43|1955 Chevrolet 3100 Pickup|3104、Task Forceの基本形になった1/2-Ton Chevy

1955 Chevrolet No.43

1955 Chevrolet Task Forceを一台だけ選んで説明するとしたら、まずこれです。

3100 Series Pickup。

Factory Model Number、

3104。

Cameo Carrierのような特別なTruckではありません。

Panelでもない。

Suburbanでもない。

普通の1/2-ton Pickupです。

しかし、この「普通」が重要です。

1955年途中に登場した2nd Seriesでは、3104が新しいTask Forceの基本的なPickup BODYとなりました。Factory Engineering資料でもPickup lineupには3104、3124 Cameo、3204、3604、3804が並びます。

Cameoが1955年の特別なPickupなら、3104は1955年から始まる新しいChevrolet Pickupの基準車だった。

今回はEngineより先に、そのBODYを見ます。


目次

3100と3104|SeriesとModel Numberを分ける

最初に整理しておきます。

3100はSeries。

3104はPickupのFactory Model Numberです。

したがって、

「1955 Chevrolet 3100」

だけではBODYまでは確定しません。

1955 2nd Seriesの3100 Familyには、PickupだけでなくCab & Chassis、Panel、Suburban、Cameoなど別のModelが存在します。Factory資料ではPickupとして3104、Cameo Carrierとして3124が明確に分けられています。

MUDIMUでは、

3100 SERIES
   ↓
3104
   ↓
1/2-TON PICKUP

と読みます。

Series名とBODY Modelを同じものとして扱わない。

これはTruckでも重要です。


1955には「二つの3104」がいる

ここが1955年特有の面白さです。

3104というModel Number自体は、2nd Seriesで突然生まれたわけではありません。

1955 1st Seriesにも3104 Pickupがあります。

しかしBODYは旧Advance-Design系。

Wheelbaseも違います。

Secondary specification dataでは、

1955 1st Series 3104=116-inch wheelbase

1955 2nd Series 3104=114-inch wheelbase

と整理されています。

つまり、

同じ1955。
同じ3104。
それでもBODY世代が違う。

これが1955 TruckをModel Numberだけで判断できない理由です。


1ST SERIES 3104|旧世代の最後

1955 1st Series 3104は、基本的に1954まで続いたAdvance-DesignのStylingを受け継ぎます。

丸みの強いCab。

独立感のあるFront Fender。

目立つRunning Board。

旧世代のWindshield。

見た瞬間に1940年代後半から続くChevrolet Pickupの系譜だと分かります。

実際、1st Series 3104は外観上1954型と非常に近い一方、MechanicalにはOpen Driveshaft化などの変更がありました。

しかしBODY史として大転換が起きるのは、その後です。


2ND SERIES 3104|TASK FORCEの登場

1955年途中。

3104はTask Forceへ切り替わります。

ここでChevrolet Pickupの姿が一変しました。

新しいCab。

Wrap-around Windshield。

新しいHood。

新しいFront Fender。

Hooded Headlamp treatment。

DoorからRear Fenderへ流れるLine。

Running Boardの見せ方。

ChevroletはTruckを全面的にRedesignしました。

Factory Engineering資料も1955新型Truckを完全なRedesignとして扱い、Cab、Body、Sheet Metal、Chassisまで大幅に変更されたことを説明しています。


114-INCH WHEELBASE|短くなったのに、新しく見える

2nd Series 3104のWheelbaseは、

114 inches。

1st Seriesの116 inchesから2 inches短縮されました。

一方でSecondary historical researchでは2nd Series 3104のOverall Lengthは約193.5 inchesで、旧型より約2.2 inches長かったとされています。

