1956 Chevrolet No.32
1956 ChevroletのBODYを30本以上追ってきました。
150。
210。
Bel Air。
Utility Sedan。
Delray。
Hardtop。
Convertible。
6-Passenger Wagon。
9-Passenger Wagon。
Nomad。
Corvette。
ここで最後に、一度全部を数字へ戻します。
Production Numbers。
しかしMUDIMUで知りたいのは、
「1956 Chevroletは何台作られたか」
だけではありません。
知りたいのは、
どのBODYをChevroletが大量に作り、どのBODYは少数だったのか。
そして、
珍しいBODYは、本当に当時から珍しかったのか。
です。
生産台数は人気ランキングではない。1956年の市場で、そのBODYがどれだけ必要とされたかを残した記録である。
ただし1956 Chevroletには大きな問題があります。
資料によってProduction Numberが一致しません。
今回は、その食い違いも隠しません。
まず結論|1956 Chevroletの数字には「二つの系統」がある
現在確認できる1956 ChevroletのProduction資料には、かなり大きな数字の違いがあります。
TriFiveWorldが掲載する表は、
Production Through October 17, 1956
として、6-cylinder・8-cylinder・Corvetteを含むTotalを、
1,626,843台
としています。
一方、別のTriFiveChevys資料では1956年Production Totalを、
1,574,819台
としています。
差は、
52,024台。
これは無視できる誤差ではありません。
したがってMUDIMUでは、
「1956 Chevroletは正確に1,626,843台だった」
とは断定しません。
集計期間。
U.S. Plantsの範囲。
Assembly accounting。
Commercial model inclusion。
資料の原典。
こうした違いが考えられますが、Primary production ledgerを確保するまで原因は確定しません。
Production Numberで一番危険なのは、数字が書いてあるだけで正しいと思うことです。
1956 CHEVROLET|BODY別Production Map
まず、最も体系的にModel Number別の数字を掲載しているTriFiveWorld系統を基準表として見ます。
この表は6-cylinderとV8を合算しています。
| Model | BODY | Production |
|---|---|---|
| 1502 | 150 2-Door Sedan | 82,735 |
| 1503 | 150 4-Door Sedan | 55,333 |
| 1512 | 150 Utility Sedan | 10,712 |
| 1529 | 150 Handyman Wagon | 13,739 |
| 2102 | 210 2-Door Sedan | 206,434 |
| 2103 | 210 4-Door Sedan | 298,935 |
| 2124 | Delray Club Coupe | 56,882 |
| 2154 | 210 Sport Coupe | 19,079 |
| 2113 | 210 Sport Sedan | 21,131 |
| 2129 | 210 Handyman Wagon | 22,381 |
| 2109 | 210 Townsman Wagon | 114,646 |
| 2119 | 210 Beauville 9P Wagon | 19,394 |
| 2402 | Bel Air 2-Door Sedan | 105,098 |
| 2403 | Bel Air 4-Door Sedan | 282,476 |
| 2454 | Bel Air Sport Coupe | 130,778 |
| 2413 | Bel Air Sport Sedan | 109,261 |
| 2434 | Bel Air Convertible | 41,883 |
| 2419 | Bel Air Beauville 9P Wagon | 14,931 |
| 2429 | Bel Air Nomad | 8,103 |
| 1508 | Sedan Delivery | 9,445 |
| 2934 | Corvette | 3,467 |
ここから1956 Chevroletの姿が一気に見えてきます。
一番多かったBODY|普通の4-Door Sedan
圧倒的です。
150 4-Door Sedan。
55,333台。
210 4-Door Sedan。
298,935台。
Bel Air 4-Door Sedan。
282,476台。
TriFiveWorldの集計では、3 Seriesを合わせた4-Door Sedanは、
636,744台。
全体の約**39.14%**です。
つまり約10台に4台。
1956 Chevroletの中心は、
Nomadでも、
Convertibleでも、
Hardtopでもありません。
普通のPillared 4-Door Sedanです。
210 4-DOOR SEDAN|実は1956最大級のBODY
単一Modelで見ると、
210 4-Door Sedan 2103=298,935台。
Bel Air 4-Door Sedan 2403の282,476台を上回ります。
これは大事です。
現在Classic Chevroletの写真やAuctionではBel Airが圧倒的に目立ちます。
しかし1956年当時の実際の道路では、
