1955 Chevrolet 235 Blue Flame Six|123hpと136hp、直列6気筒を徹底研究

一次資料系を確認すると、1955 Passenger Chevroletの235.5 cu in Sixには、少なくとも123 hp仕様と136 hp仕様があり、Transmissionとの組み合わせが重要です。Chevroletの1955 Engineering資料も「123-hp Six+gearshift」「136-hp Six+Powerglide」などを明確に分けています。

第34回|1955 Chevrolet 235 Blue Flame Six

目次

V8が登場した年にも、Chevyを支えていた直列6気筒

1955 Chevrolet 235 Blue Flame Six|123hpと136hp、直列6気筒を徹底研究

1955 ChevroletとEngineの話をすると、どうしても265 V8が主役になります。

それは当然です。

1955年は、新しいChevrolet V8が登場した歴史的な年だからです。

しかし当時のChevroletを正確に残すなら、V8だけを見てはいけません。

1955年の150。

210。

Bel Air。

そこにはもう一つの重要なEngineがありました。

235.5 cu in Inline-Six

です。

そして面白いのは、

1955 Chevroletの235 Sixは、一つの出力だけではなかった。

ということ。

今回は、新しいV8の陰に隠れがちな1955 Chevrolet Sixを主役にします。


BASIC DATA|1955 Passenger 235

まずPassenger Chevrolet用235の基本です。

項目123 hp Six136 hp Six
ConfigurationInline-6Inline-6
Displacement235.5 cu in235.5 cu in
Bore3.56 in3.56 in
Stroke3.94 in3.94 in
Compression Ratio7.5:17.5:1
Carburetion1-barrel1-barrel
Rated Power123 hp136 hp
Main associationGearshiftPowerglide