ここが面白い。

単純に車を小さくしたのではありません。

Wheelbaseを短くしながら、Stylingでは低く、長く、前へ伸びるような印象を作る。

つまり寸法と見た目は同じ話ではありません。


BODY PROPORTION|「古いTruck」から抜け出した

1st Seriesと2nd SeriesをSide Viewで並べると、単なるGrille変更ではないことが分かります。

1st Seriesは、

Cab。

Fender。

Running Board。

Pickup Box。

それぞれの部品が比較的はっきり見えます。

2nd Seriesでは、それらを視覚的につなげようとしています。

特に重要なのが、

Front Fender → Door → Rear Fender

へ続くLineです。

Pickup全体を一台の形として見せる。

Task Forceの新しさはここにあります。

【画像予定:1955 1st Series 3104と2nd Series 3104のSide View比較】


WINDSHIELD|3104を一気に新しくしたGlass

Task Force BODYで最も分かりやすいのが、

Wrap-around Windshield。

GlassがCab side方向へ回り込みます。

ただ視界を広げただけではありません。

Windshield Pillarの見え方。

Roofとの関係。

Doorとのつながり。

Cab全体の印象。

これらを変えました。

BODYを研究するとき、ChromeやEmblemだけではなく、

Glassの形を見る。

これは非常に有効です。

1955 3104は、その典型です。


CAB|仕事場そのものを作り直した

PickupではCabがBODYの中心です。

Driverは一日のかなりの時間をここで過ごします。

1955 Task ForceではCabそのものが新設計となり、Visibility、Roominess、Seat、VentilationなどDriver environmentも大きく見直されました。

Factory Engineering bookletもCabとBody/Sheet Metalを独立した大きな開発項目として扱っています。

つまりTask ForceのRedesignは、

外から格好よく見せるだけではなかった。

Truckとして働く場所そのものを作り直しています。


REAR WINDOW|Cabの後ろにもVariationがある

1955 Task ForceではRear Windowにも注目です。

通常のRear Windowだけでなく、OptionとしてWrap-around Rear Windowが用意されました。

Factory Engineering資料では、従来のCab Corner Windowsに代わってWrap-around Rear Windowを採用し、後方Visibilityを改善したことが記録されています。

これが付くとCabの印象が大きく変わります。

同じ3104でも、

Standard Cab。

Deluxe equipment。

Rear Window treatment。

Color。

によって見え方が変わる。

Truck BODYも決して一種類ではありません。


PICKUP BOX|Truckの目的を決める部分

3104はPickupです。

したがってCabだけを見て終わるわけにはいきません。

後ろにはPickup Boxがあります。

Cameo Carrierとの違いを理解するためにも、まず普通の3104のBoxを知る必要があります。

3104ではTraditionalなPickup BoxとSeparate Rear Fenderを使います。

このRear Fenderが、新しいFront Fenderから流れてくるStyling Lineを受けるようにDesignされました。

ここが旧Advance-Design Pickupとの大きな違いです。


REAR FENDER|仕事部品からStyling部品へ

PickupのRear Fenderは当然、Rear Wheelを覆うためにあります。

しかし1955 Task Forceでは、それだけではありません。

Frontから流れてきたLineをRear Fenderで受ける。

つまりRear Fenderが、

Truck全体のStylingを完成させる部品

になっています。

Pickup Boxは四角い仕事道具。

そこへ立体的なRear Fenderを組み合わせる。

この対比が1955 Task Force 3104のSide Viewを作ります。


RUNNING BOARD|まだある。しかし主張しなくなった

Advance-DesignではRunning Boardが外観上かなり目立ちます。

Task Forceでは違います。

Running Board自体が完全に消えたわけではありません。

しかし新しいBODYでは、その存在を目立たなくする方向へ進みました。

Historical researchでは、Light-duty Task ForceのStepをDoor下へ視覚的に隠すような処理も指摘されています。

これによってSide Viewがすっきりします。

「Truckの部品が並んでいる姿」から「一台のBODY」へ。

1955 Task Forceの変化をよく表しています。


3104 vs 3204|長いPickupとは何が違う

1955年には新たに、

3204

も加わりました。

これも1/2-ton Pickupですが、Wheelbaseは約123¼ inches。

3104の114 inchesより長い。Factory Engineering資料は3204を、軽量ながら嵩張る荷物を運びたい需要に対応する新しいPickupとして説明しています。

