42|1956 Chevrolet 3609 Stake Truck|PickupでもPanelでもない、91インチの仕事BODY

1956 Chevrolet No.42

1956 Chevrolet Task Forceの中で、Cameo Carrierのように現在でも有名なTruckではありません。

Model 3609 Stake Truck。

しかしBODY Variationを追うMUDIMUにとって、3609は絶対に落とせない一台です。

なぜならこれは、単にPickupへ柵を付けたTruckではないからです。

ChevroletはFactory Specificationsに、

MODEL 3609 STAKE TRUCK

として専用ページを用意しています。

123.25-inch Wheelbase。

91-inch inside body length。

73-inch inside width。

Maximum GVW 6,900 lb。

そしてFactory drawingまで残っています。

3609は「古いChevy Truckの一種」ではない。荷物をどう載せ、どう囲うかをBODYにしたFactory Modelだった。


目次

MODEL 3609|Factory資料に独立して存在する

まずここを曖昧にしません。

3609は愛称でも、後付け架装をまとめた呼び方でもありません。

1956 Chevrolet Specificationsは明確に、

MODEL 3609 STAKE TRUCK

と記載しています。

Factory dataを整理するとこうなります。

項目1956 Chevrolet 3609
Series3600
Model3609
Factory BodyStake Truck
Wheelbase123.25 in
Inside Body Length91 in
Platform Overall Width79.56 in
Inside Width73 in
Minimum GVW5,200 lb
Maximum GVW6,900 lb
Curb Weight4,015 lb
Payload*2,750 lb
Overall Length204.96 in

