第37回|1955 Chevrolet Truck Engine Guide
Passengerの235/265をTruckへそのまま当てはめず、さらに1955 Truckの1st Seriesと2nd Seriesを混ぜないことを最優先にします。
1955 Chevrolet Truck Engine Guide|235・261・265 V8を徹底研究
1955 Chevrolet Truckは、BODYだけでも特殊な一年でした。
年の途中で、
1st Series
から
2nd Series / Task Force
へ大きく世代交代したからです。
Engineも同じように単純ではありません。
235 Six。
Heavy-Duty 235。
261 Six。
そして新しい265 Small Block V8。
1955 Chevrolet Truck Engineering Featuresでは、4種類のSix-cylinder engineに加えて新しいV8が用意されたと説明されています。
だから1955 Truckを、
「235か265のどちらか」
だけで整理してはいけません。
1955 Chevrolet Truck Engineの全体像
まず重要なEngine Familyを整理します。
| Engine | Type | 主な位置づけ |
|---|---|---|
| 235 Six | Inline-6 | 軽〜中量級Truckの基本 |
| Heavy-Duty 235 | Inline-6 | Heavy-Duty用途 |
| 261 Six | Inline-6 | より重量級のTruck |
| 265 V8 | OHV V8 | 1955年に登場した新世代V8 |
ただし、この表だけでもまだ不十分です。
どのSeriesに、どのEngineが標準だったのか。
どのEngineがOptionだったのか。
さらに1955年途中の変更まで追う必要があります。
1st Seriesと2nd Seriesを分ける
1st Series
1955 1st Seriesは、基本的に従来型Chevrolet Truckの最終形です。
3100。
3600。
3800。
そしてより大型のSeries。
BODYではAdvance-Design時代から続く姿を残しています。
2nd Series / Task Force
その後登場したのがTask Forceです。
新しいCab。
Wraparound Windshield。
新しいFender。
新しいPickup Styling。
そしてEngine面でも、Small Block V8時代への入口になります。
GM自身も1955 Task ForceをSmall Block V8をTruckへ導入した重要な世代として位置づけています。
したがってMUDIMUでは、
1955 Truck
という一つの欄だけでEngineを管理しません。
必ず、
1955 1st Series
1955 2nd Series
を記録します。
THRIFTMASTER 235|Truckの基本Six
1955 Truck Engineering Featuresでは、標準235 Sixが3000・4000 SeriesのConventional Truckに引き続き採用されたことが確認できます。
このEngineには、
NEW THRIFTMASTER
の名称が使われています。
ここで重要なのは、
Passenger Chevrolet 235とTruck 235を同じSpecificationとして扱わない
ことです。
Passenger 235をコピーしない
PassengerではNo.34で、
123 hp Gearshift。
136 hp Powerglide。
を調べました。
しかしTruckはApplicationが違います。
Truckでは、
Torque。
Load。
Cooling。
Carburetion。
Clutch。
Transmission。
など、Truck用途に合わせたSpecificationがあります。
したがって、
235 cu inだから同じEngine
とは記録しません。
3100・3200と235 Six
MUDIMUで特に重要なのは、これまでBODY記事を作ったTruckです。
3100 Pickup
No.27で扱った3104。
Task Forceの基本的な1/2-ton Pickupです。
3200 Long Pickup
No.28で扱った3204。
123¼-inch Wheelbaseを持つLong Pickupです。
このような3000 Seriesでは235 Sixが基本Engineになります。1955 Engineering資料でも、標準235が3000 Seriesへ供給されたことが確認できます。
つまりBODY記事へEngineを戻すなら、
3104 → 235 Sixを基本線
3204 → 235 Sixを基本線
として、さらにV8 availabilityを調べていくことになります。
PANELとSUBURBANもBODYから見る
同じことは、
3105 Panel。
3106 Suburban。
3116 Suburban。
にも当てはまります。
PickupだけがTruck Engine研究の対象ではありません。
MUDIMUでは、
Pickup
Panel
Suburban
Cameo Carrier
をBODYとして分けたうえで、そのBODYをどのEngineで買えたのかを戻していきます。
これがNo.36 Engine by BODYのTruck版です。
HEAVY-DUTY 235|235は一種類ではない
ここからTruckらしくなります。
1955 Truck Engineering資料には、標準Thriftmasterとは別にHeavy-Duty 235が登場します。
資料では、このHeavy-Duty 235について別の塗装・仕様が与えられ、よりHeavy-DutyなApplicationへ設定されています。
つまり、
Truck 235
という一行では台帳が足りません。
少なくとも、
Standard 235
と
Heavy-Duty 235
を区別する必要があります。
261 JOBMASTER|さらに上のSix
そしてTruck Engine研究で絶対に落としてはいけないのが、
261 cu in Inline-Six
です。
1955 Engineering Featuresでは261 Sixが継続され、NEW JOBMASTERという名称が確認できます。資料では6000 SeriesのOptional Equipmentとして説明されています。
Passenger Chevroletの記事だけを読んでいると、このEngineはほとんど出てきません。
