44|1956 Chevrolet Platform Truck|3608・3808から始まる「囲わない荷台」のBODY

1956 Chevrolet No.44

No.42で3609 Stake Truckを追い、No.43ではStakeが一つのTruckではなく、複数Seriesへ広がるBODY FAMILYだったことを確認しました。

その一つ手前にいるのが、Platform Truckです。

1956 ChevroletのFactory lineupには、Pickup、Panel、Carryall Suburban、Stakeなどと並んで、はっきりとPLATFORMSというカテゴリーがあります。

これは「PickupからSideを外したもの」ではありません。

Chevroletが最初から別の仕事を想定して用意したBODYです。

Pickupは荷物を箱へ入れる。Stakeは荷物を載せて囲う。Platformは、囲うこと自体をやめる。

この違いが、1956 Chevrolet TruckのBODY Variationを理解する重要な入口です。

目次

PLATFORM|Factory lineupに独立していた

1956年のChevrolet Task-Force full-line資料を見ると、TruckはPickupだけで構成されていません。

Factory自身が、

PICKUPS
PANELS
CARRYALL SUBURBANS
PLATFORMS
STAKES
CHASSIS
FORWARD CONTROL CHASSIS
SCHOOL BUS CHASSIS

というように用途別のTruckを並べています。

つまりPlatformは、後世の便宜的な呼び方ではありません。

1956 Chevroletが販売体系の中で独立させていたTruck categoryです。

これはMUDIMUでは非常に重要です。

【画像予定:1956 Chevrolet Task-Force full-line poster「PLATFORMS」部分】

MODEL NUMBER|3608と3808

Light-duty側で明確に追えるPlatformが、

3608

そして、

3808

です。

1956 model dataでは次のように整理できます。

ModelSeriesClassWheelbaseFactory Body
360836003/4-ton123.25 inPlatform
380838001-ton135 inPlatform

ここでNo.42、43とのつながりが見えてきます。

3608 Platform
→ 3609 Stake

3808 Platform
→ 3809 Stake

非常に面白い組み合わせです。

08と09|PlatformとStakeが隣り合う

並べてみます。

3608  PLATFORM
3609  STAKE

3808  PLATFORM
3809  STAKE

Seriesは同じ。

Wheelbaseも同じSeries内で共通。

しかしFactory Model Numberは違います。

つまりChevroletは、

Platform

と、

Stake

を別Modelとして扱っていた。

ここを「Flatbed系」とまとめてしまうと、Factoryが作ったBODY Variationを一つ消してしまいます。

なお、1956 lineupでは08系と09系の対応が強く見えますが、MUDIMUではModel-code規則そのものを説明したChevrolet一次資料を確認するまで、単純に「08=Platform、09=Stake」という全年式共通ルールにはしません。