*Factory tableの「minimum equipment for maximum GVW」条件。

ここまで数字が残っているのです。

3609は脇役として扱うには、あまりにも資料が揃っています。


123.25-INCH|3604と同じ3600 Series

3609のWheelbaseは、

123.25 inches。

これは3604 Pickupと同じ3600 Seriesの基本寸法です。

しかし後ろを見るとまったく違う。

3604はPickup Box。

3609はStake Body。

つまり、

3604
123.25"
3/4-TON
PICKUP

3609
123.25"
3/4-TON
STAKE TRUCK

Chassis familyが近くても、Cargo Bodyの考え方が違います。

同じWheelbaseの上に、まったく違う仕事の形を載せる。

これが3600 Seriesの面白さです。


STAKE BODY|そもそも何なのか

Stake Truckを現代の乗用車的な感覚で見ると、

「柵付きの荷台」

で終わってしまいます。

しかし、その柵には意味があります。

Pickupは箱型のBed Sideで荷物を保持します。

Platformは平らなDeckを基本とします。

Stake Truckでは、そのPlatform上にStake sidesを設ける。

概念的には、

PICKUP
┌──────────┐
│   CARGO  │
└──────────┘
BOX


PLATFORM

────────────
FLAT DECK


STAKE
│ │ │ │ │ │
│   CARGO  │
────────────
PLATFORM + STAKE SIDES

つまり3609では、

Platformの積みやすさと、Sideによる荷物保持

を両立させています。


3608 vs 3609|ここが本当の比較対象

3609を理解するには3604 Pickupだけでは足りません。

より重要なのは、

3608 Platform

との比較です。

1956 model listingでも3608=Platform、3609=Stakeとして別Modelが確認できます。

末尾一桁だけ違う。

3608 → Platform

3609 → Stake

この差は小さく見えて、BODY研究では大きい。


3608|開く

Platform Truckの基本思想は、

荷台を開くこと。

Sideを固定されたBoxにしないことで、

横方向から荷物へアクセスできる。

大きな荷物にも対応しやすい。

積み降ろしの自由度を高くできる。

BODYが荷物を囲うことより、

荷役作業の自由

を優先した形です。


3609|囲う

3609では、そのPlatformへStake structureを加えます。

つまり、

開いた荷台を必要に応じて囲う。

ここでCargo Bodyの性格が変わります。

3608と3609の違いは、

単なる装備の豪華さではありません。

3608は「載せる」BODY。
3609は「載せて、囲う」BODY。

MUDIMUでは、この違いをBODY Variationとして扱います。


91 INCHES|Factoryが示したStake Body

1956 Factory drawingで非常にありがたいのが、Stake Bodyそのものの寸法です。

Inside lengthは、

91 inches。

約231cm。

Inside widthは、

73 inches。

約185cm。

Platform overall widthは、

79.56 inches。

約202cmです。

【画像予定:1956 Chevrolet Factory MODEL 3609 STAKE TRUCK dimension drawing】

これは現存車を眺めて推測した数字ではありません。

1956 Chevrolet自身の設計資料に残されたBODY dimensionです。


BODY HEIGHT|28.25インチという数字

Factory drawingにはStake Body rear sectionの垂直寸法として、

28.25 inches

も記されています。

約718mm。

この数字が重要なのは、3609が単なる平らなPlatformではなく、

高さを持ったCargo enclosure

として設計されていることを寸法から確認できるからです。

3608と3609をSide Viewだけで比較するより、

Factory dimensionを重ねた方がBODYの意味がはっきりします。


PLATFORM HEIGHT|荷台の高さまでFactory Dataが残る

さらにFactory SpecificationsはPlatform heightまで記録しています。

Standard equipmentの場合、

Loaded:36.40 in

Unloaded:38.47 in

Maximum GVW用minimum equipmentでは、

Loaded:36.43 in

Unloaded:40.35 in

とされています。

ここはTruckらしい数字です。

BODYの高さはStylingだけの問題ではありません。

荷物をどの高さまで持ち上げる必要があるか

という仕事上の使いやすさに直結します。


204.96 INCHES|全長は約5.2m

Factory drawing上のOverall Lengthは、

204.96 inches。

約5.21mです。

Wheelbaseは123.25 inches。

Stake Body inside lengthは91 inches。

この3つを一緒に見ると、3609のProportionがかなり具体的に見えてきます。

単に、

「1956年のStake Truck」

ではない。

寸法まで復元できるのです。


6,900 LB|3609は見た目だけ大きいTruckではない

3609のFactory GVW rangeは、

Minimum 5,200 lb

Maximum 6,900 lb

Maximumなら約3.13tです。

これはNo.40で見た3604 PickupのMaximum GVWと同じ6,900 lb級です。

つまり3600 Seriesの仕事Classを保ちながら、

Rear Bodyの使い方を変えている。

ここでも、

BODY

CHASSIS CAPACITY

を分けて考える必要があります。


CURB WEIGHT|4,015 LB

Factory weight tableでは、Standard equipmentの3609について、

Shipping Weight:

Front 2,095 lb

Rear 1,740 lb

Total 3,835 lb

Curb Weight:

Front 2,175 lb

Rear 1,840 lb

Total 4,015 lb

と記録されています。

約1.82t。

BODY研究で重量を見る理由は、

BODYそのものにも重量がある

からです。


PAYLOAD|2,750 LB

さらにFactory tableは、Maximum GVW用minimum equipment条件で、

Payload 2,750 lb

を示しています。

約1.25tです。

ここでStake Bodyの意味が見えてきます。

荷台が大きく見えるから何でも積める、ではない。

BODYが許す、

Volume。

Chassisが許す、

Weight。

この二つは別です。

Stakeの高さは荷物の容積を助ける。GVWは荷物の重量を制限する。

Truckを見るときには両方必要です。


99% REAR|荷物をどこで受けるのか

さらに面白い数字があります。

1956 Factory tableでは、3609のPayload Distributionについて、

Front 1%

Rear 99%

と記録されています。

これはStake Truckの設計を見るうえで非常に面白いFactory dataです。

荷物はCabではなくRear Bodyへ載る。

当たり前に見えます。

しかしChevroletはそれをWeight Distributionとして数値化していました。

BODYとRear axle / suspensionの関係を研究する材料になります。


REAR TIRES|Maximum GVWではDualになる

Factory specificationでは、Standard equipment時のRear Tireはsingle configurationですが、Maximum GVW用minimum equipment欄では、

