1956 Chevrolet BODY MAP|19モデル+Sedan DeliveryをFisher Styleから読む

1956 Chevrolet No.01

1956年のChevroletを「150、210、Bel Airの3シリーズ」で理解すると、かなりの部分を見落とします。

Chevrolet自身の1956 Engineering Featuresは、1956年型について19モデル+Sedan Deliveryという構成を示しています。1955からの大きな追加は、4ドア・ハードトップのSport Sedanと、9人乗りのStation Wagon。しかも、その両方が210とBel Airに用意されました。

1956 Chevroletを見る面白さは、グリルやテールランプだけではありません。

1955年に成立したBODY体系が、1956年にはさらに枝分かれしている。

MUDIMUでは車名だけではなく、Model NumberとFisher Body Styleまで降りて、その構造を見ていきます。

目次

1956 Chevroletは「19モデル+Sedan Delivery」

Factory SpecificationsのModel Identificationを整理すると、Passenger系は次のようになります。

SeriesModelModel No.Fisher Style
1502-Door Sedan150256-1211
1504-Door Sedan150356-1219
150Utility Sedan151256-1211B
1502-Door Station Wagon152956-1263F
2102-Door Sedan210256-1011
2104-Door Sedan210356-1019
210Club Coupe / Delray212456-1011A
210Sport Coupe2154※下記注記
210Sport Sedan211356-1039
2102-Door Station Wagon212956-1063F
2104-Door 6-Passenger Wagon210956-1062F
2104-Door 9-Passenger Wagon211956-1062FC
Bel Air2-Door Sedan240256-1011D
Bel Air4-Door Sedan240356-1019D
Bel AirSport Coupe245456-1037D
Bel AirSport Sedan241356-1039D
Bel AirConvertible243456-1067DTX
Bel AirNomad242956-1064DF
Bel Air4-Door 9-Passenger Wagon241956-1062DFC
CommercialSedan Delivery150856-1271

ここで重要なのは、Chevroletの「19」という数字にSedan Deliveryを無理に押し込まないことです。

Engineering Featuresは明確に19 models plus the Sedan Deliveryとしています。

つまりMUDIMUでは、

Passenger 19モデル

Sedan Delivery

として管理します。

150 SERIES

150は廉価版だから面白くない、ではありません。

むしろBODYを研究するなら重要です。

1211 — 2-Door Sedan

1502。

6人乗り、2ドア、5-window、後部に通常のラゲッジスペースを持つSedanです。

1211B — Utility Sedan

1512。

同じ150の2ドア系でも、こちらは3人乗り

1955から継続した、MUDIMUが絶対に落としたくないBODYです。Factory Specifications自身も通常の2-Door Sedanとは別にUtility Sedanとして掲載しています。

1211と1211Bは、名前が似ているから同じ仕様として処理してはいけません。

1219 — 4-Door Sedan

1503。

6人乗り、4ドア、7-window。

150にも実用的な4-Door Sedanがきちんと残っています。

1263F — 150 2-Door Wagon

1529。

6人乗り、2ドアのall-steel Station Wagon。

1955から続く150 Handyman系のBODYです。後部はdrop gate+lift gate構造。

Nomadばかりが1956 Chevrolet Wagonではありません。

この1263Fを残すことがMUDIMUでは重要です。

210 SERIES

1956で最もBODY variationが面白くなったのが210です。

Sedan、Club Coupe、2-door hardtop、4-door hardtop、2-door wagon、6人乗り4-door wagon、9人乗り4-door wagonまで揃います。

1011 — 2-Door Sedan

2102。

通常の6人乗り2-Door Sedanです。

1011A — Delray Club Coupe

2124。

こちらも6人乗り2ドアですが、Factory SpecificationsではClub Coupeとして独立しています。

1955と同じく、

2-Door Sedan ≠ Delray ≠ Sport Coupe

です。

全部「2ドアChevy」でまとめてはいけません。

1037系 — Sport Coupe

2154。

柱のない2-Door Hardtopです。

ここについて今回参照したFactory Specificationsのテキスト抽出には、210側にも「56-1037D」と出る箇所があります。Bel Airも1037Dなので、210 Sport CoupeのFisher Style suffixについては原本画像を再確認するまで確定扱いにしません。

MUDIMUではこういうところを都合よく直しません。

現時点:要原本確認。

1039 — Sport Sedan

2113。

これが1956の主役の一台です。

6人乗り、4ドア、5-windowのHardtop Sedan。Chevrolet Engineering Featuresでも1956年の新BODYとして紹介されています。

