1956 Chevrolet No.46
1956 Chevrolet 3800 Seriesには、面白い対照があります。
3805 Panel。
そして、
3809 Stake。
どちらも3800 Series。
どちらも1-ton側。
どちらも135-inch Wheelbaseを使います。
ところがBODYの考え方は、ほとんど正反対です。
3805は荷物を完全に囲う。
3809はPlatformへ荷物を載せ、Stakeによって必要な範囲だけ囲う。
同じChassis Classから、Chevroletはまったく違う仕事BODYを作っていました。
何を積むかだけではない。「荷物をどう守り、どう積み、どう降ろすか」がBODYを決めていた。
SAME CHASSIS CLASS|共通する135インチ
まず両車の出発点を整理します。
| 3805 | 3809 | |
|---|---|---|
| Series | 3800 | 3800 |
| Model | 3805 | 3809 |
| Body Type | Panel | Stake |
| Wheelbase | 135 in | 135 in |
| Class | 1-ton | 1-ton |
| Cargo concept | Closed | Open / Stake |
この比較で大事なのは、
Wheelbaseが違うからBODYが違うわけではない
ということです。
両方とも135 inches。
Seriesも同じ。
それでもChevroletはModel Numberを分けました。
違うのは、Rear Bodyに与えた役目です。
3805 PANEL|CargoをBODYの中へ入れる
3805はPanel Truckです。
Cab後方までClosed Cargo Bodyが続き、荷物を車体内部へ収めます。
Pickup Boxのように上が開いていない。
Platformのように横が開いていない。
StakeのようにSide rackで保持するものでもない。
Cargo spaceそのものを、
BODYで覆う。
これが3805です。
【画像予定:1956 Chevrolet 3805 Panel Factory side view】
CLOSED BODY|なぜ完全に囲うのか
Panel Body最大の意味は、荷物と外部環境を分離できることです。
雨。
風。
埃。
道路からの汚れ。
そして外から荷物が直接見えること。
こうしたものからCargoを守りやすい。
1956年当時のCommercial Vehicleとして考えれば、配送品、工具、商品など、露出させたくないCargoとの相性が良いBODYです。
つまり3805の大きな価値は、
「荷物がたくさん入る」
だけではありません。
Cargo spaceそのものを一つの部屋にする。
これがPanelです。
3809 STAKE|Cargo spaceを閉じない
3809は逆です。
基本となるのはPlatform。
そこへStake structureを持たせます。
No.43で確認した通り、Stake Truckは単なる「柵付きPickup」ではありません。
Cargoを平らなPlatformへ載せる。
そのうえでSideから荷物が落ちるのを抑える。
しかしPanelのようなClosed Bodyにはしない。
概念的には、
3805 PANEL
┌─────────────────┐
│ │
│ CARGO │
│ │
└─────────────────┘
CLOSED
3809 STAKE
│ │ │ │ │ │
│ CARGO │
───────────────────
PLATFORM + STAKES
同じ「囲う」でも意味が違います。
完全に囲う vs 開いて囲う
ここが今回の核心です。
3805も3809も、Cargoを保持するBODYです。
しかし、
3805は空間そのものを囲う。
3809は荷物が載る範囲を囲う。
この違いによって、積み降ろし方法も変わります。
3805ではCargoはBODY openingを通して出し入れする。
3809ではOpen Platformという性格を活かして、より自由な方向から荷物を扱える。
つまり、
PanelはCargoを守るためにBODYを閉じる。Stakeは荷役の自由を残すためにBODYを開いておく。
135-INCH|同じ長さでも使い方が違う
両車のWheelbaseは135 inches。
約3.43mです。
ここが非常に面白い。
もしWheelbaseだけでTruckの用途が決まるなら、3805と3809は似た仕事車になるはずです。
実際には違います。
3805では、そのChassis lengthをClosed Cargo Bodyへ使う。
3809では、PlatformとStake Bodyへ使う。
同じ135 inchesでも、
BODYによって荷物との関係が変わる。
だからMUDIMUではWheelbaseとBODYを必ず別軸で記録します。
3105 PANELとの違いも重要
3805を理解するときには、3105 Panelも比較対象になります。
3105は114-inch Wheelbase。
3805は135-inch Wheelbase。
差は、
21 inches。
約533mm。
3105 PANEL
114"
3805 PANEL
135"
同じPanelという名称でも、これだけChassis dimensionが違います。
さらに3805は1-ton側です。
だから、
Panel=一種類のBODY
ではありません。
同じPanelという用途を、異なるChassis Classへ展開していました。
3809にも小さい兄弟がいる
3809 Stakeにも比較対象があります。