1955 ChevroletのFull-Line資料でも、235.5 cu in、3.56 × 3.94 inches、7.5:1という基本値が確認できます。

つまり、

同じ235.5でも123 hpと136 hpがある。

ここから始める必要があります。


123 HP SIX|Gearshift側の235

1955 Chevrolet Engineering資料では、

123 horsepower six engine with gearshift

というPower Teamが記載されています。

Period Chevrolet brochureでも、

123-hp Six

をgearshift model用として説明しています。

つまりMUDIMUでは、

123 hp 235=Manual / Gearshift側

を基本線として整理します。

これは単なる「廉価エンジン」という話ではありません。

1955年当時、普通にChevroletを買う人が選べた重要なPower Teamの一つです。


136 HP SIX|Powerglide側の235

一方、Powerglideと組み合わせられた235 Sixには、

136 hp

仕様があります。

Period brochureは、

Powerglideと組み合わせたSixが136 hp

であることを説明しています。

同じ235.5 cu in。

同じ7.5:1 Compression Ratio。

しかしTransmissionとの組み合わせによって、Engine Specificationが違う。

ここが1955 Sixの重要なところです。


SAME 235 ≠ SAME SPEC|排気量だけでは足りない

Classic Chevroletの記事では、

「1955 Chevyの6気筒は235」

だけで終わることがあります。

しかし、それでは図鑑として足りません。

1955 Passenger Chevroletでは、

235.5 / 123 hp

と、

235.5 / 136 hp

を分ける必要があります。

だからMUDIMUでは今後、

235 I6

だけでは記録しません。

最低でも、

Displacement

Horsepower

Transmission

Engine Code

まで組み合わせます。

同じ排気量でも、同じ仕様とは限らない。

これは265 V8研究でも同じルールになります。


BLUE FLAME|名前だけで全部まとめない

Chevrolet Sixを調べると、

Blue Flame

という有名な名前に出会います。

非常に魅力的な名称です。

しかしここにも注意が必要です。

Blue Flameという名称は複数年・複数仕様のChevrolet Sixに関連して使われています。

したがって、

Blue Flame=235=123 hp

あるいは、

Blue Flame=136 hp

と単純化しません。

1956 Chevrolet Engineering資料も、1955年に使われたBlue Flame 136へ明確に言及しています。

MUDIMUではMarketing NameとEngineering Specificationを別項目で記録します。


1954 → 1955|Sixも進化していた

235は1955年に突然登場したEngineではありません。

だから、

「古いSixをそのまま残して、新しいV8だけ追加した」

と考えたくなります。

しかし数字を見ると違います。

1954 Passenger Chevroletでは、Period-derived engine dataで、

115 hp。

125 hp Powerglide。

という235仕様が確認できます。

1955では、

123 hp。

136 hp。

へ変化しています。

つまり、

V8だけが新しくなったわけではない。

Sixも1955年型Chevroletの一部として改良されていました。


12-VOLT|Engineだけではない1955年の変化

1955 Chevrolet brochureでは、全エンジンに関連する大きな変更として、

12-volt electrical system

が紹介されています。

これはClassic Chevroletを現車として見るときにも重要です。

1955年はStylingだけでなく、Mechanical / Electrical Systemまで大きく変化した年でした。

235 Sixも、その1955年の新しいChevrolet Packageの中に存在します。


POWER TEAM|Engine単体で見ない

1955 ChevroletのPeriod Engineering資料で面白い言葉があります。

Power Team

です。

Engineだけではなく、

Engine。

Transmission。

Rear Axle。

を組み合わせて考える。

たとえばEngineering資料には、

123 hp Six+gearshift+3.7 axle、

123 hp Six+gearshift+overdrive+4.11 performance axle、

136 hp Six+Powerglide+3.55 axle、

といった組み合わせが示されています。

これはMUDIMUに非常に合う考え方です。


ENGINE × TRANSMISSION × AXLE

つまり1955 Chevroletの235を本当に理解するなら、

ENGINEだけでは足りません。

同じBODYでも、

123 hp Six+Manual。

123 hp Six+Overdrive。

136 hp Six+Powerglide。

というPower Teamの違いが存在する。

BODY × ENGINEだけではなく、

BODY × ENGINE × TRANSMISSION × AXLE

まで行けば、「1955年当時どう注文できたか」に近づきます。


150|安いBODYにも235

150 Seriesにも235 Sixが設定されました。

これは重要です。

MUDIMUが大好きな、

150 2-Door Sedan。

Utility Sedan。

150 Handyman。

こうした廉価・実用BODYを理解するうえで、235 Sixは非常に自然な存在です。

新しいV8ばかりを載せて1955年を再構成すると、

当時の普通のChevrolet

が見えなくなります。


210|BODY VariationとSix

210には、

2-Door Sedan。

4-Door Sedan。

Delray Club Coupe。

Sport Coupe。

Handyman。

Townsman。

という豊富なBODY Variationがありました。

ここにも235 Sixの世界があります。

だから今後No.36では、

BODYごとの235設定

まで確認します。

特にMid-year追加とされる210 Sport Coupeなどについては、導入時期とEngine AvailabilityをPeriod資料で照合する必要があります。


BEL AIR|豪華だからV8だけ、ではない

Bel Airを見ると、

「上級SeriesだからV8」

というイメージを持ちやすい。

しかし1955年の価格資料を見ると、多くのBel Air BODYにI6価格とV8価格があります。

つまり、

Bel Air=V8専用

ではありません。

Sport Coupe。

Convertible。

Sedan。

Wagon。

BODYとEngineを別々の選択軸として見る必要があります。


NOMAD|235 Six問題はまだ確定させない

そしてNomad。

これは重要なので今回も残します。

一部の価格資料にはNomadについて、

I6価格。

V8価格。

の両方が掲載されています。

一方で、1955 NomadをV8標準と説明する資料もあります。

したがって、

1955 Nomadに235 SixがFactory Productionとして存在したのか

は、MUDIMUではまだ確定しません。

No.36でPrice Schedule、Dealer literature、Factory documentationを突き合わせます。


CORVETTE|同じ235でも全く同じではない

ここが非常に重要です。

1955 Corvetteにも235 cu in Inline-Sixがあります。

しかしPassenger 150/210/Bel Airの235と同じ仕様ではありません。

Period-derived specificationではCorvette Sixは、

150 hp

そして、

three 1-barrel carburetors

を使用した仕様として記録されています。

つまり、

123 hp。

136 hp。

150 hp。

同じ235系でもApplicationによって違う。


235 THREE LEVELS|1955年の235を一行にしない

現時点でPassenger / Corvetteを大きく整理すると、

Application235 specification
Passenger / Gearshift123 hp
Passenger / Powerglide136 hp
Corvette150 hp