1955にはなかったBODYです。

1063F — 210 2-Door Wagon

2129。

6人乗り2-Door Station Wagon。

150の1263Fとともに、1956にも廉価・中級Seriesの2-Door Wagon文化が残っています。

1062F — 6-Passenger 4-Door Wagon

2109。

4ドア、7-window、6人乗り。

ここから1956の1062 FAMILYが面白くなります。

1062FC — 9-Passenger 4-Door Wagon

2119。

こちらは同じ210の4-Door Wagonでも9人乗り

Chevroletは1956年に新しい9-passenger Station Wagonを追加したと説明しています。

つまり、

1062F=6人

1062FC=9人

です。

車名だけを眺めているより、Fisher Styleを追った方がBODYの枝分かれがはっきり見えてきます。

BEL AIR SERIES

Bel Airも1956年に大きく拡張されました。

1011D — 2-Door Sedan

2402。

Sport Coupeではありません。

Bピラーを持つ通常の2-Door Sedanです。

1019D — 4-Door Sedan

2403。

6人乗り、4ドア、7-windowのSedan。

1037D — Sport Coupe

2454。

Bel Airの2-Door Hardtop。

1955から続く、Chevroletを代表する華やかなBODYです。

1039D — Sport Sedan

2413。

1956新登場のBel Air 4-Door Hardtop。

210の1039に対してBel Airは1039D

これで1956には、

1037系=2-Door Hardtop

1039系=4-Door Hardtop

という非常に分かりやすいHardtop FAMILYが成立します。

1067DTX — Convertible

2434。

5人乗り、2ドア、folding top。

Hardtopとは別の専用BODYとして追います。

1064DF — Nomad

2429。

6人乗り、2-Door Station Wagon。

Handymanとは別BODYです。

1956でも、

1263F

1063F

1064DF

という3種類の2-Door Wagonを並べて見る必要があります。

1062DFC — 9-Passenger Wagon

2419。

Bel Airの4ドア9人乗りStation Wagon。

210の1062FCに対して、Bel Airでは1062DFCとなります。

1956 WAGON BODY MAP

Wagonだけを抜き出すと、1956 Chevroletの面白さがさらに分かります。

SeriesFisher StyleDoorsSeats
1501263F26
2101063F26
2101062F46
2101062FC49
Bel Air1064DF26
Bel Air1062DFC49

Factory Specificationsでこの6種類を確認できます。

ここから二つの系譜が見えます。

2-Door Wagon

1263F → 150

1063F → 210

1064DF → Nomad

4-Door Wagon

1062F → 210 / 6-passenger

1062FC → 210 / 9-passenger

1062DFC → Bel Air / 9-passenger

1956 Wagonを「Nomadとその他」で説明してしまうと、この構造が全部消えてしまいます。

SEDAN DELIVERY — 1271

1508。

2人乗り、3ドア、3-windowのPanel Deliveryです。Factory SpecificationsではPassenger BODY群と同じModel Identification表に載っていますが、Engineering Featuresのモデル総数では19 models+Sedan Deliveryとして別扱いです。

そして重要なのは、

Sedan Delivery ≠ 2-Door Wagon

です。

外見が似た実用Chevyでも、用途も後部BODYも違います。

1955から1956へ何が変わったのか

1956を理解する一番簡単な方法は、1955との差を見ることです。

新しく目立つのは、

1039 / 1039D — 4-Door Hardtop

そして、

1062FC / 1062DFC — 9-Passenger Wagon

です。

Chevrolet自身も、この2種類の新BODY STYLEを1956年の大きな変更として取り上げています。

一方で、

1211B Utility Sedan、

1263F・1063F Handyman系、

1011A Delray、

1064DF Nomad、

1271 Sedan Delivery、

といった既存のBODYも残りました。

つまり1956 Chevroletは、1955を捨てて作り直したのではありません。

1956 ChevroletはBODY体系を横へ広げた

1955年にChevroletは新しいBODY体系を作りました。

1956年は、その基本構造を利用しながら、

2ドアHardtopから4ドアHardtopへ。

6人乗りWagonから9人乗りWagonへ。

と用途を広げています。

しかし、その一方で3人乗りUtility Sedanも、2-Door Handymanも、Sedan Deliveryも残した。

だから1956 Chevroletは単なる「1955のフェイスリフト」ではありません。

1955年に作ったBODYの世界を、1956年は横へ広げた。

これがMUDIMUから見た1956 Chevroletです。

そして次の記事から、その枝を一本ずつ分解していきます。


この記事で確定した重要事項

A確認

  • Passenger=19モデル+Sedan Delivery
  • 1039=210 Sport Sedan
  • 1039D=Bel Air Sport Sedan
  • 1062F=210 6-passenger Wagon
  • 1062FC=210 9-passenger Wagon
  • 1062DFC=Bel Air 9-passenger Wagon
  • 1263F / 1063F / 1064DF=3種類の2-Door Wagon

要再確認

  • 210 Sport CoupeのFisher Style suffix。今回取得したFactory Specificationsのテキスト抽出ではBel Airと同じ1037D表記になっており、原本画像を確認するまで断定しません。

ここは資料サイトだから、この「?」もちゃんと残します。

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この記事を書いた人

1959、1960、1962、1968年式Chevroletの所有経験を持つ。現在、当時のChevrolet資料をもとにBODY、COLOR、TRIMを中心とした日本語アーカイブを構築中。

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