3609 Stake。
3609は123.25-inch Wheelbase。
3809は135-inch Wheelbase。
こちらの差は11.75 inches。
約298mmです。
つまり3800 Seriesへ移ると、
Panelも大型化する。
Stakeも大型化する。
しかし両者はまったく異なるBODY思想を維持しています。
3805と3809を横から見る
MUDIMUで将来作りたい比較図はこれです。
【画像予定:3805 Panel / 3809 StakeをFront Axle Center基準で揃えたSide View比較図】
Front axle centerを同じ位置に合わせる。
Wheelbaseは両方135 inches。
Cab位置も比較する。
そしてRear Bodyだけを見る。
すると、
3805ではRoofとSide Bodyが後方まで続く。
3809ではCab後方からPlatformが展開される。
同じChassisの上で、
BODY volumeの作り方がまったく違う
ことが視覚的に分かります。
これはMUDIMU独自図解にする価値があります。
PANEL|開口部がBODYの使い方を決める
Closed Cargo Bodyでは、単純なCargo volumeだけでなく、
どこから荷物を入れるか
が重要になります。
Rear opening。
Door configuration。
Opening dimensions。
Floor height。
Wheelhouse intrusion。
こうした部分が実際の使いやすさを決めます。
3805については、Rear door構成・開口寸法・Cargo floor寸法をFactory Body/Truck資料からさらに確定する必要があります。
ここは推測で書きません。
Panelは外形だけ測っても、本当の使い勝手は分からないからです。
STAKE|Sideが開くことに意味がある
Stake側では逆です。
Cargo spaceを完全なBody shellで覆わない。
そのため、PanelよりもCargoへのアクセス方法に自由があります。
大きな荷物。
長物。
形が不規則な荷物。
横から扱いたいCargo。
こうした仕事では、Closed Panelとは違う強みがあります。
つまりStake Bodyは「Panelより簡素」なのではありません。
別の荷役方法に最適化されたBODYです。
WEATHER PROTECTION|3805の強み
雨の日を考えると違いは明確です。
3805ではCargoがClosed Body内部にある。
3809ではStakeによってSideを保持しても、基本的にはOpen Cargo Bodyです。
したがって天候から荷物を守る必要が強い用途ではPanelが有利になります。
逆に、Weather protectionより積み降ろしの自由を重視する仕事ではStakeが合理的になる。
Chevroletは、この違いを一台の万能Truckで済ませなかった。
別Modelとして用意した。
ここが重要です。
BODY WEIGHT|閉じればBODYそのものも変わる
Closed Panel Bodyは、
Roof。
Side structure。
Rear structure。
Doors。
Glassやhardware。
などを持ちます。
StakeはPlatformとStake structureを中心とします。
当然BODY constructionも重量配分も違ってきます。
だから同じSeries・同じWheelbaseでも、
Curb WeightやPayloadを単純に共通化できません。
3805の正確なFactory weight tableと3809のFactory weight tableを同じequipment conditionで比較して、初めて数値比較ができます。
ここもMUDIMUでは「1-tonだから同じ」と処理しません。
BODY VOLUMEとPAYLOADは別
これはNo.42の3609でも重要だった考え方です。
3805は大きな箱型Cargo spaceを持つ。
3809はOpen Platformを持つ。
しかし見た目のCargo volumeと、積載できる重量は同じ概念ではありません。
Volume
と、
Weight Capacity
は別です。
たとえば軽くて嵩張る商品ならClosed Panelの大きな内部空間が重要になる。
重量物ならGVW、axle、tire、suspensionなどChassis specificationが重要になる。
BODYは「どんな形の荷物をどう扱うか」を決め、Chassisは「どれだけの重量を支えるか」を決める。
完全に同じではありませんが、Truckを見るうえで非常に使いやすい分け方です。
3805はFACTORY BODY
ここでOriginalityの問題があります。
3805 PanelはFactory Modelとして存在します。
つまりFactoryでPanel Bodyとして成立したModelです。
現在1956 Chevrolet 3800に大きなClosed Cargo Bodyが載っているからといって、すべて3805ではありません。
3803 Cab & Chassisへ別メーカーのVan Body等を架装した可能性もあります。
したがって、
Closed Bodyだから3805
ではない。
Model identityを確認します。
3809もFACTORY MODEL
同じことが3809にも言えます。
現在Stake Bodyが載っている3800 Seriesだから、
3809。
とは限りません。
3803 Cab & ChassisへStake-type bodyを架装した可能性。