しかしTruckまで図鑑へ含めるなら、
235だけではChevrolet Sixの全体像にならない。
これが重要です。
235と261を見た目だけで判断しない
現存するClassic Chevrolet TruckではEngine Swapが非常に多い。
235。
261。
後年のSix。
Small Block V8。
さらに現代的なEngine。
さまざまなものが載っています。
そのため、
「昔のChevrolet Sixが載っている」
だけではOriginal Specificationを判断できません。
Casting。
Date。
Stamping。
Engine Code。
Application。
を確認する必要があります。
このIdentificationはNo.40へ接続します。
TASKMASTER 265 V8|TruckにもSmall Blockが来た
そして1955年最大の変化が、
265 cu in V8
です。
Chevrolet Small Block V8はPassengerだけの話ではありません。
Truckにも入ります。
1955 Truck Engineering Featuresでは265 V8を、
TASKMASTER V-8
と呼んでいます。
GMも現在、1955 Task Force TruckをSmall Block V8のTruck史における重要な出発点として紹介しています。
ただし「1955 Task Force全部にV8」とは言わない
ここは重要です。
1955 Truck Engineering Featuresの初期説明では、265 Taskmaster V8は5000 SeriesでRegular Equipmentとして供給されたと記載されています。
ところが翌1956年のEngineering Featuresには重要な記述があります。
265 Truck V8は、1955年の途中に3000・4000・6000 SeriesのConventional ModelsへOptionalとして追加されたと説明されています。
つまり、
1955 TruckのV8 availabilityは、モデルイヤー途中で広がった。
可能性が高い。
これはMUDIMUにとって非常に面白いポイントです。
1955 TruckのEngine Mapは年初固定ではなかった
BODYでも同じことがありました。
Passenger Chevroletでは、
Nomadが途中追加。
210 Sport Coupeも途中追加。
TruckではTask Forceへの世代交代。
そしてEngineでも265 V8のavailability拡大。
つまり1955 Chevroletは、
1月1日に完成した固定ラインナップを一年間売った
という年ではありません。
モデルイヤーの中でも商品体系が動いています。
これは1955年を研究するうえで非常に重要です。
3100 Pickup × 265 V8
ここで面白くなるのが3100です。
1955 Task Force 3100といえば、現在ではV8搭載車を非常によく見ます。
しかし現存車を見て、
「1955 3100だから265 V8が普通に最初から選べた」
と逆算してはいけません。
1956 Engineering資料が示すところでは、265 V8の3000 SeriesへのOption availabilityは1955年途中の追加です。
したがってMUDIMU台帳では、
3100 / 265 V8 — mid-year availability要確認
という時間軸まで残すべきです。
これはかなり重要な情報になります。
CAMEO CARRIER × ENGINE
No.31で調べたCameo Carrier。
Model 3124。
Smooth-sideに見える特殊なPickup BODY。
CameoはStylingが強烈なので、Engineまで特別だったように感じます。
しかし、
特別なBODY=専用Engine
とは限りません。
ここでも3124というBODYとEngine availabilityを別々に確認します。
Cameoに何がFactoryで搭載可能だったのか。
235 Six。
265 V8。
いつから可能だったのか。
これをFactory documentationで詰めます。
5000 SeriesではV8の意味が違う
軽Pickupだけを見ていると、
265 V8=Optional Performance Engine
のように感じます。
しかしEngineering Featuresでは5000 SeriesでTaskmaster V8がRegular Equipmentとされています。
つまりTruckでは、
「V8=速い車向け」
というPassenger的な見方だけでは理解できません。
Truckの仕事に必要なPower Unit
として設定されています。
TRUCK ENGINEは馬力だけで比べない
PassengerやCorvetteではHorsepowerが目立ちます。
123 hp。
136 hp。
162 hp。
180 hp。
195 hp。
しかしTruckでは、それだけを見ると本質を外します。
Truck Engineでは、
Torque
Gear Ratio
Load
GVW
Cooling
Durability
Carburetion
Transmission
まで重要になります。
MUDIMUはEngine Rankingを作るサイトではありません。
「どれが一番強いか」ではなく、
ChevroletがそのTruckの仕事に対して、どのEngineを用意したのか。
を記録します。
TRANSMISSIONとの関係
TruckではTransmissionもPassenger以上に複雑です。
3-Speed。
Heavy-Duty Transmission。
4-Speed。
Automatic。
Seriesによる違い。
用途による違い。
1955 2nd Series Shop Manual自体もSix-cylinder EngineとEight-cylinder Engineを独立したService Sectionとして扱っています。
したがってTruckについては、
ENGINE × TRANSMISSION × SERIES
で見る必要があります。
No.37のPassenger Transmission Mapを、そのままTruckへコピーしません。
12 VOLT|Engine以外にも変化した1955
1955 ChevroletではElectrical Systemも重要な転換点です。
Passengerでも12V化を確認しました。
