確認している63F系のCombinationには、次のようなものがあります。
| Code | Combination | BODY適用の確認 |
|---|---|---|
| 599 | Sea Mist Green / Neptune Green | 62F / 63F系 |
| 603 | Autumn Bronze / Shoreline Beige | 1062F / 63F系 |
| 606 | Shoreline Beige / Autumn Bronze | 1263F確認 |
| 610 | Glacier Blue / Skyline Blue | 62F / 63F系 |
| 614 | Shoreline Beige / Glacier Blue | 62F / 63F系 |
| 682 | India Ivory / Cashmere Blue | 62F / 63F系 |
| 684 | India Ivory / Navajo Tan | 63F系・1263F適用情報あり |
ここで面白いのは、
603
と
606
です。
使っている色名を見ると、
Autumn Bronze。
Shoreline Beige。
同じ2色が登場します。
しかし、
Upper / Lowerの指定が逆なら、同じ2色でも別のFactory Combinationになる。
Two-Toneでは、色名だけ検索してはいけない理由です。
150 HANDYMAN|Paint 606を見る
MUDIMUで特に追っている、
1955 Chevrolet 150 Handyman / 1263F
には、
Paint 606
の適用情報があります。
Combinationは、
Shoreline Beige / Autumn Bronze
です。
ここで重要なのは、
「BeigeとBronzeのHandymanが存在した」
ではありません。
STYLEが、
55-1263F
PAINTが、
606
であること。
さらにPeriod Paint Chart上で1263Fとの適用関係が確認できること。
この3つを結びます。
210 HANDYMAN|モールがPaint Boundaryにも関係する
210 Handyman、
1063F
では、150よりExterior Moldingが増えます。
ここがTwo-Tone研究では非常に面白い。
Moldingは単なるDecorationではありません。
BODY Sideを視覚的に分割します。
そのため、
Bright MoldingとPaint Boundaryを一緒に見る必要がある。
同じ基本Wagon Architectureを持つ150 Handymanと210 Handymanでも、Two-Toneを施したときの見え方は同じではありません。
BODY。
Molding。
Color。
この3つが重なって、1955 Chevroletの外観が完成します。
TOWNSMAN|4ドアWagonのTwo-Tone
210 Townsmanは、
1062F
です。
63F HandymanとはDoor Countが違う。
したがってSide Bodyの長さ、Door Cut、Moldingの見え方も変わります。
Paint Chartでは、
599。
603。
610。
614。
682。
など、62F系と63F系の両方に関連するCombinationが確認できます。
しかし、
同じPaint Codeが適用される=塗装面積や視覚効果まで同じ
とは限りません。
BODYが違えばPaint Boundaryの見え方も変わります。
BEAUVILLE|62DFは別に確認する
Bel Air Beauvilleは、
1062DF
でした。
Townsmanの1062Fと非常に近いBODY familyですが、Bel Air側です。
現在確認している重要なCombinationには、
604
Neptune Green / Sea Mist Green
1062DFへの適用。
615
Shoreline Beige / Gypsy Red
62DFへの適用。
があります。
ここでも、
Townsmanで使えたからBeauvilleにも使えたはず
とはしません。
FとDFを分けて確認する。
MUDIMUのBODY研究とCOLOR研究は同じルールです。
NOMAD|64DFはさらに別世界
Nomad、
1064DF
です。
NomadはHandymanの豪華版として片付けられないことを、BODY編で確認しました。
Two-Toneでも同じです。
現在64DFへの適用が確認できるCombinationには、
627
Shadow Gray / Coral
682
India Ivory / Cashmere Blue
684
India Ivory / Navajo Tan
685
India Ivory / Dusk Rose
などがあります。
Nomadでは独特のRoof Line、Rear Quarter、Side Moldingがあります。
したがってTwo-Toneは、
色見本より、BODYに塗った状態を見たときに完成する。
これはNomad研究で特に重要です。
DELRAY|1011Aにも専用Combinationを見る
Delray Club Coupe、
1011A
では、
608
India Ivory / Onyx Black
617
India Ivory / Gypsy Red
628
Onyx Black / India Ivory
などが確認されています。
608と628に注目してください。
どちらにも、
India Ivory
Onyx Black
が出てきます。
しかしCodeは違います。
つまり、
「白黒Two-Tone」というだけではFactory Paintを特定できない。
どちらがUpperで、どちらがLowerなのか。
どのTreatmentなのか。
BODY applicabilityはどうか。
Paint Codeまで見て初めて意味が出ます。
SPORT COUPE|ここからSpecial Two-Toneが重要になる
Bel Air Sport Coupe、
1037D
です。
1955 ChevroletのTwo-Tone研究で、ここは非常に重要なBODYです。
Period情報ではBel Air Sport CoupeとConvertibleに、通常とは異なるTwo-Tone Stylingが用意されたことが確認できます。
MUDIMUでは現段階で、
Special Two-Tone
と呼びます。
その特徴として重要なのが、
Upper ColorがRoofだけで終わらない
ことです。
Rear Deck。
Upper / Rear Quarter。
などへ色が展開され、BODY SideのStylingと一体になります。
SPECIAL TWO-TONE|色ではなくBODY GRAPHICSになる
StandardなRoof Two-Toneなら、
「屋根の色を変えた」
と理解しやすい。
しかしSpecial Two-Toneでは違います。
Color Boundaryそのものが、
BODY Line
を強調する。
つまり塗装が、
Graphic Design
の役割を持ちます。
1955 ChevroletのTwo-Toneを本気で研究するなら、
色名だけの一覧表では足りない理由がここにあります。
CONVERTIBLE|RoofがないのにTwo-Tone?