つまり、

3104
1/2-ton
114" WB
基本Pickup

3204
1/2-ton
123¼" WB
Long Wheelbase Pickup

です。

同じ1/2-tonだから同じBODYではありません。

この違いはNo.45で3604・3804も含めて比較します。


3104 vs 3124|CAMEOとはもっと違う

そして、

3124 Cameo Carrier。

こちらも114-inch wheelbaseの1/2-ton系です。

しかし3104とCameoを、

「StandardとDeluxe」

程度の違いだと思わない方がいい。

CameoではPickup Box sideの外観を大きく変え、Custom Stylingを前面に出しました。

3104があるから、3124の異常さが分かる。

だから記事の順番も、

3104 → Cameo

にしています。


3104は「地味」なのではない

Cameoと並べると3104は普通に見えます。

しかし1955年当時の視点へ戻れば、3104そのものが新しいTruckです。

Wrap-around Glass。

新Cab。

新Fender。

新しいProportion。

新しいStyling。

さらにMechanicalにも大きな変更。

Cameoだけが1955年のニュースではありません。

普通のPickupそのものが、1955年に新しい時代へ入った。

これが3104の価値です。


ENGINE|235だけではなくV8もある

2nd Series 3104ではEngine choiceにも新しい時代が来ます。

235.5 cu.in. Inline Six。

そして新しい265 cu.in. Small Block V8。

Secondary specification tablesでも1955 2nd Series 3104についてSixと265 V8双方の設定が確認できます。

ただしMUDIMUでは今回Engineを主役にしません。

1955 Engineについてはすでに別記事で追っています。

ここで重要なのは、

新しいTask Force BODYの下に、新しいV8まで選べた

ということです。


「V8だからCAMEO」ではない

これも注意点です。

265 V8はCameo専用ではありません。

普通の3104にもV8 specificationがあります。

したがって現存車を見て、

Standard Pickup BODY。

265 V8。

だからEngine Swap。

とは決められません。

Factory V8 Truckだった可能性があります。

もちろん現在載っているV8がOriginal 265かどうかは、Engine Identificationを別途行う必要があります。


COLOR|仕事車にもStylingを選ばせた

1955 Task ForceではExterior Colorも豊富でした。

No.41で触れたようにFactory Engineering資料では13 Exterior Colors、Standard CabやPanelでのTwo-Tone、Deluxe Cab独自のTwo-Tone treatmentなどが説明されています。

