1955 Chevrolet No.41
1955 Chevrolet Truckを調べると、最初に一つ大きな問題にぶつかります。
「1955 Chevrolet Pickup」とだけ書いてはいけない。
1955年には、性格の大きく異なる二つのChevrolet Truckが存在するからです。
1955 1st Series。
そして、
1955 2nd Series。
GM Heritage Archiveも1955 Chevrolet Truckについて、資料を最初から**「1st Series」と「2nd Series」に分けて保存**しています。これは後世の愛好家が便宜的につけた区別ではありません。1955年というModel Yearを理解するうえで重要な区分です。
そして2nd Seriesで登場する新世代こそ、
Task Force。
1955年は、古いChevrolet Truckが少し化粧直しされた年ではありません。
一つのModel Yearの中で、Chevrolet Truckの時代そのものが切り替わった年。
ここから1955 Truck増補編を始めます。
1955年には二つの顔がある
1955年の前半に販売された1st Seriesは、基本的にそれまでのAdvance-Design世代を受け継ぐTruckです。
Advance-Designは1947年に登場したChevrolet Truckの世代。
丸みを帯びたCab。
独立したFront Fender。
Running Board。
縦長のWindshield。
いかにも1940年代後半から1950年代前半らしいPickupの姿です。
1955 1st Seriesは、この世界の最後に位置します。
ところが、その年の途中からChevrolet Truckの姿が一変します。
2nd Series=Task Force。
GM自身も後年、1955 Task Force Pickupを1947年以来となるChevrolet Pickupの全面的なRedesignとして説明しています。
【画像予定:1955 Chevrolet 1st Series Pickupと2nd Series PickupのSide比較】
1ST SERIES|最後のAdvance-Design
1955 1st Seriesを見ると、1954 Chevrolet Truckとのつながりが強く残っています。
これを1955年だからTask Forceだと思ってしまうと、最初から分類を間違えます。
MUDIMUでは、
1955 CHEVROLET TRUCK
├─ 1st Series
│ └─ Advance-Design最終段階
│
└─ 2nd Series
└─ Task Force新世代
と分けます。
1955という年式だけではBODYを説明できない。
これが1955 Truck最大の特徴です。
2ND SERIES|BODY DESIGNが一気に変わった
2nd Seriesを見ると、同じ1955年とは思えないほど印象が違います。
1955 Chevrolet Truck Engineering Featuresは、新型Truckについて**“brand new identity”**を持つと説明し、そのStylingを従来型とは完全に異なるものとして扱っています。
特に重要なのがCabです。
新しいWrap-around Windshield。
前傾して見えるWindshield Pillar。
Hooded Headlights。
Front FenderからDoor、Cab rearへ流れていくLine。
短く露出するRunning Board。
より低く、長く、前へ進むように見せるStyling。
Factory資料はこれを単なるDecorative changeではなく、新しいTruck全体のIdentityとして説明しています。
WINDSHIELD|一目で時代が変わる
BODY好きなら、最初に見たいのはEngineではありません。
Glassです。
1st SeriesのWindshieldと、2nd SeriesのWrap-around Windshield。
ここを見るだけでも世代交代が分かります。
2nd SeriesではWindshieldがCab side方向まで回り込みます。
これは1955 Passenger Chevroletにも見られる時代のStyling languageでした。
実際、1955 Passenger Car Engineering資料もWrap-around Windshieldを新しいExterior Designの重要要素として説明しています。
Truckだけ別世界で設計されていたのではありません。
1955年のChevrolet全体が、
低く、広く、長く見える新しいStyling
へ進んでいたのです。
FENDER|独立した「泥除け」からBODY LINEへ
Advance-Design Pickupを見ると、Front Fenderの存在感が非常に強い。
Cabとは別の大きな曲面として見えます。
Task Forceでは考え方が変わります。
Factory Engineering資料では、Pickupの新しいRear FenderがFront FenderからDoorを通りCab rearへ続くLineを受けるようにDesignされたことが説明されています。
つまりFenderが単独で存在するのではなく、
Truck全体のStyling Lineの一部
になっていく。
ここはBODY史として非常に面白いところです。
RUNNING BOARD|消えたのではなく、見せ方が変わった
古いPickupらしさを作る大きな要素がRunning Boardです。
1st Seriesでは、その存在が外観上かなり明確です。
2nd Seriesになると、CabとRear Fenderの間に短く見える構成へ変わります。