これだけでも、

「1955 Chevrolet 235=○○馬力」

という説明が危険なのが分かります。


TRUCK 235|さらに別にする

さらにTruckにも235があります。

しかしPassenger 235の123/136 hp仕様を、そのままTruckへコピーしてはいけません。

Truck Engineering資料には、Heavy-duty Loadmaster 235など別Applicationの記述があります。

Truckには、

1st Series。

2nd Series。

Light-duty。

Heavy-duty。

があります。

したがってTruck 235はNo.39で独立して整理します。


PASSENGER 235 ≠ TRUCK 235 ≠ CORVETTE 235

これがNo.34で最も残したいことの一つです。

同じ、

235

という数字でも、

Passenger。

Corvette。

Truck。

ではSpecificationが違う。

だから排気量だけでEngineを識別しない。

MUDIMUでは、

Application

を必ずセットで記録します。


ENGINE CODE|現車確認へつながる

1955年のEngine Identification資料では、6-cylinder engine numberは、

block右側、distributor後方

に位置するとされています。

またPassenger 235には、

Z系。

Y系。

などのCodeが関連します。

ただしCode表はTransmission、Equipment、Plantなどとの関係をさらに精査する必要があります。

したがって今回は入口だけ。

No.40でEngine Identificationを独立して扱います。


CURRENT ENGINE|70年後の235をどう見るか

現在1955 Chevroletを買おうとして、

「235 Straight Six搭載」

と書いてあったとします。

それだけではOriginalとは判断できません。

まず、

本当に235なのか。

何年製なのか。

Castingは何か。

Stampingは何か。

1955 Applicationと一致するか。

FactoryでそのBODYに設定された仕様か。

を確認する。

235が載っている=Original 235ではない。

Classic Chevroletでは非常に重要です。


SIX OR V8|どちらが上ではない

MUDIMUでは、

V8だから偉い。

Sixだから廉価。

というランキングにはしません。

確かにV8には性能上・価格上の位置づけがあります。

しかしBODY図鑑として見れば、

150 Handyman+235 Six。

210 Sedan+235 Six。

Bel Air+235 Six。

それぞれが1955年当時のChevroletです。

むしろ、

普通の235 Six Chevroletを残すこと

が歴史資料として重要です。


MUDIMU VIEW|V8の陰にSixを消さない

1955年を後世から見ると、

Small Block V8誕生。

という巨大な物語があります。

だからSixは脇役になりやすい。

しかし当時のChevrolet showroomにはSixもいました。

そしてChevrolet自身も123 hp Six、136 hp Sixを新しい1955 ChevroletのPower Teamとして売っていました。

歴史的にV8が重要だからといって、1955年の日常からSixを消してはいけない。

これがMUDIMUの235記事です。


BODY × 235|これから作る本当の資料

最終的にはBODY MAPへEngineを重ねます。

BODY123 hp Six136 hp Six265 V8
150 2-Door確認確認確認
Utility Sedan要個別確認要個別確認要個別確認
150 Handyman要確認要確認要確認
Delray要確認要確認要確認
Sport Coupe要確認要確認要確認
Convertible要確認要確認要確認
Nomad重点確認重点確認確認対象

この表を一次資料で埋める。

それがNo.36です。

「エンジン記事を増やす」ことが目的ではありません。

BODY MAPを完成させるためにENGINEを調べる。

ここがMUDIMUです。


1955 CHEVROLET 235 BLUE FLAME SIX

V8が生まれた年にも、SixはChevroletだった。

235.5 cu in。

Inline-Six。

3.56-inch Bore。

3.94-inch Stroke。

7.5:1 Compression Ratio。

Passenger Chevroletでは、

123 hp

136 hp

という仕様がありました。

さらにCorvetteでは150 hp仕様。

TruckにはTruck Applicationがあります。

つまり、

235という数字だけでは、1955 ChevroletのSixは語れない。

Application。

Transmission。

Specification。

BODY。

ここまで追って初めて1955 Chevrolet 235が見えてきます。


MUDIMU CONCLUSION

265 V8だけでは、1955 Chevroletは完成しない。

1955年に新しいV8が登場した。

これはChevrolet史の大事件です。

しかしその横には、235 Sixがいました。

しかもただ前年のEngineを置いていただけではない。

1955年型の新しいChevroletを構成するPower Teamとして、123 hpと136 hpのSixが用意されていました。

だからMUDIMUは、

265 V8を大きく扱う。

しかし、

235 Sixも同じように記録する。

有名なEngineだけ残すのではなく、その年に存在したChevroletを残す。

BODY Variationでやってきたことを、ENGINEでも続けます。


MUDIMU Research Note

本記事では1955 Passenger Chevroletの235.5 cu in Inline-Sixについて、Period Chevrolet資料から3.56 × 3.94-inch、7.5:1、123 hp / 136 hpを基本仕様として整理しました。123 hpはgearshift、136 hpはPowerglideとの組み合わせがPeriod Engineering / brochureで確認できます。

Corvetteの235 Sixは150 hp・3基の1-barrel carburetorを使う別Applicationとして扱い、Truck 235もPassenger仕様とは分離します。

今後はZ/Y系Engine Code、123/136仕様のMechanical Difference、Overdriveとの組み合わせ、BODY別Availability、NomadへのSix設定を一次資料中心に追加確認します。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1959、1960、1962、1968年式Chevroletの所有経験を持つ。現在、当時のChevrolet資料をもとにBODY、COLOR、TRIMを中心とした日本語アーカイブを構築中。

コメント

コメントする

目次