1956 Chevrolet No.40
1956 Chevrolet Task ForceのPickupを調べるとき、
3100 Pickup
だけを見てはいけません。
ChevroletのFactory資料に掲載されたPickupは、5 Modelあります。
3104。
3124。
3204。
3604。
3804。
しかも3124はCameo Carrier。
残る4台もWheelbaseとLoad Classが違います。
Chevrolet自身の1956 Pickup資料は、この5台を同じ表で比較しています。
1956 Chevrolet Pickupは一台ではない。
5つのModel Numberで構成されたBODY FAMILYだった。
今回は5台を一枚のBODY MAPとして整理します。
FACTORY PICKUP LINEUP|まず5台を並べる
1956 ChevroletのFactory資料から基本構成を整理します。
| Model | Factory BODY | Nominal Rating | Wheelbase | Maximum GVW |
|---|---|---|---|---|
| 3104 | Pickup | 1/2-ton | 114″ | 5,000 lb |
| 3124 | Cameo Carrier | 1/2-ton | 114″ | 5,000 lb |
| 3204 | Pickup | 1/2-ton | 123¼” | 5,000 lb |
| 3604 | Pickup | 3/4-ton | 123¼” | 6,900 lb |
| 3804 | Pickup | 1-ton | 135″ | 7,000 lb |
これだけで、かなり重要なことが分かります。
1956 ChevroletはPickupを、
BODY Styling
Wheelbase
Load Class
の少なくとも3方向へ展開していました。
PICKUP BODY MAP|5台を一枚にする
構造を簡単にするとこうです。
1956 CHEVROLET PICKUP
114"
│
├─ 3104
│ 1/2-TON
│ PICKUP
│
└─ 3124
1/2-TON
CAMEO CARRIER
123¼"
│
├─ 3204
│ 1/2-TON
│ PICKUP
│
└─ 3604
3/4-TON
PICKUP
135"
│
└─ 3804
1-TON
PICKUP
ここが1956 Pickup研究の基本地図です。
3104|114インチの基準Pickup
3104は、
Half-ton。
114-inch Wheelbase。
5,000-lb Maximum GVW。
GM Heritageも1956 3100 PickupのWheelbaseを114 inchesとしています。
MUDIMUでは3104を1956 Pickup比較の基準車として扱います。
なぜなら、ここから3方向へPickupが変化するからです。
3124ではStylingを変える。
3204ではWheelbaseを伸ばす。
3604・3804ではLoad Classを上げる。
つまり3104を知ると、残る4台の意味が見えてきます。
3124|長さもGVWも変えず、Stylingを変える
3124 Cameo Carrierは特殊です。
3104と同じ、
114-inch Wheelbase。
Half-ton。
5,000-lb Maximum GVW。
それでも別Modelです。
No.39で見たように、CameoはPickup機能を維持しながら、Fiberglass outer treatmentなどによってRear Bodyの見え方を大きく変えました。
つまり、
3104 → 3124
Wheelbase SAME
Load Class SAME
GVW SAME
BODY STYLE DIFFERENT
です。
3124は「大きさ」を変えずにPickupを変えた。
1956 Chevrolet PickupのBODY Variationを考えるうえで、非常に重要な一台です。
3204|Half-tonのままWheelbaseを伸ばす
次は3204。
Nominal Ratingは3104と同じHalf-ton。
Maximum GVWも5,000 lb。
しかしWheelbaseが、
114″ → 123¼”
になります。
差は、
9¼ inches。
約235mm。
つまり、
3104 → 3204
Load Class SAME
GVW SAME
Wheelbase
114"
↓
123¼"
です。
No.36で見た通り、これは単なる「大きいTruckへの昇格」ではありません。
Half-tonという仕事Classを維持したまま、PickupのProportionを長くする。
それが3204です。
3104・3124・3204|Half-tonだけで3種類ある
ここまででも1956 Chevroletの細かさが分かります。
Half-ton Pickupだけで、
3104
3124
3204
の3 Model。
しかも違い方が違います。
| Model | 何を変えたか |
|---|---|
| 3104 | 基準となる114″ Pickup |
| 3124 | Styling |
| 3204 | Wheelbase / Cargo length方向 |
つまりHalf-tonを一種類作って終わりではありません。
