1955 Chevrolet Factory Colors|純正色・Paint Code・BODY別適用を徹底研究

第20回|1955 Chevrolet Factory Colors

目次

色名だけでは純正色は分からない。BODYまで見て初めてFactory Colorになる

1955 Chevrolet Factory Colors|純正色・Paint Code・BODY別適用を徹底研究

1955 Chevroletといえば、

Gypsy Red。

India Ivory。

Onyx Black。

Sea Mist Green。

そして美しいTwo-Tone。

現在残る1955 Chevroletを見ると、実に華やかな色の車が多い。

しかし、ここで大きな問題があります。

「1955年に存在したChevrolet Color」=「すべての1955 Chevroletに選べた色」ではない。

BODYによって適用が違う。

Seriesによって違う。

Two-Toneでは組み合わせも違う。

NomadにはNomadのCombinationがある。

ConvertibleにはConvertible特有の塗り分けがある。

Corvetteはさらに別体系です。

だからMUDIMUでは、色名だけでは純正色判定をしません。


COLOR MASTER|まず1955年のSolid Colorを整理する

現在確認しているChevroletのPaint資料では、1955年用として次のSolid Colorが記録されています。

Paint CodeFactory Color
585Onyx Black
586Sea Mist Green
587Neptune Green
588Skyline Blue
589Glacier Blue
590Copper Maroon
591Shoreline Beige
592Autumn Bronze
593India Ivory
594Shadow Gray
596Gypsy Red
598Regal Turquoise
626Coral
630Harvest Gold
683Cashmere Blue

これがMUDIMUの1955 Passenger Chevrolet Solid Color Masterの基本になります。

ただし重要なのは、ここからです。

この15色を、全BODY共通色だと思ってはいけない。


PAINT CODE|色名より番号を見る

現存車を調べるとき、

「これはGypsy Redらしい」

「たぶんIndia Ivory」

という見た目だけの判断は危険です。

約70年前の車です。

Repaintされている。

退色している。

補修されている。

現代の近似色が使われている。

写真のWhite Balanceも違う。

だからMUDIMUでは、

現存車の見た目からFactory Colorを確定しない。

まずCowl Tagの、

PAINT

を見る。

そこに記録されたCodeをPeriod Paint資料と照合します。


BODY APPLICATION|ここからが本当のCOLOR研究

Paint Chartを見ると、Color Combinationの横にBODY Styleの適用が記録される場合があります。

ここが重要です。

例えば、

63F

とあればHandyman系。

62F

なら4-Door Wagon系。

64DF

ならNomad。

67D

ならConvertible。

つまりPaint Chartは、

「何色だったか」

だけではなく、

「どのBODYに塗れたか」

を読む資料でもあります。

MUDIMUではCOLORとBODYを切り離しません。


HANDYMAN COLORS|1263Fにも専用の読み方がある

ユーザーが特に好きな150 Handyman。

Fisher Style、

55-1263F

です。

このBODYに使えるTwo-Tone Combinationを追うと、非常に面白い。

現在確認している例では、

Paint 599

Sea Mist Green / Neptune Green

62F・63F系への適用が確認できます。

つまり150/210 Handyman研究でも重要なCombinationです。


Paint 603

Autumn Bronze / Shoreline Beige

1062F・63F系への適用が確認できます。


Paint 606

Shoreline Beige / Autumn Bronze

特に、

1263F

への適用を示す資料があります。

これは150 Handyman研究で非常に重要です。


Paint 610

Glacier Blue / Skyline Blue

62F・63F系。


Paint 614

Shoreline Beige / Glacier Blue

62F・63F系への適用。


Paint 682

India Ivory / Cashmere Blue

62F・63F系への適用。


Paint 684

India Ivory / Navajo Tan

63F系、さらに1263Fへの適用を示す情報があります。

こうして見ると、

「1955 Handymanは何色が似合うか」ではなく、「Factoryで何色を選べたのか」

という全く違う記事になります。


150 HANDYMAN|現車調査に使える資料へ

例えば1955 Chevrolet 150 Handymanが売りに出ているとします。

Sellerは、

“Original two-tone color.”