3608|123.25インチのPlatform

3608は3600 Series。

3/4-ton class。

Wheelbaseは123.25 inchesです。

ここで重要なのは、同じ3600 Seriesにすでに複数の完成形が存在することです。

3603 Cab & Chassis。

3604 Pickup。

3608 Platform。

3609 Stake。

同じ3600 Seriesを起点にして、

3603
CAB & CHASSIS

3604
PICKUP

3608
PLATFORM

3609
STAKE

と仕事の形が分かれる。

これはまさにMUDIMUが追っているBODY Variationです。

3604 vs 3608|同じChassis Familyでも荷物の載せ方が違う

3604 Pickupも123.25-inch Wheelbase。

3608 Platformも123.25-inch Wheelbase。

しかしRear Bodyはまったく違います。

PickupにはBoxがあります。

左右にBed Sideがあり、Wheelhouseを含んだ専用Pickup Bodyを持つ。

3608では、その考え方を捨てます。

基本になるのは平らなCargo Platformです。

概念的には、

3604 PICKUP

 CAB
┌───┐   ┌──────────┐
│   │   │   CARGO  │
└───┘   └──────────┘
          PICKUP BOX


3608 PLATFORM

 CAB
┌───┐   ──────────────
│   │      CARGO DECK
└───┘   ──────────────

これは装備差ではありません。

Cargoをどう扱うかというBODY思想の違いです。

PLATFORM|なぜ囲わないのか

一見するとPickup Boxの方が便利そうです。

荷物が落ちにくい。

小さな荷物を積みやすい。

しかしTruckの仕事では、「囲い」が邪魔になる場合があります。

大きな機材。

建材。

農業用資材。

長物。

箱型のCargo。

横から積みたい荷物。

そうしたものでは、Pickup BoxのSideが積み降ろしを制限する。

Platformなら、

RearだけでなくSide方向からCargoへアクセスできる。

ここに存在理由があります。

つまりPlatformは、

「何も付いていない荷台」

ではありません。

荷役を邪魔するものをBODYから取り除いたTruck。

そう見ると、一気に意味が変わります。

3608 vs 3609|一枚のPlatformから仕事が分かれる

3608と3609の比較はさらに面白い。

3608はPlatform。

3609はStake。

3609ではPlatform上にStake structureを持ちます。

概念として整理すれば、

3608

Platformのみ。

3609

Platform + Stake sides。

だから非常に近い。

しかし、近いから同じModelではありません。

Chevroletは別のModel Numberを与えています。

3608は「載せる自由」を優先する。3609は「載せる自由」に荷物を保持する能力を加える。

この差です。

3808|135インチへ伸ばしたPlatform

次は3808。

3800 Series。

1-ton class。

Wheelbaseは135 inches

3608より11.75 inches長い。

約298mmです。

3608と3808を並べると、

36083808
Series36003800
Class3/4-ton1-ton
Wheelbase123.25″135″
BodyPlatformPlatform

同じPlatformというBODY TYPEでも、Chassis Classが違う。

ここでも、

同じBODY TYPE ≠ 同じTruck

です。

3808 vs 3809|1-Tonでも同じ分岐がある

3800 Seriesでも同じ構造が見えます。

3808 Platform。

3809 Stake。

つまり3600だけの特殊な組み合わせではありません。

3600 SERIES
├─ 3608 PLATFORM
└─ 3609 STAKE

3800 SERIES
├─ 3808 PLATFORM
└─ 3809 STAKE

この繰り返しは重要です。

ChevroletがPlatformとStakeを偶然別々に作ったのではなく、

仕事BODYの選択肢として体系化していた

ことが見えてきます。

CAB & CHASSISとの違い|3603と3608は同じではない

もう一つ混同してはいけないのが、

Cab & Chassis

です。

3603 Cab & Chassis。

3608 Platform。

どちらもPickup Boxを持たないので、写真によっては似たものに見えるかもしれません。

しかし商品としては違います。

3603は、CabとChassisを基本として、その先のBody installationを想定するModel。

3608は、Platformを持った完成TruckとしてFactory model listingに存在する

したがって、

「Pickup Bedが付いていないからCab & Chassis」

ではありません。

ここは現存車のIdentificationでかなり重要です。

3603 → SPECIAL BODYという別世界

Cab & Chassisを購入した事業者が、その後Body BuilderによるPlatform系Bodyを載せることも当然考えられます。

すると現在残っているTruckを写真だけ見て、

「Platformだから3608」

と判断するのは危険です。

Factory 3608なのか。