Styleが欲しい人。
長さが欲しい人。
標準的なPickupが欲しい人。
Chevroletは同じHalf-tonの中でもBODYを分けました。
3604|同じ123¼インチなのにTruck Classが違う
そして3604。
ここからPickup BODY MAPがさらに面白くなります。
3204と3604は、
同じ123¼-inch Wheelbase。
しかしFactory ratingは違います。
| 3204 | 3604 | |
|---|---|---|
| Wheelbase | 123¼” | 123¼” |
| Nominal Rating | 1/2-ton | 3/4-ton |
| Maximum GVW | 5,000 lb | 6,900 lb |
Wheelbaseは同じ。
しかし、
Truckとしての仕事能力が違う。
ここが重要です。
SAME WHEELBASE ≠ SAME TRUCK
3204と3604を見ると、
WheelbaseだけではTruckを分類できない
ことが分かります。
同じ123¼ inchesでも、
Half-ton。
3/4-ton。
Maximum GVWも1,900 lb違う。
つまり1956 Chevrolet Pickupでは、
BODY Length
と、
Load Class
が別の軸として存在しています。
長さが同じだから同じTruck、ではない。
これはMUDIMUのTruck BODY研究で絶対に外せない原則です。
3604は「Heavy-duty 3204」だけではない
見た目だけなら3204と3604を近いPickupとして扱いたくなります。
しかしLoad Classが変われば、
Frame。
Axle。
Spring。
Brake。
Tire。
Wheel。
などChassis側の条件も変わります。
したがって、
同じ長さのBODYに見える
ことと、
同じTruck
であることは別です。
BODYを研究するときも、外板だけではなく、
そのBODYを何が支えているか
を見る必要があります。
3804|135インチまで伸びる1-Ton Pickup
Pickup familyの最大側にいるのが、
3804。
Factory specificationでは、
135-inch Wheelbase。
1-ton。
Maximum GVW 7,000 lb。
です。
3104の114 inchesと比べると、
21 inches長い。
約533mm。
Panelで見た3105と3805の差と同じように、Pickupでも114-inch世界と135-inch世界が存在します。
3804|Factory drawingで見る巨大なPickup
GMの1956 Truck Specificationsには、
MODEL 3804 PICKUP TRUCK
として独立したFactory drawingがあります。
そこでは、
Wheelbase 135 inches
Overall Length 215.79 inches
Pickup Body側には104.25-inch inside length、50-inch inside widthなどが示されています。
これは3104のShort Pickupとは、明らかに別のProportionです。
【画像予定:3804 Factory dimension drawing】
3804は「3104を長くしただけ」ではない
3104。
114-inch。
Half-ton。
3804。
135-inch。
One-ton。
ここでは、
Wheelbase。
Load Class。
GVW。
Frame/axle側の要求。
Pickup Body length。
複数の条件が同時に変化します。
だから3804を、
Long Bed 3100
のように理解すると1956年のFactory classificationを壊します。
3804は3104の長い版ではない。1-Ton Pickupとして作られた別のTruckです。
THREE WHEELBASES|Pickupは3段階に分かれる
5 ModelをWheelbaseだけで整理すると非常に美しい。
114 inches
3104
3124
123¼ inches
3204
3604
135 inches
3804
つまり1956 Chevrolet Pickupは、
114 → 123¼ → 135
という3段階のWheelbaseを持っています。
ただし、その3段階がそのままLoad Classの3段階ではありません。
ここがポイントです。
THREE LOAD CLASSES|積載側から見ると別の地図になる
今度はNominal Ratingで並べます。
Half-ton
3104
3124
3204
3/4-ton
3604
One-ton
3804
つまりWheelbase mapとLoad Class mapが一致しない。
だから1956 Pickupは、
一本の階段ではありません。
BODY MAPは二次元では足りない
普通のClassic Truck図鑑なら、
Short Bed。
Long Bed。
Cameo。
くらいで整理してしまいます。
でもFactory資料を読むと、それでは足りません。
少なくとも、
Model Number
Wheelbase
Nominal Rating
GVW
Pickup Body