と言っている。

そこでMUDIMUを見る。

Fisher Style:

1263F

Paint Code:

606

Paint Chart:

Shoreline Beige / Autumn Bronze

1263F適用:

確認

ここまで一致すれば、

「1955年に存在した色だから純正っぽい」

より、はるかに強い判断ができます。

これがMUDIMU COLOR MASTERを作る理由です。


NOMAD COLORS|Nomadは別に見る

Nomadは、

1064DF

でした。

Handymanの63F系とは別BODY branchです。

当然COLORも、Handymanの表をそのまま流用してはいけません。

現在Nomadへの適用が確認できる重要なCombinationには、

627

Shadow Gray / Coral

682

India Ivory / Cashmere Blue

684

India Ivory / Navajo Tan

685

India Ivory / Dusk Rose

などがあります。

特に、

627 Shadow Gray / Coral

は1064DFへの適用を示す重要なCombinationです。


NOMAD|現存車の色だけでは判断しない

NomadはRestorationされることが多い車です。

そして非常に華やかなTwo-Toneが似合う。

だからこそ危険です。

「1950年代っぽい色だからOriginal」

ではない。

例えば、

STYLE 55-1064DF

TRIM 546

PAINT 627

というTag Exampleがあります。

ここまで揃えば、

BODY。

Interior。

Paint。

を一つのFactory Specificationとして研究できます。

BODY → PAINT → TRIM

これがMUDIMUの現車確認順です。


BEAUVILLE|同じ4ドアWagonでも色を分ける

Bel Air Beauvilleは、

1062DF

でした。

210 Townsmanは、

1062F

です。

BODY Architectureには強い関連がありますが、Seriesが違う。

Paint適用でもこの違いを見ます。

現在確認している例では、

604

Neptune Green / Sea Mist Green

1062DFへの適用。

615

Shoreline Beige / Gypsy Red

62DFへの適用。

つまり、

Townsmanで使えた色だからBeauvilleでも使えた

とは勝手に判断しません。

Fisher Style単位で確認します。


DELRAY|1011AにもCOLORの個性がある

第15回で研究したDelray。

Fisher Style 1011A

です。

DelrayではInterior Trimだけでなく、Two-Toneにも注目すべきCombinationがあります。

現在確認している例では、

608

India Ivory / Onyx Black

617

India Ivory / Gypsy Red

628

Onyx Black / India Ivory

が1011Aとの関連で記録されています。

ここでもDelrayの特別さが見えてきます。

DelrayはInteriorだけを見ても面白いが、COLORまで重ねるとさらに商品としての個性が見える。


CONVERTIBLE|屋根がないから塗り分けが違う

Convertibleは、

1067D / 1067DTX

でした。

ConvertibleではCOLOR研究がさらに面白くなります。

固定Roofがないからです。

Solid Colorでは、

596 Gypsy Red

626 Coral

などの適用例が確認できます。

Two-Toneでは、

610

629

などConvertibleへの適用が確認されています。

そして問題になるのが、

Special Two-Tone

です。


STANDARD TWO-TONE vs SPECIAL TWO-TONE

1955 ChevroletではTwo-Toneが非常に重要です。

しかし全部同じ塗り分けではありません。

Period情報では、Bel Air Sport CoupeとConvertibleに対して、通常とは異なるSpecial Two-Tone Treatmentが設定されたことを示す資料があります。