3603 Cab & Chassisにperiod bodyを載せたのか。

後世にFlatbedへ変更されたのか。

この三つは歴史的意味が違います。

MUDIMUでは、

現在のBODY TYPE

と、

Factory Model identity

を分けて記録します。

FLATBEDとPLATFORM|現代語で置き換えすぎない

現在なら、この形を「Flatbed Truck」と呼びたくなります。

意味は通じます。

しかしMUDIMUの記事タイトルでは、できるだけ1956 Chevrolet自身の分類である、

PLATFORM

を優先します。

なぜなら「Flatbed」で検索すると、Factory Platformだけでなく、後付けBodyやCustom conversionまで混ざるからです。

市場で何と呼ばれているかより、Chevroletが何として売ったか。

これが図鑑の基準です。

PLATFORMのBODY寸法はSeriesごとに追う

ここで数字を急いで埋めないことも重要です。

3608。

3808。

そしてより大きなSeriesへ展開されたPlatform。

これらを「全部同じ荷台の長さ違い」と考えてはいけません。

確認すべきなのは、

Wheelbase。

Platform inside/overall length。

Platform width。

Floor height。

Rear overhang。

Curb weight。

GVW。

Rear axle/tire configuration。

そしてCab architecture。

BODYを追うなら、ここまで見ます。

3608の価値|Stakeを理解する基準車

3608が面白いのは、単独の珍しいTruckだからだけではありません。

3609を理解するための基準になる。

3609からStakeを取り外したら3608になる、と単純に断定するわけではありません。

部品構成やFactory assemblyの完全共通性はParts Bookで確認が必要です。

しかしModel体系を見る限り、

PlatformとStakeが非常に近いBODY FAMILYにあることは明らかです。

だから、

3608 → 3609

を追うことで、

ChevroletがCargo Platformへ何を足して別Modelにしたのか

という研究ができます。

PLATFORMは「完成していないTruck」ではない

古いPlatform Truckの写真を見ると、

Cab。

Frame。

平らな荷台。

非常に簡素です。

そのため現代人には、

「Pickupになる前のTruck」

のようにも見えます。

違います。

Platformで完成です。

囲わない。

箱にしない。

それ自体が仕事上の選択です。

何もないのではない。何も置かないことを選んだBODY。

ここがPlatform Truckの格好良さでもあります。

BODY BUILDERとの境界がPlatformを難しくする

ただしPlatform研究には難しいところがあります。

PickupやCameoと比べると、Commercial TruckはFactory chassisと外部Body Builderとの関係が深い。

現在見つかるPlatform-type Truckが、

Chevrolet Factory Platformなのか。

Factory Cab & Chassis+period commercial bodyなのか。

後年のreplacementなのか。

写真だけでは判断できない場合があります。

したがってMUDIMUでは、Platform Truckについて特に、

Model Number

Chassis identity

Factory dimensions

Body construction

period documentation

を重視します。

PLATFORM FAMILY|3608・3808だけで終わらせない

そして今回、最も重要なのはここです。

No.43でStakeを調べたとき、最初は3609・3809・4109・4409程度だと見えていました。

ところがStake専用資料を追うと、さらに上のSeriesまで存在しました。

Platformでも同じ間違いはしません。

現時点で強く確認できるLight-duty側は、

3608

3808

です。

しかし1956 Factory full-line posterは明確に複数形で、

PLATFORMS

を独立カテゴリーとして掲載しています。

したがって、

「1956 Platformは3608と3808の2台だけだった」

とはここでは結論しません。

Medium/Heavy Duty側を含むFactory Model Numberをさらに一次資料で全列挙する必要があります。

これは未確認ではなく、次の調査課題として残します。

1956 TRUCKはどんどん大きくなる

ここまで来ると、最初に見えていた1956 Task Forceの姿とかなり違います。

最初は、

3104 Pickup。

3124 Cameo。

3204 Long Pickup。

Panel。

Suburban。

くらいが目立つ。

ところがModel Numberを追うと、

3608 Platform。

3609 Stake。

3808 Platform。

3809 Stake。

さらにMedium/Heavy Duty。

Forward Control。

Cab & Chassis。

Cowl。

School Bus Chassis。

へ広がっていく。

1956 Chevrolet Truckは、

Pickupを中心に少しVariationがあるシリーズ

ではありません。

仕事に合わせてBODYとChassisを組み替える巨大なCommercial Vehicle systemだった。