210 4-Door Sedanはものすごく普通のChevroletだった
と考える方が自然です。
現在よく見るChevroletと、1956年によく走っていたChevroletは同じではない。
Production Numbersはそのズレを見せてくれます。
2-DOOR SEDAN|こちらも約39万台
2-Door Sedanは、
1502 82,735。
2102 206,434。
2402 105,098。
合計、
394,267台。
TriFiveWorldでは全Productionの約**24.24%**です。
4-Door Sedanと合わせると、
普通のPillared Sedanだけで非常に大きな比率になります。
つまり1956 Chevroletを正しく理解するには、
HardtopやNomadだけを見てはいけません。
Sedanが土台です。
SERIES別に見ると210が巨大
TriFiveWorld系統のModel numbersを合計すると、210 Seriesが非常に大きな比率を占めます。
210には、
2-Door Sedan。
4-Door Sedan。
Delray。
Sport Coupe。
Sport Sedan。
Handyman。
Townsman。
Beauville。
という8種類ものBODY / Modelがありました。
No.04で、
「1956でBODY Variationが最も面白いSeries」
としました。
Production Numbersを見ると、面白いだけではありません。
市場の中心でもありました。
UTILITY SEDAN|安かったのに少ない
No.16で調べた、
Model 1512。
Style 1211B。
Utility Sedan。
ProductionはTriFiveWorld系統で、
10,712台。
No.31では150 2-Door Sedanより約$92安い価格資料を確認しました。
しかし安いから大量に売れたわけではありません。
普通の150 2-Door Sedanは82,735台。
Utility Sedanは10,712台。
約8分の1です。
これは非常に重要です。
安いBODY=大量生産BODYではない。
Utility Sedanは用途が限定されていた。
後席をPassenger Spaceとして使わず、Utility側へ振る。
その特殊用途がProductionにも表れています。
SEDAN DELIVERY|さらに少ない9,445台
No.17のSedan Delivery。
Model 1508。
Style 1271。
Productionは、
9,445台。
Utility Sedanの10,712台よりさらに少ない。
この2台を並べると面白い。
150 2-Door Sedan
82,735
Utility Sedan
10,712
Sedan Delivery
9,445
見た目の基礎はPassenger Chevroletに近くても、
用途を仕事側へ振るほど市場は小さくなります。
しかし、それこそが今残った個体を面白くしています。
DELRAY|意外に多い56,882台
Delray Club Coupe。
Model 2124。
Style 1011A。
Productionは、
56,882台。
これは少なくありません。
210 Sport Coupeは19,079台。
210 Sport Sedanは21,131台。
Delrayはその約3倍近くあります。
現在見るとDelrayはかなり特殊なModelに感じます。
しかし1956年当時、
210の特別なPillared 2-Doorという商品は、かなり現実的な市場を持っていた
ことになります。
これは面白い。
210 SPORT COUPE|19,079台
No.19の210 Sport Coupe。
2154。
1037系Hardtop。
TriFiveWorld系統では、
19,079台。
Bel Air Sport Coupeが130,778台ですから、その差は非常に大きい。
同じ2-Door Hardtopでも、
210:約1.9万台。
Bel Air:約13万台。
単純計算でBel Airは210の約6.9倍です。
つまり1956年の2-Door Hardtop市場では、
Bel Airが圧倒的だった。
これが現在210 Hardtopが目立たない理由の一つを説明します。
210 SPORT SEDAN|新BODYなのに21,131台
1956年に新登場した4-Door Hardtop。
210 Sport Sedan。
Model 2113。
Style 1039。
TriFiveWorldでは、
21,131台。
別資料では、
20,201台
という数字もあります。
したがってここは確定値ではありません。
MUDIMUでは、
約2万台規模
と理解しておくのが安全です。
BEL AIR SPORT SEDAN|新型BODYが10万台を超えた
対してBel Air Sport Sedan。
Model 2413。
1039D。
TriFiveWorldでは、
109,261台。
しかし別のTriFiveChevys資料は、
103,602台。
HemmingsはVCCA advisor Gene Schneiderの情報として、
103,602台
としています。
ここは非常に重要なConflictです。
現時点のMUDIMUでは、
103,602台を比較的強いSecondary値
として扱い、
109,261台も別系統の数字として残します。
どちらにしても重要なのは、
10万台以上の規模だった可能性が高い
ことです。
4-DOOR HARDTOPは「珍奇な新型」ではなかった
1956年初登場のSport Sedan。
現在見ると非常に特徴的なBODYです。
4枚Door。
固定Center Postなし。