Styling
を重ねる必要があります。
概念的には、
BODY STYLE
↑
│
3124 CAMEO
│
3104 ─────── 3204 ─────── 3804
│
3604
│
↓
LOAD CLASS
←──────── WHEELBASE ────────→
となります。
1956 Chevrolet PickupのBODY MAPは、Short / Longだけでは描けない。
BED LENGTH|Wheelbaseと荷台長は同じ数字ではない
ここも注意します。
Wheelbaseが9¼ inches伸びたから、
Bedも9¼ inches伸びる。
とは限りません。
Wheelbaseは、
Front axle centerからRear axle centerまで。
Cargo Body Lengthは、
荷台そのものの長さ。
別の寸法です。
3804のFactory drawingでも135-inch Wheelbaseに対してPickup body inside lengthは104.25 inchesとして示されています。
したがって、
Wheelbase difference ≠ Bed length difference
です。
これは実車を比較するときにも重要です。
REAR AXLE POSITIONを見る
PickupのSide Viewを比較するときは、全長だけではなく、
Rear axleが荷台のどこにいるか
を見ると面白い。
Wheelbase。
Bed length。
Rear overhang。
Cab-to-axle relationship。
これらの組み合わせでTruckのProportionが決まります。
MUDIMUで将来作るPickup比較図は、
Front bumperを揃えるより、
Front axle centerを基準線にして並べる
方がBODY研究には使いやすいでしょう。
5台を同縮尺で並べたい
No.40で最終的に欲しい独自図解はこれです。
【画像予定:MUDIMU 1956 Chevrolet Pickup BODY MAP】
同縮尺Side Viewで、
3104
3124
3204
3604
3804
を縦に並べる。
そして、
Wheelbase。
Nominal Rating。
GVW。
Model Number。
Pickup Body length。
を横へ記載する。
これは日本語のClassic Chevrolet資料ではかなり強い図になります。
CAMEOだけが異端ではない
現代から見ると3124 Cameoが一番特殊に見えます。
確かにStylingでは特殊です。
しかしFactory BODY体系を見ると、
3604や3804も十分に面白い。
Cameoは、
Styling Variation。
3204は、
Length Variation。
3604は、
Load Class Variation。
3804は、
Length+Load Class Variation。
つまり、
1956 Pickupの面白さはCameo一台ではない。5 Modelを並べたときに完成する。
「3100 Pickup」で全部まとめない
Classic Chevroletの中古車情報では、
1956 Chevy 3100
という呼び方を非常によく見ます。
3104なら大きく間違ってはいません。
しかしFactory BODY研究では、それだけでは足りません。
3124も3100 Series側。
3105 Panelも3100。
3106 / 3116 Suburbanも3100。
だから、
3100はBODY名ではない。
Pickupを特定したいなら、
3104
まで見る。
Cameoなら、
3124。
これがMUDIMUの読み方です。
「LONG BED」だけでも足りない
同じ問題がLong Pickupにもあります。
Long Bedだから3204。
とは限りません。
3604もある。
3804もある。
しかも3204と3604は同じ123¼-inch Wheelbase。
だから実車販売広告で、
1956 Chevrolet Long Bed
とだけ書かれていたら、MUDIMUではそこで調査開始です。
Model Number。
Wheelbase。
Load Class。
Frame。
Axle。
Bed。
を確認する。
BODYとCHASSISを切り離さない
Passenger CarのBODY研究ではFisher Style Numberが非常に重要でした。
Truckでは見方を変える必要があります。
Truckは、
Cab
Chassis
Wheelbase
Rear Body
Load Class
が強く結びつきます。
同じPickupというRear Body categoryでも、
3104。
3204。
3604。
3804。
ではTruckとしての意味が変わります。
TruckではBODYを外板だけで研究しない。Chassisまで含めてBODY Variationを読む。
これをNo.40の基本原則にします。
さらにPickupだけでは終わらない
そして、この5台は1956 Task Force全体の一部でしかありません。
Factory Engineering FeaturesにはPickup以外にも、
Panel。
Suburban Carryall。
Stake。
Forward Control。
Cab Chassis。