Rear Dual

が示されています。

ここも重要です。

同じ3609でも、

どのGVW specificationで使うか

によって足元の姿が変わり得る。

したがって現存車のRear wheelを見て、

Singleだから3609ではない。

Dualだから別Series。

とは単純に判断できません。

Factory equipment conditionを確認する必要があります。


BODYだけ見てModelを決めてはいけない

ここで3609研究の重要な注意点です。

現在Stake Bodyが付いている1956 Chevrolet Truckを見つけた。

だから、

3609。

とは限りません。

なぜなら3600 Seriesには、

3603 Cab & Chassis

があります。

さらに、

3608 Platform

もあります。

つまり、

3603へStake-type bodyを架装した車。

3608へ後からStake sidesを追加した車。

そうした可能性を排除できません。

現在Stakeになっていることと、Factory Model 3609として生まれたことは別です。


WOOD|70年後の最大の注意点

Stake Truckでは木材が大きな問題になります。

Floor。

Stake boards。

Side racks。

Rear rack。

これらは仕事で傷みます。

雨にも晒されます。

交換されるのが自然です。

だから現存3609で木材が新品でも、

それだけで偽物とは言えません。

逆に古そうなWoodが付いていても、

1956 Factory originalとは限りません。

BODY identityと、

現在付いている消耗部品のOriginality

は分けて評価します。


RESTORATION|Stake Truckは「正解」が消えやすい

Cameoなら現在でもFactory appearanceを意識したRestorationが多い。

しかしStake Truckは仕事車です。

使われる。

直される。

荷台を交換される。

Woodを張り替える。

Stakeを作り直す。

Rear lightsを変える。

Bumperを変える。

場合によってはPlatformそのものを交換する。

つまり3609は、

現存車だけからFactory BODYを復元するのが危険なModel

です。

だからこそ1956 Factory drawingが重要になります。


FACTORY DRAWINGを基準にする

3609の実車確認では、

現在の写真を基準にしません。

Factory drawingを基準にします。

見る場所は、

Wheelbase。

Platform length。

Platform width。

Inside width。

Stake height。

Rear overhang。

Platform height。

Wheel/Tire configuration。

そしてModel identity。

これを現在の車両へ重ねていく。

MUDIMUがFactory資料を集める意味はここにあります。


1955との比較も面白い

今回ユーザーが確保した1955 Chevrolet Truck資料にも3609 Stake Truckが存在します。

そして1955 First Series資料にも3609のFactory dimensionが残っています。

ただし1955 First SeriesではWheelbaseが125.25 inchesで、1956の123.25 inchesとは異なります。1955 First SeriesのStake inside lengthは91 inches、platform width 79.56 inches、inside width 73 inchesでした。

つまり、

BODYの主要荷台寸法を保ちながら、Chassis側のProportionが変わる

という比較ができます。

これは1955増補編で必ず使えます。


1953まで遡るとさらに変わる

さらに面白いことに、1953 Chevrolet Factory Specificationsにも3609 Stake Truckがあります。

ただし1953では、

Wheelbase 125.25 in

Inside length 87⅝ in

Platform overall width 77 5/16 in

Inside width 70¾ in

でした。

1956では、

123.25。

91。

79.56。

73。

つまり「3609」というModel Numberだけ見ても、年式を跨いでBODY寸法は同じではありません。

Model Numberが同じでも、Yearが変わればBODYを調べ直す。

これはCHEVY図鑑にとって重要なルールです。


1957ではどうなるか

1957 Factory Specificationsにも3609 Stake Truckは継続します。

Wheelbase 123.25 inches。

Inside length 91 inches。

Platform overall width 79.56 inches。

Inside width73 inches。

Maximum GVW 6,900 lb。

主要BODY dimensionsは1956と非常に近い一方、Factory tableのcurb weightなどには差があります。

つまり3609は、

1956だけの珍車

ではありません。

前後年を追うことでTask Force期のStake Truck evolutionを研究できます。


3609を「珍しいTruck」で終わらせない

現在のCollector popularityなら、

Cameo Carrier。

3100 Pickup。

Suburban。

の方が圧倒的に目立ちます。

でもCHEVY図鑑を作るなら、それだけでは足りない。

3609を見ると、

Chevroletが1956年に、

仕事そのものをBODY Variationとして設計していた

ことが分かります。

Pickup。

Panel。

Suburban。

Platform。

Stake。

どれもRear Bodyの答えが違う。


3609が教える「BODY」の意味

Passenger Carでは、

BODY Variationというと、

2-Door Sedan。

4-Door Sedan。

Hardtop。

Convertible。

Wagon。

などを考えます。

Truckではもっと機能的です。

3609のStakeは、

格好のために付いているのではありません。

Cargoを保持するためにBODYが存在する。

つまりTruckのBODYは、

仕事の手順を金属と木材に変換したもの

とも言えます。

これが3609の面白さです。


MUDIMU BODY CHECK|3609を見るならここを見る

実車を調査するときは、最低でも以下を確認します。

Model identity
Factory 3609として生まれた車なのか。

Wheelbase
123.25 inchesと整合するか。

Platform
91-inch inside lengthを含むFactory dimensionとの関係。

Width
79.56-inch overall / 73-inch insideとの整合。

Stake structure
Factory configuration、period replacement、modern reproductionのどれか。