3808 Platformへ後からStake sidesを加えた可能性。
後年のRestorationやConversion。
こうした可能性があります。
だから、
現在のBODY TYPEとFactory Model Numberは別々に確認する。
3805と3809の両方で共通する重要なルールです。
3803が両者の間にいる
ここで面白い存在が、
3803 Cab & Chassis
です。
FactoryからRear Bodyを決めずに出るModel。
この3803があることで、1956 Chevrolet Commercial Truckの世界は単純なFactory BODY一覧では終わらなくなります。
概念的には、
FACTORY COMPLETE BODY
3805 → PANEL
3808 → PLATFORM
3809 → STAKE
BODY BUILDER ROUTE
3803 → CAB & CHASSIS
↓
SPECIAL BODY
この二つの流れが存在する。
これが1956 Truck研究を面白く、そして難しくしています。
FACTORY ORIGINALとは何か
Passenger CarではFactory Originalという言葉を比較的理解しやすい。
しかしCommercial Truckでは少し違います。
Factory 3805 Panelなら、ChevroletのPanel BodyそのものがOriginalityの中心になります。
一方3803 Cab & Chassisに、1956年当時のBody Builderが目的別Bodyを載せた場合。
Chevrolet Factory Bodyではありません。
しかし、そのTruckのperiod-correct commercial historyとしては極めて重要です。
つまり、
Factory純正ではない=価値がない
ではありません。
MUDIMUでは、
Factory Body。
Period Body Builder Body。
Later Replacement。
Modern Conversion。
を分けて記録します。
SURVIVOR|3805の方が判別しやすいとは限らない
一見すると、Panelの方がBODYが大きく残っているためIdentificationしやすそうです。
しかし70年経っています。
Side window追加。
Rear door交換。
Roof modification。
Commercial sign removal。
Interior cargo floor交換。
Chassis modification。
こうした変更があり得ます。
Stake側もPlatformやWoodが交換されやすい。
つまり両方とも、
現存車の見た目だけではFactory configurationを保証できない。
Factory資料へ戻る必要があります。
1956年当時なら、どちらを選ぶのか
これはカタログを見るだけではなく、当時の購入者の立場で考えると面白い。
荷物を雨から守りたい。
外から見せたくない。
配送品をClosed spaceへ収めたい。
なら、
3805 Panel。
大きな荷物を扱う。
横から積みたい。
Cargo shapeが一定ではない。
Platformの自由度が欲しい。
なら、
3809 Stake。
同じ1-ton、同じ135-inchでも、仕事によって答えが変わります。
「どちらが上」ではない
3809の方がTruckらしい。
3805の方が高級。
という話ではありません。
Commercial BODYには、それぞれ目的があります。
Panelは閉じることに価値がある。
Stakeは開いていることに価値がある。
一方の長所は、もう一方では欠点になることさえある。
だからChevroletは両方作った。
この視点で見ると、BODY Variationが単なるカタログ上の種類ではなくなります。
BODYを「仕事の道具」として見る
Passenger ChevroletのBODY研究では、
Styling。
Roofline。
Glass。
Door数。
Seat。
Trim。
が大きなテーマになります。
Truckではさらに、
積む。
降ろす。
守る。
囲う。
横から触る。
雨に晒すか。
大きなCargoを載せるか。
といった仕事の動作までBODYに入ってきます。
3805と3809は、その違いが極端に見える二台です。
MUDIMU BODY CHECK|3805 Panel
3805を見るなら、
Model Number
本当に3805なのか。
Wheelbase
135 inchesと整合するか。
Panel shell
Factory constructionと一致するか。
Rear opening
Factory door configurationとの整合。
Side body
後付けwindow等がないか。
Cargo floor
Original constructionとの関係。
GVW / chassis
3800 specificationと一致するか。
を確認します。
MUDIMU BODY CHECK|3809 Stake
3809なら、
Model Number
135-inch Wheelbase
Platform dimensions
Stake structure
Stake pockets
Wood / deck
Rear wheel configuration
GVW
3808からの変更可能性
3803 Cab & Chassisからの架装可能性
を確認する。
同じ3800 Seriesでも、確認場所はかなり違います。
これ自体がBODY Variationです。