これがだんだん見えてきました。

MUDIMU BODY CHECK|Platform Truckを見るなら

現存する1956 Chevrolet Platform-type Truckを見る場合、最低限ここを確認します。

Model Number
3608・3808、あるいは別Seriesなのか。

Wheelbase
SeriesのFactory dimensionと一致するか。

Platform
Factory bodyなのかperiod bodyなのか。

Cab & Chassisの可能性
3603・3803などから架装された車ではないか。

Platform dimensions
Factory specificationと整合するか。

Rear axle / wheels
Truck ClassとGVW specificationに合っているか。

Wood / deck
交換部品なのかFactory-type restorationなのか。

Stake pocket / hardware
元PlatformなのかStakeから変更されたのかを考える材料になる。

Documentation
VIN/model plate、period paperwork、Factory literatureを優先する。

BODYだけを見て決めません。

MUDIMU VIEW|Platformこそ図鑑で残す価値がある

1956 Chevroletで検索してPlatform Truckにたどり着く人は、多くないでしょう。

Cameoの方が華やかです。

3100 Pickupの方が人気もある。

Suburbanの方がCollector Vehicleとして分かりやすい。

でも、Chevrolet自身の1956 lineupを見ると、

PLATFORMS

というカテゴリーがちゃんと存在している。

だから残します。

そして3608を調べれば3609が見える。

3808を調べれば3809が見える。

Cab & Chassisとの境界を調べればBody Builderの世界が見える。

一台の地味なTruckから、

1956 Chevrolet Commercial Vehicleの設計思想そのもの

が見えてきます。

CONCLUSION|Platformは「荷台のないPickup」ではない

1956 Chevrolet Platform Truck。

現在確認できる重要Modelとして、

3608 — 3600 Series / 3/4-ton / 123.25-inch

3808 — 3800 Series / 1-ton / 135-inch

があります。

そしてそれぞれの隣には、

3609 Stake。

3809 Stake。

が存在する。

つまりChevroletは、

Pickup。

Platform。

Stake。

を別の仕事BODYとして作り分けていました。

Platformは簡素だから価値が低いのではありません。

むしろその逆です。

Pickupは箱を作った。
Stakeは囲いを作った。
Platformは、荷物を自由に扱うために囲いを作らなかった。

1956 Chevroletにとって、それも明確な一つのBODYでした。

そしてMUDIMUでは、ここで3608・3808だけを見て終わりません。

FactoryのPLATFORMS欄に存在したModel NumberをMedium/Heavy Dutyまで全部拾う。

それが終わって初めて、1956 Chevrolet Platform Truckの全体像が完成します。

MUDIMU Research Note

A|PlatformというFactory category
ユーザー所蔵の1956 Chevrolet Task-Force full-line資料では、PLATFORMSがPICKUPS、PANELS、CARRYALL SUBURBANS、STAKES等と並ぶ独立カテゴリーとして掲載されています。

B|3608
1956 model dataで3608=3600 Series、3/4-ton、123.25-inch Wheelbase、Platformを確認。

B|3808
同資料で3808=3800 Series、1-ton、135-inch Wheelbase、Platformを確認。

A/B|3608/3609・3808/3809の別Model化
1956 listingsではPlatformとStakeが別Model Numberで記録されており、3608/3609、3808/3809の対応が確認できます。Factory Engineering資料でも3609・3809はStakeとして独立しています。

?|3608と3609、3808と3809のPlatform assembly完全共通性
非常に近いBODY FAMILYですが、floor、cross sill、stake pocket、hardwareを含む完全なParts共通範囲は1956 Parts Book照合前のため断定しません。

?|Medium/Heavy Duty Platform全Model Number
Factory資料がPLATFORMSを独立カテゴリーとして示していることは確認済み。ただし全SeriesのModel Numberを一次資料で完全列挙する作業は継続中です。ここを推測で埋めず、次のTruck台帳確定時に全数を固定します。

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この記事を書いた人

1959、1960、1962、1968年式Chevroletの所有経験を持つ。現在、当時のChevrolet資料をもとにBODY、COLOR、TRIMを中心とした日本語アーカイブを構築中。

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