大きなOpen Side。
しかしBel Airだけで10万台以上。
210を加えると12万台を大きく超えます。
つまり1956 Chevroletの4-Door Hardtopは、
「カタログの片隅にあった実験BODY」
ではありません。
最初の年から本格的な量販BODYになった。
新しかった。でも珍しくはなかった。
ここがProduction Numbersから分かります。
2-DOOR HARDTOP vs 4-DOOR HARDTOP
No.24の1037 vs 1039をProductionで見ます。
TriFiveWorld系統なら、
210
2-Door Sport Coupe
19,079
4-Door Sport Sedan
21,131
Bel Air
2-Door Sport Coupe
130,778
4-Door Sport Sedan
109,261
です。
210では4-Door Hardtopの方が少し多い。
Bel Airでは2-Door Hardtopの方が多い。
ここが面白い。
Hardtop=2-Door Sport Coupe一強ではなかった。
1956年の新しい4-Door Hardtopは、最初からかなり受け入れられていました。
BEL AIR SPORT COUPE|128,382か130,778か
Bel Air Sport Coupe 2454にもConflictがあります。
TriFiveWorldは、
130,778台。
別のTriFiveChevys資料では、
128,382台。
差は2,396台。
No.20でもこの問題を残しました。
したがってMUDIMUでは現時点で、
約12.8万〜13.1万台
と扱います。
数字を一本化するために都合のよい方を選びません。
WAGON|1956で一番面白いProduction Map
ここからMUDIMU本丸です。
1956 Chevroletには6種類のPassenger Wagonがありました。
TriFiveWorld系統では、
| Wagon | Production |
|---|---|
| 150 Handyman | 13,739 |
| 210 Handyman | 22,381 |
| 210 Townsman | 114,646 |
| 210 Beauville 9P | 19,394 |
| Bel Air Beauville 9P | 14,931 |
| Bel Air Nomad | 8,103 |
全Station Wagon合計は、
193,194台。
全体の約11.88%とされています。
この内訳が猛烈に面白い。
TOWNSMAN|WAGONの主役はNomadではない
1956 Chevrolet Wagonというと、現在はNomadが主役です。
しかしProductionを見ると違います。
210 Townsman。
Model 2109。
1062F。
4-Door。
6-Passenger。
114,646台。
Nomadの8,103台に対して、
約14倍です。
つまり1956年当時に街でよく見たWagonは、
Nomadではなく、
Townsmanのような普通の4-Door 6-Passenger Wagon
だった可能性が圧倒的に高い。
現在の知名度と当時の台数は逆転している
今なら、
1956 Nomad。
誰でも知っている。
1956 Townsman。
Classic Chevrolet好きでも知らない人がいる。
でもProductionは、
Townsman 114,646。
Nomad 8,103。
です。
これはMUDIMUが図鑑を作る理由そのものです。
現在有名なBODYだけを追うと、1956年のChevroletそのものを見失う。
2-DOOR WAGON|3種類合わせても約4.4万台
2-Door Wagonは、
150 Handyman 13,739。
210 Handyman 22,381。
Nomad 8,103。
合計、
44,223台。
この中で最も多いのは、
210 Handyman。
Nomadではありません。
ここも非常に重要です。
1956 Chevroletの2-Door Wagon文化を語るなら、
Nomadだけで終わってはいけない。
1063F Handymanが中心にいた。
NOMAD|8,103か7,886か
そして1064DF Nomad。
ProductionはConflictがあります。
TriFiveWorld:
8,103台。
TriFiveChevys資料:
7,886台。
差は217台。
No.13でも残した問題です。
したがって現段階では、
約7,900〜8,100台
とするのが最も誠実です。
重要なのは数字が217台違うことより、
8千台前後しか作られていない
ことです。
NOMADは高く、そして少なかった
No.31で確認したNomadのOriginal PriceはFull-size Chevroletの中でも非常に高い位置にありました。
そしてProductionは約8千台。
ここで初めて、
高価なSpecialty Wagon
というNomadの立場が数字でつながります。
しかし、
「高かったから売れなかった」
とまでは断定しません。
価格。
用途。
2-Door Wagon市場。
Specialty styling。
生産計画。
さまざまな要因があります。
因果関係はProduction Numberだけでは証明できません。
9-PASSENGER WAGON|合わせても約3.4万台
No.14で見た9-Passenger Wagon。
210 Beauville。
Bel Air Beauville。
TriFiveWorldでは、
210 Beauville 19,394。
Bel Air Beauville 14,931。
合計、
34,325台。