Truckについても1955年の新世代化の中でElectrical Specificationを確認していく必要があります。
EngineをOriginal specificationへ戻す場合、
Starter。
Generator。
Ignition。
Wiring。
まで関連します。
つまりEngine IdentificationはBlockだけの問題ではありません。
1955 TRUCK ENGINE LEDGER
MUDIMUではTruck Engineを、最終的にこの形で管理します。
| 項目 | 記録内容 |
|---|---|
| Year | 1955 |
| Generation | 1st / 2nd Series |
| Series | 3100 / 3200 / 3600 / 3800 etc. |
| Model | 3104 / 3204 / 3105 / 3106 / 3116 / 3124 etc. |
| BODY | Pickup / Panel / Suburban / Cameo |
| Engine | 235 / HD235 / 261 / 265 |
| Engine Name | Thriftmaster / Jobmaster / Taskmaster |
| Standard / Optional | Factory status |
| Availability Date | 年途中変更を含む |
| Transmission | Factory combination |
| Confidence | A / B / C / ? |
| Source | Chevrolet / GM / Period |
このGenerationとAvailability DateがTruckでは特に重要です。
1955 TRUCK ENGINE MAP
現段階の研究状態を大きく整理すると、
3000 Series
235 Six:基本
265 V8:1955年途中Optional拡大を一次資料でさらに精査
4000 Series
235 Six:基本
265 V8:1955年途中Optional拡大を精査
5000 Series
265 Taskmaster V8:Regular EquipmentとしてEngineering資料に明記
6000 Series
Heavy-Duty Six / 261 Jobmasterなどの設定
265 V8:1955年途中のOptional availabilityを精査
となります。
ここからModel単位へ掘り下げていきます。
FACTORY AVAILABLEとCURRENT ENGINEを分ける
Classic Chevy Truckでは特に重要です。
現在350 Small Blockが載っている。
だからV8 Truck。
ではありません。
現在235が載っている。
だからOriginal Six Truck。
でもありません。
MUDIMUでは、
Factory Available
1955年にそのModelへ設定可能だった。
Period-Correct
当時のChevrolet Truckとして成立する。
Original to This Truck
その個体が新車時に搭載していた。
Currently Installed
現在載っている。
を完全に分離します。
「Small Blockだから265」でもない
これは現車購入では非常に重要です。
Chevrolet Small Blockは後に、
283。
327。
350。
その他多数へ発展します。
GM自身もSmall Blockの系譜を1955年の265から始まるものとして説明しています。
しかし、
Small Block V8が載っている=1955 265
ではありません。
見た目だけでOriginal Engineと判断しない。
No.40ではここをさらに詰めます。
BODY研究とENGINE研究がここでつながる
これまでMUDIMUでは、
3104 Pickup。
3204 Long Pickup。
3105 Panel。
3106 / 3116 Suburban。
3124 Cameo Carrier。
をBODYとして別々に調べました。
そこへ今回、
235。
Heavy-Duty 235。
261。
265 V8。
を重ねる。
すると単なるTruck一覧ではなく、
1955年にChevrolet DealerでどんなTruckを作れたのか
が見えてきます。
MUDIMU Conclusion
1955 Chevrolet TruckのEngineは、
235 Sixと265 V8
だけではありません。
標準235。
Heavy-Duty 235。
261 Jobmaster。
265 Taskmaster V8。
そしてSeriesによる役割の違いがあります。
さらに重要なのが、
時間軸です。
1955 Truckは1st Seriesから2nd Series / Task Forceへ世代交代した。
そしてEngineering資料からは、265 V8のavailabilityも1955年途中に3000・4000・6000 Seriesへ拡大したことが読み取れます。
だからMUDIMUでは、
「1955 Chevrolet Truckには何のEngineがあったか」だけでは終わらない。
いつ。
どのSeriesに。
どのBODYで。
StandardだったのかOptionalだったのか。
ここまで追います。
BODYが仕事の形を決める。
Engineがその仕事を動かす。
1955 Chevrolet Truckは、この二つを重ねて初めて図鑑になります。
MUDIMU Research Note
今回の一次資料級の重要ポイントは、1955 Chevrolet Truck Engineering Featuresが4種類のSix-cylinder engine+新型V8を明記し、標準235を3000/4000 Series、261 Jobmasterを6000 SeriesのOption、265 Taskmaster V8を当初5000 SeriesのRegular Equipmentとして説明している点です。
さらに1956 Engineering Featuresが、265 V8は1955年途中に3000・4000・6000 SeriesのConventional ModelsへOptionalとして追加されたと回顧しています。
これは重要なので、今後のBODY別台帳では**「1955年式だから設定あり/なし」だけでなく、early / mid-year availabilityまで記録**します。

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