Flat Face Cowl。
Windshield Cowl。
など多数のModel Numberが掲載されています。
つまり今回作ったPickup BODY MAPは、
巨大な1956 Chevrolet Truck BODY MAPの一部分
です。
ここから3609や3442へ進むと、さらに世界が広がります。
実車を見るなら5つ確認する
1956 Chevrolet Pickupを見つけたら、MUDIMUでは最低限ここまで確認します。
1|MODEL NUMBER
3104 / 3124 / 3204 / 3604 / 3804のどれなのか。
2|WHEELBASE
114 / 123¼ / 135 inchesのどれか。
3|LOAD CLASS
Half-ton / 3/4-ton / One-ton。
4|PICKUP BODY
Short / Longだけではなく、Factory modelとの整合を見る。
5|MODIFICATION
Frame shortening、bed swap、axle swap、Cameo conversionなどがないか。
これだけでも「1956 Chevy Pickup」という曖昧な説明からかなり先へ進めます。
MUDIMU VIEW|5台は別々の答えだった
1956 ChevroletはPickupを一種類だけ作り、
EngineやColorだけ選ばせたのではありません。
もっと根本から選択肢を作っています。
普通のHalf-ton Pickup。
3104。
同じ大きさでStylingを変える。
3124。
Half-tonのまま長くする。
3204。
同じ123¼ inchesでLoad Classを上げる。
3604。
さらに135 inches・One-tonまで拡大する。
3804。
つまり5 Modelは、
「Pickupに何を求めるか」に対する5つのFactory answer
だったと見ることができます。
CONCLUSION|1956 Pickupを3104だけで語らない
1956 Chevrolet Pickup。
Factory lineupは5 Modelです。
3104。
3124。
3204。
3604。
3804。
Wheelbaseは、
114″ / 123¼” / 135″。
Nominal Ratingは、
Half-ton / 3/4-ton / One-ton。
Maximum GVWは、
5,000 / 6,900 / 7,000 lb。
そして3124だけは、同じ114-inch Half-tonの中でCameo Carrierという別のStyling BODYを持つ。
だから、
Short Pickup / Long Pickup
だけでは1956 Chevroletを説明できません。
Wheelbaseを変える。
Load Classを変える。
Stylingを変える。
それでも全部Pickupだった。
これが1956 Chevrolet Pickup BODY MAPです。
MUDIMU Research Note
A|Pickup 5 Model
1956 Chevrolet Factory資料はPickupとして3104・3124・3204・3604・3804を掲載しています。3124はCameo Carrierとして区別されています。
A|Nominal Rating / Maximum GVW
Factory Pickup資料では3104・3124・3204=Half-ton / 5,000 lb、3604=3/4-ton / 6,900 lb、3804=One-ton / 7,000 lbです。
A|Wheelbase
Factory資料でPickup familyは114-inch、123¼-inch、135-inchへ展開しています。GM Heritageも3100 Pickupの114-inch Wheelbaseを確認しています。
A|3804 Factory dimensions
GM SpecificationsにはMODEL 3804 PICKUP TRUCKの専用図面があり、135-inch Wheelbase、215.79-inch overall length、104.25-inch inside pickup-body lengthなどが確認できます。
?|3104・3204・3604間のPickup Box部品共通性
寸法や外観が近くても、Bed side、floor、cross sill、rear fender、mounting hardware等の正確な共通範囲はParts Book照合前には断定しません。
?|現存車のModel identity
BedやFrameが交換・短縮された個体が存在するため、現在のShort/Long appearanceだけでFactory Model Numberを断定しません。
次のNo.41からが、今回やり直した意味の出るところです。
41|1956 Chevrolet 3600 Series|123¼インチに存在した仕事BODYの世界
ここでは3604だけで終わらず、3603、3604、3608、3609、3612など3600 Series全体をFactory資料から拾います。 3609を落とすような作り方はもうしません。

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