Factory資料もTask Force Stylingについて、Running Boardを目立たなくする処理を新しいAppearanceの特徴として挙げています。
Truckが、
Cab+Fender+荷台
という部品の集合体から、
一台として連続して見えるBODY
へ近づいていきます。
1955 TASK FORCEはPassenger Carに近づいたのか
ここは単純に、
「Truckが乗用車になった」
という話ではありません。
仕事の道具であることは変わらない。
しかしStylingを売る意識は明らかに強くなっています。
1955 Truck Engineering資料では3000 SeriesとHeavy-Duty TruckでStyling treatmentそのものを分けたことまで説明しています。
Light-duty側にはLight-dutyらしいAppearance。
Heavy-dutyには仕事能力を感じさせるAppearance。
ChevroletはTruckを単なる積載能力だけでDesignしていませんでした。
これはMUDIMUではかなり重要な発見です。
3000 SERIES|ここを1955 Truckの主役にする
MUDIMUでは1955 Truckを全Model Numberまで均等に追いません。
主役は、
3000 Seriesを中心とした、普通に道路を走っていたChevrolet Truck。
Pickup。
Panel。
Suburban Carryall。
そしてCameo Carrier。
このあたりです。
Factoryにはさらに大型Truckも存在します。
しかしMUDIMUは大型商用車Catalogを作っているわけではありません。
全Lineupの存在は把握する。
ただし、1955 ChevroletのStylingとBODY Variationを理解するうえで重要なTruckを深く見る。
これで進みます。
CAMEO CARRIER|2ND SERIESを象徴する一台
そして1955 2nd Seriesを語るなら、絶対に外せないTruckがあります。
Cameo Carrier。
Model 3124。
Factory Engineering資料にも1955年に導入されたModelとして明記されています。
普通の1/2-ton PickupのUtilityと、独自のStyling treatmentを組み合わせたTruck。
さらにBODY componentの一部にReinforced Plasticを使用しました。
GMのHistorical Galleryでも1955 Chevrolet Cameo Carrierは独立した歴史車両として残されています。
ここは後でNo.44として一台丸ごと追います。
CAMEOが示したもの
Cameoが面白いのは、珍しいPickupだからだけではありません。
Chevroletが、
「TruckにもStylingそのものを欲しがるBuyerがいる」
と考えたことです。
荷物が積める。
仕事に使える。
それだけなら普通のPickupでいい。
Cameoはそこへ、
格好よさ
を商品価値として加えました。
これは後のAmerican Pickupの流れを考えるうえでも非常に重要です。
MUDIMUではEngineより、まずここを見ます。
V8|BODYだけでなく機械も新世代へ
もちろんMechanical sideにも大きな変化があります。
1955 Task ForceではChevrolet Small Block V8がTruckにも展開されました。
GMは現在のTruck史でも、1955 Task ForceをSmall Block V8史の重要な出発点として位置づけています。
Passenger Chevroletで登場した265 V8がTruckにも広がる。
つまり1955年は、
Passenger CarもTruckもStylingとMechanicalの両面で新時代へ移った年
でした。
ただしEngineについては既存の1955 Engine記事があります。
Truck増補編でEngine記事を再び大量に作ることはしません。
1ST SERIESを無視してはいけない
Task Forceの方が新しい。
Cameoもある。
見た目も派手。
だから2nd Seriesだけ掲載する。
それでは1955年を正しく残したことになりません。
1st Seriesが存在するからこそ、
何が変わったのか
が見えます。
1st Seriesは単なる「古い方」ではありません。
Advance-Design Chevrolet Truckの最後を1955年までつないだ存在です。
1954 → 1955 1ST → 1955 2ND
BODY史として見るなら、この順番が分かりやすい。
1954 CHEVROLET TRUCK
↓
1955 1ST SERIES
Advance-Design最終段階
↓
────────────────
↓
1955 2ND SERIES
TASK FORCE
↓
1956 CHEVROLET TRUCK
1956 Task Forceだけを見ると、
「1955の次のTruck」
に見えます。
違います。
大転換は1955年の途中です。
1956は、その新しいTask Forceを発展させた年。
GM Heritageの1956 3100も、1955に新登場したLight-duty PickupからのCarry-overとして説明されています。
1955と1956を並べると意味が分かる
ここは今回1956を先に深く調べたからこそ、よく分かります。
1956で追った、
3100 Pickup。
Panel。
Suburban。
Cameo。
Forward Control。
こうしたTask Force BODYの世界は、突然1956に生まれたわけではありません。
その入口が1955 2nd Seriesだった。
だから1955 Truckを補充しないまま1957へ進むと、Task Forceの誕生部分だけが抜け落ちます。