6-Passenger Townsman一車種の114,646台より、かなり少ない。
つまり、
9人乗りは存在感のある新BODY Variationだったが、市場の中心ではなかった。
210 BEAUVILLE|19,394か17,988か
210 Beauville 2119 / 1062FCについても別資料系統ではより低い数字が伝わっています。
これまでのMUDIMU調査では、
17,988
と、
19,394
の両方が出ています。
TriFiveWorldの体系表は19,394。
したがって現時点では、
約1.8〜1.9万台
として扱うのが安全です。
BEL AIR BEAUVILLE|14,931か13,279か
Bel Air Beauville 2419 / 1062DFCも同じです。
TriFiveWorld:
14,931台。
別のTriFiveChevys資料:
13,279台。
差は1,652台。
割合として無視できません。
したがってこれも未確定。
ただし、
1万台台前半
という規模感は共通しています。
1062 FAMILYをProductionで並べる
No.15の1062 BODY FAMILYを台数で見ます。
1062F
210 Townsman
6-Passenger
約114,000台
1062FC
210 Beauville
9-Passenger
約18,000〜19,000台
1062DFC
Bel Air Beauville
9-Passenger
約13,000〜15,000台
これです。
同じ1062系統として見ても市場規模はまったく違う。
1062 FAMILYの本流は6-Passenger Townsmanだった。9-Passengerは明確な派生側だった。
これはBODY研究としてかなり重要な結論です。
CONVERTIBLE|4万台は「少数生産」なのか
Bel Air Convertible。
Model 2434。
1067DTX。
TriFiveWorld:
41,883台。
別資料:
41,268台。
これも615台違います。
しかし約4.1万台規模である点は一致します。
Nomad約8千台に比べれば、
Convertibleは約5倍。
つまり現在どちらもCollector Carとして特別に見えますが、新車時の希少性はまったく違います。
ConvertibleはSpecial BODYだったが、かなり量産されていた。
NOMAD vs CONVERTIBLE|今見ると同格、当時の台数は5倍違う
約で比較すると、
Convertible
41,000台。
Nomad
8,000台。
約5:1。
No.31ではNomadの方がConvertibleより高かった。
そしてNo.32ではNomadの方が圧倒的に少ない。
ここまで組み合わせると、
1956 Nomadの立場がより鮮明になります。
高価。
特殊BODY。
低Production。
1064DFは、本当に1956 Chevroletの中で異端です。
CORVETTE|3,467台
1956 Corvette。
Productionは、
3,467台。
この数字はTriFiveWorldでも確認できます。
Nomadの半分以下。
Full-size ChevroletのProductionと比較すると極端に少ない。
しかし1955 Corvetteは700台規模だったため、1956年は大きく増加した年でもあります。
つまりCorvetteは、
Chevrolet全体では超少数。
しかし、
Corvette自身の歴史では成長年。
同じ数字でも比較対象によって意味が変わります。
「希少」の意味を分ける
Classic Carでよく使われる言葉です。
Rare。
でもRareには何種類もあります。
FACTORY RARE
最初からProductionが少ない。
SURVIVOR RARE
Productionは多かったが現存車が少ない。
OPTION RARE
Model自体は多いが特定Option combinationが少ない。
DOCUMENTATION RARE
車そのものではなく、正しい資料が少ない。
MUDIMUではこれを混ぜません。
1956 NomadはFactory production自体が少ない。
しかし210 4-Door Sedanは約30万台作られています。
今あまり見かけないからといって、
「希少Modelだった」
とは言えません。
Production Numberだけで現存台数は分からない
82,735台作られた150 2-Door Sedan。
現在何台残っているのか。
Production Numberからは分かりません。
事故。
錆。
解体。
Custom化。
Drag Car化。
Parts Car化。
海外流出。
Body swap。
70年間に多くの車が消えています。
だから、
Production=Survivor Population
ではありません。
この区別は必須です。
Production Numberだけで人気も断定しない
もう一つ危険なのが、
多く作られた=人気が高かった
と直結させることです。
Productionは、
Dealer order。
Factory planning。
Fleet demand。
Price。
地域。
Supply。
Model year length。
Production capacity。
などにも左右されます。
したがって、
「210 4-Door Sedanが298,935台だから、Bel Airより人気だった」
と単純には言えません。
分かるのは、
非常に大きな市場規模を持っていた
ことまでです。
BODY別に並べると1956 Chevroletが違って見える
大まかな規模順で見ると、
20万台以上
- 210 4-Door Sedan
- Bel Air 4-Door Sedan