3805 vs 3809|MUDIMU比較表
| 視点 | 3805 Panel | 3809 Stake |
|---|---|---|
| Series | 3800 | 3800 |
| Wheelbase | 135″ | 135″ |
| Class | 1-ton | 1-ton |
| Cargo Body | Closed | Open Platform+Stake |
| Roof over cargo | あり | なし |
| Solid body sides | あり | Stake structure |
| Weather protection | 高い | 基本的に低い |
| Side cargo access | 制限される | 高い |
| Cargo concept | 収納する | 載せて保持する |
| Factory Model | 3805 | 3809 |
| Identification risk | Modified Panelとの混同 | 3808/3803架装との混同 |
ここまで並べると、同じ135-inch Chassisから作られたとは思えないほど用途が違います。
1956 TASK FORCEの本当の「VARIATION」
1956 ChevroletのBODY Variationというと、
Cameo CarrierのStyling。
SuburbanのRear opening。
PickupのWheelbase。
などが目立ちます。
しかし3805と3809の比較まで来ると、もっと大きなものが見えてきます。
Chevroletは、
見た目を変えてVariationを増やしていただけではない。
仕事の方法そのものを変えていました。
閉じる。
開く。
囲う。
何も載せずChassisだけで渡す。
Cowl段階で渡す。
これら全部が1956 Chevrolet Truck lineupです。
MUDIMU VIEW|3805と3809を同じページに置く意味
3805単独の記事なら、
「珍しい1-ton Panel」
として終わる可能性があります。
3809単独なら、
「昔のStake Truck」
で終わる。
しかし横に並べると意味が変わります。
同じSeries。
同じ135-inch。
同じ1-ton class。
それなのにBODYは正反対。
ChassisがTruckの能力を作り、BODYがTruckの仕事を決める。
3805と3809は、それを非常に分かりやすく見せてくれる組み合わせです。
CONCLUSION|同じ135インチから、正反対の仕事BODYが生まれた
1956 Chevrolet 3805 Panel。
1956 Chevrolet 3809 Stake。
どちらも3800 Series。
どちらも135-inch Wheelbase。
どちらも1-ton側のCommercial Chevroletです。
しかし、
3805はCargoを完全にBODY内部へ囲う。
3809はCargoをPlatformへ載せ、Stakeで保持する。
一方はClosed Cargo。
もう一方はOpen Cargo。
同じChassis Classから、これほど違う答えをChevroletは用意していました。
3805と3809の違いは、屋根があるかないかではない。
「荷物をどう扱う仕事なのか」をBODYにした結果である。
これが1956 Chevrolet 3800 Seriesの面白さです。
そしてこの比較から次に見えてくるのが、
「そもそもBODYを完成させずに販売した3803 Cab & Chassisは何だったのか」
という世界です。
Factory BODYだけ追っていては、1956 Chevrolet Truckはまだ半分しか見えていません。
MUDIMU Research Note
A|3805 / 3809のModel identity
1956 Chevrolet Factory資料体系で3805 Panel、3809 Stakeを別Modelとして確認。3809はEngineering FeaturesのStake categoryにも明記されています。
A|Wheelbase
両Modelとも3800 Seriesの135-inch Wheelbase側として確認しています。
A|BODY category
PanelとStakeは1956 ChevroletのFactory lineupで独立したCommercial BODY categoryです。
A/B|3808との関係
3808 Platformと3809 Stakeは同じ3800 Series内の別Model。近いBODY familyですが、Factory identityは別です。
?|3805 Cargo Bodyの全内部寸法
Cargo floor length、opening dimensions、rear-door hardware等は専用Factory Body/Parts資料との照合後に固定します。
?|3808と3809のPlatform component完全共通性
Platform floor、cross sill、stake pocket、hardware等の完全な部品共通範囲はParts Book確認前なので断定しません。
?|個々の現存車のFactory originality
Stake/Platform/Panelはいずれも長年のCommercial useで改造・交換されやすいため、写真だけでは判定せずModel identificationとFactory dimensionsを優先します。

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