第7回|1955 Chevrolet 2-Door Wagon
HandymanとNomad、3台の2ドアワゴン
1955 Chevrolet 2-Door Wagon|HandymanとNomad、3台の違い
この記事の芯
1955 Chevroletには、3種類の2-Door Wagonがありました。
| Series | Model | Fisher Style | Name |
|---|---|---|---|
| 150 | 1529 | 55-1263F | Handyman |
| 210 | 2129 | 55-1063F | Handyman |
| Bel Air | 2429 | 55-1064DF | Nomad |
一見すると、
安いHandyman → 豪華なHandyman → 一番豪華なNomad
という単純な階段に見える。
でもBODYを調べると、そうではありません。
150と210のHandymanは63F系。Nomadは64DFという別のBODY branchだった。
これが第7回の核心です。
THREE 2-DOOR WAGONS|1955年には3台あった
Nomadが有名すぎるため、「1955 Chevrolet 2-Door Wagon」という言葉からNomadだけを想像してしまいやすい。
しかしChevroletは同じ1955年に、
150 Handyman
210 Handyman
Bel Air Nomad
という3台を用意していた。
すべて2ドア。
すべて6人乗り。
すべてStation Wagon。
しかし、同じBODYではない。
ここからMUDIMUらしく、名前ではなくFisher Styleを見ていく。
1263F|150 Handyman
Model 1529。
Fisher Style 55-1263F。
150 Seriesの2-Door Station Wagon。
華やかなChrome Trimを前面に出した車ではない。
大きな固定Rear Quarter Glass、長いRoof、2枚のSide Door、そして荷室。
1955 ChevroletのWagon BODYそのものが非常によく見える一台です。
MUDIMUがこの車に惹かれる理由もここにあります。
Nomadではない。だからいい。
豪華さではなく、普通の2-Door Wagonとして成立しているChevroletが格好いい。
1063F|210 Handyman
Model 2129。
Fisher Style 55-1063F。
こちらも2-Door、6-passenger Handyman。
150 Handymanと非常によく似ています。
Fisher資料では1263Fと1063FがRear QuarterやRear Floorなどで一緒に扱われる箇所があり、基本的なWagon構造には強い共通性が確認できます。
一方、210の1063Fには専用Exterior Moldingの記載があります。
つまり、
BODYの基本形は近い。しかしSeriesによる仕立てが違う。
ここが150と210 Handymanを比較する面白さです。
ただし「完全に同じshell」とまでは、部品資料で確認できるまで断定しません。
1064DF|Nomad
Model 2429。
Fisher Style 55-1064DF。
そしてNomad。
同じ2-Door Wagonだからといって、Handymanの延長として扱うことはできません。
Fisher資料を追うと1064DFには、
Door
Rear Quarter
Headlining
Rear Floor
Seat関連
Exterior Molding
など、Handyman系とは別に扱われる構造が確認できます。
つまり、
63F Handyman family
と
64DF Nomad
は分けて考える必要がある。
Nomadは「Bel Air版Handyman」ではない。
ここはこの記事で最も重要な結論の一つです。
BODY FAMILY|1263F・1063F・1064DF
3台をBODYから整理すると非常に分かりやすい。
Handyman系
1263F — 150 Handyman
1063F — 210 Handyman
Seriesは違うが、Fisher資料上で基本構造の共通性が強く見える。
Nomad系
1064DF — Bel Air Nomad
Handymanとは別のBODY branch。
つまり1955 Chevroletの2-Door Wagonは、
3モデル、しかし大きく見ると少なくとも2つのBODY系統。
と整理するのが現段階では最も安全です。
GLASS & ROOF|横から見ると違いが分かる
この3台を比較するとき、Chromeだけを見ない。
重要なのは、
Roof
Door
Rear Quarter
Glass
です。
Handymanの長く実用的なWagon profile。
Nomadの特徴的なRoofとRear Quarter周辺。
同じ1955 Chevrolet 2-Door Wagonでも、BODYの作り方が違う。
ここは必ず同じ角度・同縮尺の側面比較画像を入れます。
REAR BODY|Wagonは後ろを見なければ分からない
Wagonを研究するなら、横からの写真だけでは足りません。
HandymanではUpper LiftgateとLower TailgateによるRear Openingがあり、Fold-Away Rear SeatによってCargo Spaceを拡張できました。
当時のEngineering Featuresでは、Rear Seatを畳むことで荷室床長が約10.7インチ増えることが示されています。
そしてWheelhouse間の幅は約49.4インチ。
つまりHandymanは、
格好いいからWagonになったのではない。荷物を運ぶためにBODYが作られている。
ここを忘れない。
NomadについてはHandymanと同じだと決めつけず、独自構造を別途追います。
SERIES|同じ2ドアでも性格が違う
3台はSeriesも違います。
150 Handyman
最も簡素なSeries。
210 Handyman
150より装飾やTrimを増した中間Series。
Bel Air Nomad
上級Seriesに属する特別なWagon。
しかし、
Seriesの上下=BODYの上下
ではありません。
Nomadは単に豪華になっただけではなく、BODY自体が違う。
この区別が重要です。
PRICE|3台にはどれだけ差があったのか
現在確認しているI6価格資料では、
| Model | Price |
|---|---|
| 150 Handyman | $2,030 |
| 210 Handyman | $2,079 |
| Nomad | $2,472 |
150から210 Handymanは**+$49**。
210 HandymanからNomadは**+$393**。
この差は興味深い。
Handyman同士のSeries差より、HandymanからNomadへ移る価格差の方がはるかに大きい。
つまり価格から見てもNomadは、単なる「Bel Air仕様のHandyman」と考えるには無理がある。
なおNomadのI6設定については資料間の確認を継続するため、MUDIMUでは現段階で確定事項として扱いません。
HANDYMAN vs NOMAD|どちらが上か、ではない
現代の市場価値だけならNomadが圧倒的に注目される。
しかしMUDIMUでは、
どちらが高いか
だけでBODYを評価しません。
NomadにはNomadの意味がある。
HandymanにはHandymanの意味がある。
むしろ150 Handymanのような簡素な仕様では、装飾が少ないことでWagonのBODYそのものがよく見える。
Nomadが特別なのは分かっている。
それでも、普通の2-Door Handymanに惹かれる。
これも立派なChevroletの見方だと思います。
WHY 2-DOOR WAGON MATTERS|消えていくBODY
そして、この研究は1955年だけでは終わりません。
2-Door Full-Size Wagonはその後も、
1956 Handyman
1957 Handyman
1958 Yeoman
1959 Brookwood
1960 Brookwood
へと続いていく。
しかし、やがてFull-Size Chevroletから2-Door Wagonは姿を消します。
だからMUDIMUでは将来的に、
CHEVY 2-DOOR WAGON COMPLETE GUIDE 1955–1965
までつなげたい。
1955年の3台は、その重要な出発点です。
CONCLUSION|Nomadだけでは見えなかった1955年
1955 Chevroletには3種類の2-Door Wagonがあった。
150 Handyman。
210 Handyman。
Bel Air Nomad。
しかしFisher Styleを追えば、
1263F
1063F
1064DF
と分かれる。
HandymanとNomadは、名前や装備だけが違う同じWagonではない。
そして、だからこそ面白い。
有名なNomadだけを残したら、1955 Chevroletの2-Door Wagon史の半分以上が消えてしまう。
MUDIMUは3台とも残します。
そして次から、いよいよ一台ずつ調べます。

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