- 210 2-Door Sedan
10万台級
- Bel Air Sport Coupe
- 210 Townsman
- Bel Air Sport Sedan
- Bel Air 2-Door Sedan
4万〜8万台
- 150 2-Door Sedan
- Delray
- 150 4-Door Sedan
- Convertible
1万〜2万台級
- 210 Handyman
- 210 Sport Sedan
- 210 Beauville
- 210 Sport Coupe
- Bel Air Beauville
- 150 Handyman
- Utility Sedan
1万台未満
- Sedan Delivery
- Nomad
- Corvette
こうして並べると、有名度とは完全に違う1956 Chevroletが見えてきます。
「そんな仕様まであったのか」の数字
MUDIMUが追いたいのは、ここです。
Utility Sedan。
10,712前後。
210 Beauville。
約1.8〜1.9万。
Bel Air Beauville。
約1.3〜1.5万。
150 Handyman。
約1.4万。
210 Sport Coupe。
約1.9万。
Nomad。
約8千。
こういうBODYを、
「少なかったから省略」
してはいけません。
逆です。
少なかったから追う価値がある。
1956 Chevrolet図鑑を作るなら、30万台のSedanも8千台のNomadも同じ台帳に置きます。
1955 → 1956|BODY構成の変化が数字に出た
1956年には新しく、
210 Sport Sedan。
Bel Air Sport Sedan。
210 Beauville 9-Passenger。
Bel Air Beauville 9-Passenger。
という重要なBODYが加わりました。
Factory Specificationsでも1956 ChevroletのPassenger Carは150・210・Bel Airの各Seriesに多数のBODYを展開していたことが確認できます。
特に4-Door Hardtopは初年度から大きなProductionを獲得しました。
これは1956という年を、
単なる1955 faceliftとして扱えない理由の一つです。
1956のBODY VARIATIONは「存在した」だけではない
ここまでNo.01〜32で見てきた1956 Chevrolet。
重要なのはBODY種類が多いことだけではありません。
Productionを見ると、
それぞれがまったく違う市場規模を持っていました。
Townsmanは11万台級。
Nomadは8千台級。
Bel Air Sport Sedanは10万台級。
210 Sport Sedanは2万台級。
Utility Sedanは1万台級。
同じCatalogに載っていても、
市場での存在感は同じではなかった。
MUDIMU BODY × PRODUCTION MAP
1956 Chevroletを図にするとこうなります。
1956 CHEVROLET
SEDAN
│
├─ 2-Door Sedan ───────── 約39万
└─ 4-Door Sedan ───────── 約64万
│
│ 量販の中心
▼
SPECIAL PILLARED
│
├─ Delray ───────────── 約5.7万
└─ Utility Sedan ─────── 約1.1万
HARDTOP
│
├─ 210 Sport Coupe ───── 約1.9万
├─ 210 Sport Sedan ───── 約2万
├─ Bel Air Sport Coupe ─ 約13万
└─ Bel Air Sport Sedan ─ 約10万
WAGON
│
├─ Townsman ─────────── 約11.5万
├─ Handyman ─────────── 約3.6万(150+210)
├─ 9P Beauville ─────── 約3.3万
└─ Nomad ────────────── 約0.8万
OPEN / SPECIAL
│
├─ Convertible ───────── 約4.1万
└─ Corvette ──────────── 3,467
この図を見ると、
1956 Chevroletは単なる、
Sedan+Bel Air+Nomad
の世界ではなかったことがよく分かります。
ORIGINAL PRICEと重ねるとさらに面白い
No.31と重ねます。
Nomad。
高い。
少ない。
Utility Sedan。
安い。
少ない。
Bel Air Sport Sedan。
高め。
多い。
Townsman。
Wagonとして高価。
しかし11万台以上。
ここから重要なことが分かります。
価格だけではProductionを説明できない。
BODYがどんな用途を持っていたか。
誰に必要とされたか。
Series内でどこに置かれていたか。
これがProductionを考える上で重要です。
現在の市場価値とも一致しない
Nomadは現在非常に高い。
Factory productionも少ない。
ここは分かりやすい。
しかしDelrayやUtility SedanはProductionが少ないからといって、Nomad並みのCollector Valueになるわけではありません。
逆にBel Air Sport Coupeは10万台以上作られていますが、現在も非常に人気があります。
つまり、
Rare=Expensive
ではありません。
Valueを作るのは、
Styling。
Demand。
Cultural image。
Restoration cost。
Survival。
Originality。
Body desirability。
など複数の要因です。