Special Two-ToneではUpper Colorが、

Roofだけではなく、

Rear Deck

Upper / Rear Quarter

側まで展開される特徴があります。

ここは次のNo.21で徹底的に掘ります。


DO NOT CALL IT SPEEDLINE YET|名称にも注意する

1955 ChevroletのTwo-Toneを調べると、

Speedline Two-Tone

という表現に出会うことがあります。

しかしMUDIMUでは、1955年のSpecial Treatmentを現段階で安易にSpeedline Two-Toneとは呼びません。

1956年の“speedline”関連Stylingとの混同を避けるためです。

したがって1955年については、

Special Two-Tone

を作業名称として使います。

正式なPeriod Chevrolet terminologyが一次資料で確定したら更新します。


PAINT CODE + S|謎のSuffix

Convertibleの現存Cowl Tagには、

585S

612S

615S

629S

といったPaint Code例があります。

この、

S

が非常に気になります。

Special Two-Toneを示すSuffixである可能性があります。

しかしまだ一次資料で意味を完全確定できていません。

だからMUDIMUでは、

S = Special

と勝手に確定しません。

小さな一文字を適当に処理しない。

BODY研究で1067DTXを残したのと同じです。


CORVETTE|Passenger Chevroletとは別表にする

1955 Corvetteはさらに注意が必要です。

CorvetteのFactory Colorとして現在確認しているのは、

Polo White

Pennant Blue

Corvette Copper

Gypsy Red

Harvest Gold

の5色です。

しかしPassenger ChevroletのColor Masterに、そのまま混ぜません。

なぜならCorvetteでは、

Body Color

Interior Color

Convertible Top

のCombination体系が別だからです。

したがってMUDIMUでは、

1955 Passenger Chevrolet COLOR MASTER

と、

1955 Corvette COLOR MASTER

を分離します。


CORVETTE COLOR|同じ色名でも同じ表とは限らない

Passenger Chevroletにも、

Gypsy Red

Harvest Gold

があります。

Corvetteにも同名色があります。

しかし、

同じFactory Color Nameがある=同じBODY適用体系

ではありません。

Paint Code、Finish Specification、Interior Combination、Top Colorまで確認して初めて同じ仕様として扱えます。

ここは今後、Corvette専用のPeriod Paint資料で深掘りします。


COLOR PRODUCTION|色別台数を信じすぎない

前回のCorvette記事でも触れました。

1955 Corvetteの色別Productionとして広く流通する推定値は、

Polo White 約325

Pennant Blue 約45

Corvette Copper 約15

Gypsy Red 約180

Harvest Gold 約120

です。

合計は、

685

しかし総生産は、

700

です。

したがって、

Color Production NumberはFactory確定値として扱わない。

色の存在と、色別Productionの正確性は別問題です。


REPAINT|現存車はFactory資料ではない

これはCOLOR MASTERで絶対に決めておきたいルールです。

美しくRestorationされた1955 Bel Air。

有名Auctionで高値が付いたNomad。

Museumに展示されているCorvette。

それでも、

その車の現在色=Factory Colorの証拠

とはしません。

現存車は、

確認対象

にはなる。

しかしFactory Specificationの根拠は、

Period Chevrolet documents

Paint Charts

Cowl Tag

などを優先します。


ORIGINAL COLOR|MUDIMUならこう調べる

将来AUTO LABOなどで1955 Chevroletの現車を扱うときにも、このCOLOR MASTERは使えます。

例えば、

1955 Chevrolet 210 Handyman

が来た。

まず、

1. BODYを確定

Model 2129
Fisher Style 1063F

2. Cowl Tagを確認

PAINT Codeを見る

3. Period Paint Chartと照合

そのCombinationが1955年に存在するか

4. BODY applicabilityを見る

1063Fに設定されたCombinationか

5. 現在のPaintと比較

Original / Repaint / Approximationを判断

6. TRIMを照合

Factory Combinationとして矛盾しないか

この順番です。

「赤かった」ではなく、「このBODYにこの赤がFactoryで設定されていたか」を調べる。


COLOR × BODY × TRIM|MUDIMUの完成形

MUDIMUが最終的に作りたいのは、色見本帳ではありません。

例えば、

1955 Chevrolet Nomad

を開く。

そこに、

Model 2429

Fisher Style 1064DF

Paint 627

Color Shadow Gray / Coral

Trim 546

という情報がつながっている。

そしてPeriod資料へ遡れる。

これなら、

一台のChevroletをFactory Specificationから再構成できる。

そこまで行けば、普通のClassic Car記事とは完全に違う資料になります。


1955 CHEVROLET FACTORY COLORS

色名を集めるのではない。その色が、どのBODYに存在したのかを残す。

1955 ChevroletはColorfulです。

しかし本当に面白いのは、色数ではありません。

1263Fには何が塗れたのか。

1011Aは?

1062DFは?

1064DFは?

1067Dは?

そこまで追うとCOLORがBODY研究になります。

1955年に存在した色だから、その車の純正色とは限らない。

これがMUDIMU COLOR MASTERの基本原則です。


MUDIMU Research Note

1955 Passenger ChevroletのSolid Color Masterとして現在、

585 / 586 / 587 / 588 / 589 / 590 / 591 / 592 / 593 / 594 / 596 / 598 / 626 / 630 / 683

を記録しています。

Two-ToneはPaint CodeだけでなくBODY applicabilityを記録し、63F・62F・64DF・67D・1011AなどFisher Style単位で照合します。

CorvetteのColor体系はPassenger Chevroletと別表にします。

現存車のPaint ColorのみからFactory Colorを判定しません。

Special Two-Toneの正式名称およびPaint Code末尾Sの意味は未確定事項として保持します。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1959、1960、1962、1968年式Chevroletの所有経験を持つ。現在、当時のChevrolet資料をもとにBODY、COLOR、TRIMを中心とした日本語アーカイブを構築中。

コメント

コメントする

目次