つまり3104も、

「Truckだから単色の仕事車」

だけではありません。

Cab equipmentとColor combinationによって、かなり雰囲気が変わります。

【画像予定:1955 Chevrolet 3104 Factory Color / Two-Tone例】


DELUXE CAB|同じ3104でも見た目が変わる

ここも実車を見るうえで面白い部分です。

Basic Pickup BODYは同じでも、Cab equipmentによって外観・Interiorの印象が変わります。

Chrome。

Window treatment。

Two-Tone。

Interior appointments。

こうした要素が加わる。

だから、

3104=一種類の見た目

ではありません。

BODYは同じでもTrim Variationがあります。

Passenger Chevroletで追ってきた、

BODY × COLOR × TRIM

という考え方はTruckにも使えます。


現在の「STEPSIDE」という呼び方には注意する

現在のClassic Truck市場では、このTraditional separate-fender pickup boxを、

Stepside

と呼ぶことがあります。

Parts catalogsでも1955 2nd Series 3104をStepsideと分類する例があります。

しかしMUDIMUでは、1955年の記事で現代の呼称をそのままFactory body nameのように扱いません。

Factory資料では基本的に、

Pickup

としてModel 3104を記録しています。

ここは重要です。

現在通じる名前と、1955年にChevroletが使った名前を分ける。

MUDIMUのBODY図鑑では、この原則を守ります。


現存車|「1955 3100」だけでは判断しない

現在1955 Chevrolet Pickupが売りに出ている。

Seller descriptionには、

1955 Chevrolet 3100

とだけある。

MUDIMUならここから始めます。

1st Seriesか。

2nd Seriesか。

3104なのか。

Cameo 3124ではないか。

Wheelbaseは114 inchesか。

BODYはFactory Pickupか。

CabはStandardか、Deluxe treatmentを持つか。

Engineは235か265か。

現在のEngineはOriginal familyか。

PaintはFactory combinationか。

こうして一台を分解します。


1955 3104 IDENTIFICATION|最初に見るところ

BODYからなら、まず、

Cab。

Windshield。

Wheelbase。

Pickup Box。

Rear Fender。

Running Board / Step。

Rear Window。

を見る。

そしてSerial Number、Engine、Paintなどへ進みます。

特に1955年は、

1st / 2nd Seriesの判定を最初に行う。

ここを飛ばしてはいけません。


RESTOMODが多いからこそBODYを見る

Task Force PickupはCustom、Hot Rod、RestomodのBaseとして非常に人気があります。

Small Block swap。

Automatic conversion。

Lowering。

Disc brake。

Custom wheel。

Custom interior。

Paint change。

だから現在のMechanical specificationだけを見てもFactory状態は分かりません。

しかしBODYは多くの手掛かりを残します。

Cab。

Glass。

Door。

Pickup Box。

Wheelbase。

Fender。

改造車でも、BODYを読めば「何から始まった車か」を追える。

これがMUDIMUでBODYを重視する理由です。


3104はCAMEOの「比較対象」でもある

次の記事ではCameo Carrierを追います。

そのとき重要になるのが3104です。

普通の3104 Pickup Boxはどう見えるのか。

Rear Fenderはどう付くのか。

Bed sideはどう見えるのか。

CabとのLineはどうつながるのか。

それを知って初めて、

Cameoがどこを変えたのか

が分かります。

Cameo単独の写真だけを見て、

「おしゃれなPickupですね」

ではBODY研究になりません。


MUDIMU VIEW|3104は「普通だったから」重要

Classic Carの世界ではRare Modelが注目されます。

Cameo。

Nomad。

Convertible。

Dual Quad。

もちろん面白い。

しかし図鑑を作るなら、それだけでは駄目です。

Rare Modelを理解するには、

普通のModelが何だったのか

を知らなければならない。

1955 Task Forceなら、その役割を担う一台が3104です。

3104が普通だったからこそ、Cameoの特別さが見える。

そして、その普通の3104自体が1955年には全面Redesignされた新世代Pickupでした。


CONCLUSION|1955 Chevrolet Pickupの基準点

1955 Chevrolet 3104。

1/2-ton。

2nd Seriesでは114-inch wheelbase。

新Task Force Cab。

Wrap-around Windshield。

Traditional Pickup Box。

Separate Rear Fender。

そして235 Sixまたは265 V8という時代。

同じ1955 3104でも1st SeriesとはBODY世代が違います。

だから、

1955 Chevrolet 3100 Pickup

という名前だけでは足りません。

1955 2nd Series 3104。

ここまで確認して初めて、どのChevrolet Pickupを見ているのかが分かります。

そして、このStandard Pickupを基準にしたとき、1955 Chevroletはさらに大胆なことをやります。

普通なら仕事道具であるPickup Boxを、

Stylingの主役に変えてしまった。

次は1955 Truck増補編の中でも最重要車です。

No.44|1955 Chevrolet Cameo Carrier|3124。

3104と何が同じで、何を変えたのか。

「Pickupを格好よく所有する」という発想をBODYから徹底的に追います。

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この記事を書いた人

1959、1960、1962、1968年式Chevroletの所有経験を持つ。現在、当時のChevrolet資料をもとにBODY、COLOR、TRIMを中心とした日本語アーカイブを構築中。

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