さらに面白いのが、
Bel Air Convertible / 1067D・1067DTX
です。
Convertibleには固定Roofがありません。
ではTwo-Toneをどう成立させるのか。
ここでSpecial Treatmentが重要になります。
Rear Deck。
Rear Quarter。
Body Side。
つまりConvertibleでは、
Roof Colorを変えるTwo-Toneではなく、BODYそのものを2色でDesignする。
Sport CoupeとConvertibleを並べると、1955 ChevroletがTwo-Toneを単なるRoof Colorとして考えていなかったことが見えてきます。
PAINT CODE “S”|まだ答えを決めない
ConvertibleのCowl Tag Exampleには、
585S
612S
615S
629S
などがあります。
この末尾、
S
です。
Special Two-Toneとの関連を強く疑わせます。
しかしMUDIMUでは、
S = Special Two-Tone
と現段階で断定しません。
一次資料でSuffix Definitionを確認できるまで、
未確定
として残します。
これは小さな問題ではありません。
将来、現車のCowl Tagを読むときに非常に重要になる可能性があります。
SPEEDLINE TWO-TONE?|1955では慎重に使う
1955 ChevroletのTwo-Toneについて検索すると、
Speedline Two-Tone
と説明される場合があります。
しかし1956 Chevroletでは“speedline”に関連するStyling terminologyが登場するため、年代の混同に注意が必要です。
したがってMUDIMUでは現段階で、
1955 Special Two-Tone
と記録します。
格好いい名称だから採用するのではなく、Chevroletがその年に何と呼んでいたのかを確認する。
正式名称が一次資料で確定した段階で記事を更新します。
COWL TAG|Two-Tone車を見る順番
実車を調査する場合は、次の順番です。
1. STYLEを確認する
例:
STYLE 55-1064DF
Nomadです。
2. PAINTを確認する
例:
PAINT 627
3. Paint ChartでCombinationを確認する
Shadow Gray / Coral。
4. BODY applicabilityを確認する
1064DFへの適用があるか。
5. Paint Boundaryを確認する
現在の塗り分けがPeriod Treatmentと一致するか。
6. TRIMを確認する
InteriorとのFactory Combinationを調べる。
これで初めて、
Factory-correct Two-Toneの可能性
を評価できます。
REPAINT|色が合っていても安心できない
例えば現在、
India Ivory / Gypsy Red
に塗られた1955 Chevroletがある。
両方とも1955年に存在するFactory Color。
それだけではOriginal Combinationの証明にはなりません。
さらに、
そのBODYに設定されたか。
Paint Codeは一致するか。
Upper / Lowerの順序は正しいか。
Paint Boundaryは正しいか。
を確認する必要があります。
正しい2色を使った、間違ったTwo-Toneも作れる。
これはRestored Classic Carを見るとき、かなり重要なポイントです。
BODY MOLDING|Chromeを無視してはいけない
1955 ChevroletのTwo-Toneを研究するとき、Paintだけ見ていても完成しません。
Side Molding。
Belt Molding。
Quarter Molding。
Chrome Trim。
これらがColor Boundaryと組み合わされます。
特に、
210。
Bel Air。
Nomad。
では、Exterior TrimがBODYの視覚的な分割に大きく関係します。
つまり最終的には、
BODY × PAINT × MOLDING
まで重ねる必要があります。
ここまで来ると、Two-Toneは「色」の話ではなくなります。
1955 Chevrolet Stylingそのものです。
MUDIMU TWO-TONE MAP|最終的に作るもの
将来的にMUDIMUでは、各BODYについてTwo-Tone Diagramを作ります。
例えば、
1263F
150 Handyman
1063F
210 Handyman
1062F
Townsman
1062DF
Beauville
1064DF
Nomad
1037D
Bel Air Sport Coupe
1067D / DTX
Bel Air Convertible
それぞれのSide Silhouetteに、
Upper Color
Lower Color
Paint Boundary
Molding
を表示する。
これが完成すれば、
「この1955 Chevyの塗り分け、本当に正しい?」
を視覚的に調べられる資料になります。
これは後で画像をまとめて制作するときの、重要なMUDIMUオリジナル図版候補です。
1955 CHEVROLET TWO-TONE
2色を選んだのではない。BODYを2色でデザインした。
1955 ChevroletのTwo-Toneを、
「昔のアメ車らしい派手な色」
で終わらせるのはもったいない。
HandymanにはHandymanの境界がある。
NomadにはNomadがある。
Sport CoupeにはSpecial Treatmentがある。
Convertibleでは固定Roofすらない。
そして同じ2色でも、
Upper / Lowerが逆なら別Combinationになることがある。
だからMUDIMUでは、
COLOR NAMEではなく、PAINT CODE。
PAINT CODEだけでなく、BODY。
BODYだけでなく、PAINT BOUNDARYまで見る。
ここまで調べて、初めて1955 Chevrolet Two-Toneを記録したことにします。
MUDIMU Research Note
1955 ChevroletのTwo-Toneについては、Period資料から多数のFactory CombinationとBODY applicabilityを確認しています。
一方で、Standard Two-Tone / Special Two-Toneの正式なChevrolet terminology、Special Treatmentの全BODY別Paint Boundary、Paint Code末尾「S」の正式な意味は、さらに一次資料確認が必要です。
特に1955年型へ**“Speedline Two-Tone”**という名称を適用することは現段階では保留します。
また、Two-Tone Combinationが確認できても、現存車の塗り分けがFactory-correctであるとは限りません。MUDIMUではSTYLE → PAINT → BODY applicability → Paint Boundary → TRIMの順で評価します。

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