今回1955へ戻った理由はここです。
COLOR|Truckでも色を選ぶ時代へ
1955 Truck Engineering資料では13種類のExterior Colorが用意され、そのうち5色がNew Colorだったと記録されています。
さらにStandard CabやPanelにはTwo-Tone Exteriorも設定されました。
Deluxe CabではWindow areaにBombay Ivoryを使った独自のTwo-Tone treatmentも用意されています。
これもMUDIMU向きです。
Truckだから、
赤。
黒。
緑。
だけではありません。
BODY × COLOR
でTruckを見る価値が出てきます。
ただしTruck Colorだけで何本も増やすことはしません。
必要な記事の中へ組み込みます。
1955 TRUCKを見たら最初に確認すること
実車を見るなら、まず、
1st Seriesか。
2nd Seriesか。
ここです。
その後に、
Series。
BODY。
Model Number。
Wheelbase。
Engine。
Color。
Trim。
へ進みます。
最初から、
「1955 3100」
だけで終わらせません。
MUDIMU CHECK|1STと2NDを外観から考える
大きな入口は次の通りです。
1st Series
Advance-Design系のCab。
旧世代のWindshield。
独立感の強いFender。
長く目立つRunning Board。
1947年以来のStyling language。
2nd Series
新Task Force Cab。
Wrap-around Windshield。
Hooded Headlights。
前へ流れるBODY Line。
Running Boardを目立たなくしたDesign。
よりPassenger Car的なStyling意識。
そしてCameo Carrierの登場。
細部だけではなく、
Truck全体のArchitectureとStyling languageが違う
と考えた方が分かりやすい。
「1955 CHEVROLET PICKUP」だけでは情報不足
販売広告に、
1955 Chevrolet 3100 Pickup
とだけ書かれていたら、MUDIMUではもう一つ聞きます。
1st Seriesですか、2nd Seriesですか。
この違いでBODYの時代が変わります。
Partsも変わる。
Stylingも変わる。
Engine choiceの意味も変わる。
そしてClassic ChevroletとしてのCharacterも大きく違います。
1955 Chevrolet Truckでは、年式の次にSeries transitionを見る。
これは1956にはない、1955特有のIdentification pointです。
MUDIMU VIEW|1955は「Truckが格好よくなった年」だけではない
Task Forceを、
「1955年からTruckが格好よくなった」
だけで終わらせると浅い。
重要なのはChevroletがTruckを、
用途に合わせてStylingまで設計する商品
として扱い始めたことです。
Factory資料自身が3000 SeriesとHeavy-duty modelsへ異なるStyling identityを与えています。
さらにCameoでは、
Utility+Style
を一台の商品として成立させた。
これは1955 Chevrolet Passenger Carの大変革と並べて見ると、さらに面白くなります。
そしてTruck図鑑にはしない
1955 Truckには、この先さらに大量のModel Numberがあります。
しかし全部を一本ずつ追いません。
MUDIMUが残したいのは、
Model Numberの数ではなく、Chevrolet BODYの意味です。
Pickup。
Cameo。
Panel。
Suburban。
そして普通に働いていた代表的なTruck BODY。
そこを押さえればいい。
大型Truckの細かなGVW違いまで何十本も作れば、MUDIMUはChevrolet図鑑ではなくTruck資料館になってしまいます。
それはやりません。
CONCLUSION|1955年の途中で、Chevrolet Truckの時計が進んだ
1955 Chevrolet Truckには、
1st Series
と、
2nd Series
があります。
1st SeriesはAdvance-Design時代の最後。
2nd Seriesは新しいTask Force時代の始まり。
Wrap-around Windshield。
新しいCab。
新しいFender Line。
新しいStyling philosophy。
Small Block V8。
そしてCameo Carrier。
同じ「1955 Chevrolet Truck」という名前の中で、これほど大きな世代交代が起きています。
1955年はTruckが改良された年ではない。
古いChevrolet Truckが終わり、新しいChevrolet Truckが始まった年だ。
だから1955 Truck増補編の最初は、個別の3100ではなくこの転換点から始めます。
次のNo.42では、新しい2nd Seriesに実際どんなBODYが用意されたのかを一枚にします。
No.42|1955 Chevrolet Task Force BODY MAP。
Pickup、Cameo、Panel、Suburban、Platform、Stake、Forward Control。
ただし、全部を個別記事にはしません。
1955年の新しいChevrolet Truckが、どこまで広いBODY FAMILYだったのか。
MUDIMUらしく、まず「形」から整理します。

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