PRODUCTION RECORDの食い違いこそ資料になる
今回の一番大事なResearch Pointはこれかもしれません。
1956 Chevroletの数字は、
資料によって違います。
Nomad。
7,886 / 8,103。
Bel Air Sport Sedan。
103,602 / 109,261。
Bel Air Sport Coupe。
128,382 / 130,778。
Convertible。
41,268 / 41,883。
Bel Air Beauville。
13,279 / 14,931。
そしてYear Totalも、
1,574,819 / 1,626,843。
これを「面倒だから一つ採用する」のは簡単です。
でもMUDIMUではやりません。
Conflictは間違いではない。次にPrimary Sourceを探す場所を教えてくれる。
これも図鑑の仕事です。
実車販売でProduction Numberを使うとき
AUTO LABOで実車を見る場合にも、この考え方は重要です。
たとえば、
「希少な1956 Chevrolet」
と書かれている車。
Modelを確認する。
Style Numberを確認する。
Factory Productionを見る。
そこで初めて、
本当に少数BODYなのか。
現在のSurvivorが少ないだけなのか。
Rare Optionなのか。
単なる販売文句なのか。
を考えられます。
MUDIMUのProduction台帳は、将来ここで効きます。
CONCLUSION|1956 Chevroletの主役は一台ではない
現在の1956 Chevroletを代表する車を挙げれば、
Bel Air Sport Coupe。
Nomad。
Convertible。
Corvette。
あたりが目立ちます。
しかし1956年当時のProduction Numbersを見ると、景色が変わります。
道路を埋めていたのはSedan。
Wagonの主役はTownsman。
2-Door Wagonの最多は210 Handyman。
新型4-Door Hardtopは初年度から大量に作られた。
Utility SedanとSedan Deliveryは本当に少数側。
Nomadは約8千台。
Corvetteは3,467台。
だからProduction Numbersを見る意味は、
「何台作られたかを覚える」
ことではありません。
今、有名なChevroletではなく、1956年当時に存在していたChevroletの世界へ戻ること。
そのための数字です。
そしてもう一つ。
1956 Productionには複数のConflictが残っています。
MUDIMUは無理に一つの数字へ丸めません。
確定したBODY。
かなり強い数字。
食い違うProduction。
まだ不明な理由。
全部を残します。
それが、
本気のCHEVY図鑑です。
MUDIMU Research Note
A|BODY identity
1956 Chevrolet Factory Specificationsで150・210・Bel Air各BODYのModel Number / Fisher Style / passenger・door・window構成を確認しています。Production表を読む際も、車名だけでなくこのFactory BODY identityを基準にします。
B|TriFiveWorld Production Table
1956 Production Through October 17, 1956としてModel別Productionを掲載。Total U.S. Plants 1,626,843、Station Wagons 193,194、Corvette 3,467などを確認できます。
B|別Production系統
TriFiveChevys資料では1956 total 1,574,819。Bel Air Sport Coupe 128,382、Sport Sedan 103,602、Convertible 41,268、Nomad 7,886、Bel Air Beauville 13,279など、TriFiveWorldとは異なる数字を掲載しています。
B|Bel Air Sport Sedan 103,602
HemmingsはVintage Chevrolet Club of America advisor Gene Schneiderの情報として、1956 Bel Air Sport Sedanが103,602台と報告しています。これは109,261とは別系統の有力Secondary evidenceです。
?|1956 Total Production
1,626,843と1,574,819の差が何に由来するかは現時点では未確定。集計期間・Plant scope・Model inclusion等をPrimary Chevrolet production recordsで確認する必要があります。
?|Individual Model Conflicts
2454 Sport Coupe、2413 Sport Sedan、2434 Convertible、2429 Nomad、2419 Bel Air Beauville、2119 210 Beauvilleなどは複数Production値を保持します。MUDIMUではConflictを削除せず併記します。
これでNo.32、1956 Passenger BODY編の大きな一区切りです。
次は台帳どおり、33|1956 Chevrolet Truck 完全ガイド。
ここからTask Forceへ入ります。Passenger Chevroletとは別のBODY世界が始まります。

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