Wood
Originalityではなく交換履歴を含めて判断。

Rear wheels
Single / DualをGVW equipment conditionと合わせて見る。

Chassis
3600 Series specificationとの整合。

Body conversion
3603や3608からの変更可能性を確認。


MUDIMU VIEW|3609を拾える図鑑にする

Cameo Carrierを詳しく書くサイトはあります。

3100 Pickupを詳しく書くサイトもあります。

でもMUDIMUが目指すのは、そこで終わる図鑑ではありません。

Factory lineupの片隅に、

3609

と書かれていたら、

そこへ行く。

Factory drawingがあるなら読む。

寸法を拾う。

3608と比較する。

前後年まで追う。

そして、

なぜChevroletがこのBODYを作ったのか

を考える。

有名だから残すのではない。ChevroletがModel Numberを与えたBODYだから残す。

3609は、その方針を象徴するTruckです。


CONCLUSION|3609は「柵付きPickup」ではない

1956 Chevrolet Model 3609。

3600 Series。

123.25-inch Wheelbase。

Stake Truck。

91-inch inside body length。

79.56-inch platform overall width。

73-inch inside width。

5,200–6,900 lb GVW。

4,015-lb curb weight。

Factory table上2,750-lb payload。

そして専用Factory dimension drawing。

これだけ明確な一台です。

3609を、

「昔のChevyのStake Bed」

で終わらせる理由はありません。

3604 PickupがCargoをBoxへ入れる。

3608 PlatformがCargoを平らなDeckへ載せる。

そして3609は、

CargoをPlatformへ載せ、Stakeで囲う。

同じ3600 Seriesでも仕事の方法が違えば、BODYが変わる。

1956 ChevroletはTruckの見た目だけを作り分けたのではない。
「どう働くか」をBODYとして作り分けていた。

それが、Model 3609 Stake Truckです。

MUDIMU Research Note

A|Model identity
GMの1956 Chevrolet Truck SpecificationsにMODEL 3609 STAKE TRUCKとして独立掲載されています。

A|BODY dimensions
Wheelbase 123.25 in、inside length 91 in、platform overall width 79.56 in、inside width 73 in、overall length 204.96 inはFactory drawingで確認できます。

A|Weight / GVW
Minimum GVW 5,200 lb、Maximum GVW 6,900 lb、standard-equipment curb weight 4,015 lb。Maximum GVW用minimum-equipment条件でpayload 2,750 lbとFactory tableに記載されています。

A|Rear Dual condition
Maximum GVW用equipment欄でRear Dual tire configurationがFactory specificationに示されています。

A|1955 First Seriesとの違い
1955 First Series 3609は125.25-inch Wheelbase。1956は123.25-inchへ変化しています。一方、91-inch inside length、79.56-inch platform width、73-inch inside widthは両資料で一致します。

A|1957への継続
1957にもModel 3609 Stake Truckがあり、123.25-inch Wheelbase、91-inch inside length、79.56-inch platform width、73-inch inside width、6,900-lb maximum GVWが確認できます。

?|1956 Stake rack各部のPart Number
Stake boards、rack hardware、hinge、latch、platform componentsの正確な1956 Part Numberと材質仕様はParts Book照合前なので断定しません。

?|3608と3609のPlatform assembly完全共通性
3608 Platformと3609 Stakeは明確に近いBODY familyですが、床・cross sill・stake pocket等を含む完全な部品共通範囲はParts Book確認後に確定します。

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この記事を書いた人

1959、1960、1962、1968年式Chevroletの所有経験を持つ。現在、当時のChevrolet資料をもとにBODY、COLOR、TRIMを中心とした日本語アーカイブを構築中。

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